なぜ○○をすると子どもは宿題をやるようになるのか

こんにちは。伸学会代表の菊池です。

あなたのお子さんは、勉強が好きですか?
毎日自分から積極的に机に向かっていますか?

多くの子どもは宿題をやりたがりません。
やったとしても、怒られないように必要最低限やったらおしまいで、もっとできるようになるためにクオリティを上げようとする子はまれです。

ですから、多くの親御さんは、多かれ少なかれ子どもを勉強させる方法について悩むものです。
宿題をやらない子であれば、まずはやらせるために。
ある程度やることはやる子であれば、○つけをして解き直しまで取り組ませるために。
どうすれば良いか悩み、「ちゃんと勉強しなさい」とこまめに声かけをしてみたり、時に𠮟りつけてみたり。
でも、なかなかうまくいかないことも多いですよね。

そこで今日は、心理学に基づいた、「子どもが宿題をやりたくなるヒケツ」についてお話しします。

あることをすると、人はその行動に対してモチベーションを感じて、自分からやりたいと感じるようになるのです。

そのことがわかる、著名な心理学者のダン・アリエリーが行ったこんな実験があります。
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0167268108000127

アリエリーは、学生たちを集めて、ランダムに印刷された文字列の中から「s」が2つ連続している個所を10個探すという作業をさせました。

報酬は、1枚目が終わったら55セント、そして2枚目以降は50セント、45セント、と5セントずつ減っていき、12枚目以降は報酬が0セントになります。

そして、この作業をさせる上で、アリエリーは学生たちを3つのグループに分けました。

1つ目のグループは「確認」グループです。

実験協力者の学生は、「ss」となっているところを10個見つけたら、名前を書いて提出します。

そのときに、受け取った実験者は紙に目を走らせ、「OK」といった感じでうなずいて見せました。

2つ目のグループは「放置」グループです。

実験協力者の学生は、「ss」となっているところを10個見つけたら、名前を書かずに提出します。

そして、受け取った実験者は、中身を見ずにどんどん積み重ねていきます。

3つ目のグループは「裁断」グループです。

このグループは、「チェックをしない」ということを、もっと極端な形で行いました。

紙を受け取った実験者は、内容を全く見ずに、実験協力者の学生の目の前でシュレッダーで粉々にしたのです。

こうした提出された紙の扱いを3つのグループで変えて、いくらもらえたらもう1枚この作業を続けようと思うか、そして何枚まで続けるか、アリエリーは調べました。

もらえる金額は同じというこの状況で、実験協力者の学生たちの行動にはどのような違いが表れたでしょうか?

「確認」グループでは、半数近くの49%もの学生が10枚以上取り組みました。
平均枚数は9.03枚にもなりました。

それに対して、「裁断」グループでは、10枚以上やった学生の割合は17%に激減しました。
なんと約3分の1です。
そして、平均枚数も6.34枚になりました。

では、「放置」グループはどうだったでしょうか?
予想してみてください。

経済合理性を考えれば、チェックをされないのですから、お金がもらえる11枚目まで適当にやって提出して終えるのが一番メリットが大きくなります。

果たして学生たちはそのことに気付いて、ちゃんと賢く手抜き作業をしたでしょうか?







正解は、10枚以上やった学生の割合は18%に過ぎず、平均枚数も6.77枚でした。

「放置」は「裁断」とほぼ同じだったのです。

「親」や「上司」や「教師」といった人を導く立場にある人間は、このことから学ぶ必要があります。

私たち自身が実感しているように、仕事へのモチベーションは給料だけではありません。

自分の仕事が誰かに見てもらえているか、認められているか、そうしたことがモチベーションに繋がるものです。

もしあなたが管理職で、なんとしても部下のやる気を叩き潰したいなら、部下の仕事を黙殺しましょう。

部下の作った資料を目の前でシュレッダーにかけたりする必要はありません。

そんなことをすれば今のご時世パワハラだと騒がれます。

「放置」するだけで、それと同じくらいのやる気減退効果があるのですから、危険を冒す必要などありませんよ。

アリエリーは、学生たちを集めて、ランダムに印刷された文字列の中から「s」が2つ連続している個所を10個探すという作業をさせました。

報酬は、1枚目が終わったら55セント、そして2枚目以降は50セント、45セント、と5セントずつ減っていき、12枚目以降は報酬が0セントになります。

そして、この作業をさせる上で、アリエリーは学生たちを3つのグループに分けました。

1つ目のグループは「確認」グループです。

実験協力者の学生は、「ss」となっているところを10個見つけたら、名前を書いて提出します。

そのときに、受け取った実験者は紙に目を走らせ、「OK」といった感じでうなずいて見せました。

2つ目のグループは「放置」グループです。

実験協力者の学生は、「ss」となっているところを10個見つけたら、名前を書かずに提出します。

そして、受け取った実験者は、中身を見ずにどんどん積み重ねていきます。

3つ目のグループは「裁断」グループです。

このグループは、「チェックをしない」ということを、もっと極端な形で行いました。

紙を受け取った実験者は、内容を全く見ずに、実験協力者の学生の目の前でシュレッダーで粉々にしたのです。

こうした提出された紙の扱いを3つのグループで変えて、いくらもらえたらもう1枚この作業を続けようと思うか、そして何枚まで続けるか、アリエリーは調べました。

もらえる金額は同じというこの状況で、実験協力者の学生たちの行動にはどのような違いが表れたでしょうか?

「確認」グループでは、半数近くの49%もの学生が10枚以上取り組みました。
平均枚数は9.03枚にもなりました。

それに対して、「裁断」グループでは、10枚以上やった学生の割合は17%に激減しました。
なんと約3分の1です。
そして、平均枚数も6.34枚になりました。

では、「放置」グループはどうだったでしょうか?
予想してみてください。

経済合理性を考えれば、チェックをされないのですから、お金がもらえる11枚目まで適当にやって提出して終えるのが一番メリットが大きくなります。

果たして学生たちはそのことに気付いて、ちゃんと賢く手抜き作業をしたでしょうか?







正解は、10枚以上やった学生の割合は18%に過ぎず、平均枚数も6.77枚でした。

「放置」は「裁断」とほぼ同じだったのです。

「親」や「上司」や「教師」といった人を導く立場にある人間は、このことから学ぶ必要があります。

私たち自身が実感しているように、仕事へのモチベーションは給料だけではありません。

自分の仕事が誰かに見てもらえているか、認められているか、そうしたことがモチベーションに繋がるものです。

もしあなたが管理職で、なんとしても部下のやる気を叩き潰したいなら、部下の仕事を黙殺しましょう。

部下の作った資料を目の前でシュレッダーにかけたりする必要はありません。

そんなことをすれば今のご時世パワハラだと騒がれます。

「放置」するだけで、それと同じくらいのやる気減退効果があるのですから、危険を冒す必要などありませんよ。

ちょっとブラックジョークが過ぎましたね。

すみませんでした。

でも、真面目な話、「放置」されるのはそれくらいやりがいが無い状況なのだと知ってほしかったのです。

あなたは、お子さんの努力を「確認」していますか?

お子さんがやった宿題を確認して、その努力を認めて、ねぎらってあげていますか?

確認をせずに放置したり、確認をしたとしても減点法式で、できていないところを見つけて叱るだけとかだったりするのは、せっかく頑張ってやった宿題をびりびりに破いて「裁断」されるのと同じくらい、子どもにとってはやりがいが無い状況なのです。

私たち伸学会が、宿題ノートのチェックにこだわる理由がこれです。

良い勉強のやり方ができているかチェックしてアドバイスをあげるのも目的の1つですが、それ以上に「見てもらえること」が生徒たちにとってやりがいになり、宿題を頑張ってくれるようになるからです。

お通いの学校や塾の先生があまり「確認」をしてくれないようなら、あなたが子どもの努力を「確認」して、ポジティブなフィードバックを返してあげるようにしてあげてください。

そしてそれをずっと継続してあげてください。

そうすれば、宿題に取り組む意味が生まれて、それがやる気に繋がっていきます。

叱るよりもずっと効果的ですよ。

お子さんを勉強好きに導いてあげてくださいね。

それでは。

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