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コーヒーを買ってスタンプを10個集めると無料で一杯プレゼント!といったものです。
そういう無料券や割引券、あるいはちょっとした景品がほしくて頑張ってポイントをためた経験てありませんか?
こういった目標があるとき、人は目標が近づくほど、そこへたどり着くためにより多くの努力を払うようになるそうです。
これを「目標勾配効果」と言い、コロンビア大学のKivetzらの研究によって実証されました。
企業のマーケティングにおいて、様々な場面で活用されています。
そして、一度目標を達成して無料券をもらった後、2周目のサイクルに入って次の目標から遠ざかれば、人は努力を払わなくなると考えられていました。
ところが、慶應義塾大学の星野崇宏教授の研究(当事は名古屋大学の准教授)により、こういったポイントプログラムで一度加速した努力は、目標達成後も減速しないことがわかりました。
(参考:http://www.abef.jp/event/20121208/pdf/session/S20_2.pdf)
2周目に突入以降も購買頻度は高いまま維持されていることが示されたのです。
こういった人間心理を子供の教育にも活用してみましょう。
ご褒美が子供の努力を引き出すことは前回のコラムで既に書いた通りです。
そして、その努力は目標に近づく程加速するでしょう。
しかし、1回きりのイベントで終わってしまっては、せっかく加速したものが終わった後に減速してしまいます。
だから、よくある「模試で偏差値○○を取ったら」とか、「今度の中間テストで○位以内になったら」ではもったいないのです。
1つ目標をクリアしたらまた次の目標、というように、マイルストーンを次々に設定してみて下さい。
そうすると加速した努力がそのまま維持されます。
伸学会でも、「行動主義」に則って、学習時間に対してご褒美を設定しています。
学習の記録を書かせ、通算勉強時間が100時間を超えるたびに、ご褒美にノートをプレゼントしています。
目標が近づくと、「もうちょっと頑張ろう」となり、クリアした後もそれがそのまま続くように仕向けています。
ご家庭でも、子供が努力を続けたくなるような仕組み作りができないか、工夫してみて下さいね。
文責:伸学会代表 菊池洋匡
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