小学生までに○○をすると成績と将来の年収が上がりコミュニケーション能力も高くなり問題行動も減る!という研究結果
前半の内容はこちら

こんばんは。子育て研究家の菊池です。

いきなりですが質問です。

□子どもの問題行動が減る
□コミュニケーション能力が高くなる 
□成績が優秀になる
□将来の年収までアップする

この中にどれか1つでも要らないものはありますか?

子育てに関する研究の結果、
子どもにあることをさせると、
たくさんのメリットがあることが分かっています。

参考にしたのはこのあたりです。
・本は永遠です:ヨーロッパの幼少期の生活条件、教育および生涯の収入
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/ecoj.12307
・家族の学術文化と教育の成功:27カ国での本と学校教育
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0276562410000090
・親子の読書介入の心理社会的影響:メタ分析
https://pediatrics.aappublications.org/content/141/4/e20172675


論文のタイトルを見ると、
何をさせれば良いかおわかりいただけますよね。

そう、読書です。

読書は子どもの人生を素晴らしいものにする最高の習慣の1つです。

上記のパドヴァ大学の研究「本は永遠です」によれば、
子どもの頃に学校以外で本を10冊以上読んだ人の年収は、
10冊未満だった人に比べて20%以上高かったそうです。

また、ネヴァダ大学の研究「家族の学術文化と教育の成功」によると、
本の多い家で育った子供は、
両親の教育、職業、階級に関係なく、
本のない家の子供よりも3年多く学校に通うことができるそうです。
学校を中退してしまう確率が低く、
より高等教育に進学できる可能性が高まるということですね。

そして、香港大学の「親子の読書介入の心理社会的影響」によれば、
幼少期の読書経験(読み聞かせ)によって、
子どものうつ病・ストレス症状・行動上の問題が減り、
またコミュニケーション能力や問題解決能力が向上し、
クオリティオブライフと親子関係も良くなったとのことでした。

ここまではっきりと読書のメリットが科学的に証明されてしまっては、
子どもに読書をさせない理由はありませんね!


そして、香港大学の論文の中には
「研究者は、従来のやり方で本を読むよりも、
大人と子供の相互作用のレベルを強調する『対話型読書技術』を使用することで、
子供が介入からより多くの利益を得ることができると示唆しています。」
との記載があります。

この対話型の読書の有効性については、
ニューヨーク大学の研究「幼い子供をより賢くする方法」でも言及されています。

後半の内容はこちらのYoutubeで詳しく解説しています

この研究によると、
4歳までに対話型読書をすると、
子どものIQが6ポイント高くなったそうです。

IQが6ポイント違うと、
中学受験・大学受験で進学先として選べる学校がかなり変わってきます。

もちろんIQよりも勉強量の方が成績に与える影響が大きいのですが、
同じ勉強量でもIQが違うと成績には差が出てくるというのもまた事実です。

理解力・吸収力のある賢い脳に育てておくにこしたことはありませんね。


そして、IQを高める効果が確認できたのは幼少期の取り組みだけでしたが、
学力アップの効果という点では4歳以降でもあると思います。

例えば、「覚えておかないと解けない国語の超重要ポイント」
というメルマガへの感想で、
こんなものをいただきました。


今回の国語については、
子供達にもぜひ聞かせたいと思い、
目の前でメールを読んでみました。

「胸の赤い実が弾けた」という部分で、
恋愛で感じる事だよ。
どんな事を表現してると思う?
と聞くと、

うちの子は多分、意味がよくわからず、
こう言う時は、わざと面白い事を言おうとする子なので、きっと、
別の意味で「乳首に決まってんじゃん」と身振り付きで言うと思ってたのですが、、、

意外にも真剣に悩んだ後、
「心臓の血管に、、出来たコブ…?」
(恋愛と関係ないやん!)と答え、爆笑され、やはりまだわからないんだな、
と説明しました。
死についてもピンと来てないと思います。

難関な心情語も短作文を言わせた所、半分以上解っておらず
身近に感じられる事がないとわからないし、
いくら本が好きでも、偏ったジャンルばかりだと身につかないのか、まだまだ幼いのか。
せめてテキストに出てくる心情をしっかり理解させておけば良かったと思います。」

とのことでした。

偏ったジャンルだからというのもあるでしょうが、
いくら本好きでたくさん読んでいても、
自分の想い込みで読み進めていってしまうと、
誤解したままということも起こりがちです。

わからない言葉をそのまま放置ということも多いですね。

そこで、対話型読書を行うことで、
理解を確認し、理解を深めていくことが、
語彙力・理解力を高めるために効果的なのです。


考えてみれば、
国語の問題というのは、
出題者との対話型読書です。

この言葉の意味がわかっていますか?
このときの登場人物の気持ちを分かっていますか?

そういった出題者からの問いかけに答えながら、
本文の理解を深めていっているのですね。

読み違いをしていたら、
答えを確認して正しい理解に軌道修正するのです。

各中学校の入試出題者の先生は、
出題した入試問題が過去問として解かれ続けることまで考慮して、
子どもに読んでほしい文章を選択し、
設問を通じて子どもを育てようと考えている方が多いです。

入学者の選抜だけではなく、
入学したいと考えている子たちの育成まで考えて、
入試問題を作っているのですね。


受験勉強の国語に対して疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
本文の読み方に1つの正解を求めるのはおかしいのではないかという主張です。

確かに、そう考える気持ちもわかります。
私も、「楽しみ方」は1つでなくていい、
それぞれの楽しみ方が合って良いと考えています。

読み手の解釈に委ねるような詩や物語があるのも事実です。

しかしコミュニケーションのツールとしての言葉という側面を考えれば、
人によって様々な読み方があるというのは
誤解を招くだけですから許容できるものではありません。

伝わる内容が1つに確定できるように書き・話す力が必要ですし、
それを正確に読み取り・聞き取る力が必要とされます。

受験で問われているのは、
文章を楽しむことではなく、
正しいコミュニケーション能力です。


その能力を高めるための、
受験国語の勉強と、
その前段階にある対話型読書を、
ぜひ前向きにとらえて活用してくださいね。

もちろん、楽しまなくて良いということではありません。

勉強も読書も、楽しむことが大切です。

対話型読書をするときに、
お父さんお母さんが気合が入りすぎてしまって、
お子さんが引いてしまったり、やらされ感が出てしまったりしたら台無しです。

学力向上はもちろん、
クオリティオブライフや親子関係が良くなるという効果も消えてなくなるでしょう。

あくまでも読書を通じて親子の対話を楽しむことを大切にしてくださいね。

それでは。

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