自分を知り自分を律する力

目先の衝動に流されず、長期的な目標に向かって自分を動かす力。

いわゆる「自己コントロール力」は、人生において何よりも大切な力であることは繰り返し強調してきました。

この力を発揮するためには、自分がどういう状態にあるのかを「モニタリングする力」と、「どう行動するべきかの知識」を持っていなければいけません。

これらはまとめて「メタ認知」と呼ばれます。(細かい定義にはバリエーションがあります)

メタ認知の「メタ」は「高次の」という意味で、一段高いところから自分の「認知を認知する」ことがメタ認知の定義です。

例えば、「眠い」という認知の認知、すなわち「自分はいま眠くなっている」という認知が「モニタリングする力」にあたります。

そして「眠気を覚ますには顔を洗えばよい」というのが、「どう行動するべきかの知識」です。

そして、それを実行し、眠気に負けずにやるべきことをやれるというのが、自己コントロール力の高い状態です。

また、やるべきことをやるという観点だけでなく、何をどのようにやれば良いかを考える力もまたメタ認知能力です。

「何がわからない?」と聞いて、「算数」とか「全部」という答えが返ってくるような子はメタ認知能力が低い状態です。

自分の状態がモニタリングできていないのです。

当然そういう子は、その課題を克服するための方法の計画はできませんから、いつまで経ってもできないままです。

そういった個別の課題の他にも、課題全体の遂行状況の評価や、課題遂行に関する動機づけなどにおいて、自分の状況を認知する力、すなわちメタ認知能力は必要になります。

メタ認知能力は学習の成功を左右します。

メタ認知能力を備えた自律的な学習者は、適切な「道具」を用いて学習の方法とスキルを修正して、学習の効率を高めることができるからです。

だから、教育の場では学生と指導者の双方がメタ認知的スキルを身につけることが重要なのです。

 

昔、孫子は言いました。
「敵を知り、己を知れば、百戦して危うからず」

残念ながら大人でも「己を知っている」人は少ないです。

そんな頑張っているつもりなのに空回りしているだけの人が周りにいませんか?

受験でも「己を知ること」ができれば、空回りを脱して「百戦して危うからず」になれるのです。

だから伸学会では、メタ認知能力を育てるために、「学習記録」「週間スケジュール」「やることリスト」「分析と反省」などなど、たくさんの取り組みを用意しているのです。

これら具体的なメタ認知能力の育て方については普通の子でも成績が飛躍する勉強のやり方7日間メールセミナーで公開していますので、お子様のメタ認知能力を育てたい方はぜひご登録下さい。

また、メタ認知の仕組み自体に興味があり、もっと詳しく知りたい方は、こちらの奈良教育大学のサイトを読んでみて下さいね。

 

文責:伸学会代表 菊池洋匡

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