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こんばんは。伸学会の菊池です。
あなたはお子さんに対して、日々小言ばっかり言ってしまっていませんか?
そして、そんな自分に対して、落ち込んだり自己嫌悪を抱いたりしていませんか?
もし当てはまるようなら、今回の話はきっとお役に立つのではないかと思います。
先日のことです。
ある校舎で、授業後にミーティングを行いました。
伸学会も徐々に大きくなってきて、私が直接担当していない生徒の方がずっと多くなっています。
だから、自分が知らない生徒たちの情報を共有してもらい、今後どのような指導をしていくのか、作戦を一緒に考える機会を作っています。
そのミーティングのときに校舎担当の講師から、ある「素直じゃない」生徒の話があがってきました。
その子には目標としている学校があるが、成績はそれに届いていない。
にもかかわらず、行動が伴わない。
成績を上げていくための人並み以上の努力ができていない。
よくある話ですね。
保護者面談で、この手のご相談は超頻出です。
ただ、その子の問題点は、家庭学習がなかなか増えないだけではありませんでした。
塾での授業態度もあまり良くなかったそうなんですね。
「どうせできない」とか「めんどくさい」とか、ネガティブ発言が多め。
各科目担当はそのことを心配していました。
授業の際に注意をしても、聞く耳を持たなかったそうです。
こうしたときには、叱ったり責めたりしても解決はしません。
なぜ前向きになれないのか、その理由を探って解決していく必要があります。
できるようになりたいという気持ちはどれくらいあるのか。
できないと感じるのは何に対してか。難易度?それとも量?
私たちにしてほしいサポートは何か。
こうしたことをヒアリングして、生徒の本音を聞き取っていかなければいけません。
目標があるのに頑張れない状況だとしたら、本人が一番つらいはずですからね。
その生徒がまた問題ある授業態度だった時に、個別に呼び出してヒアリングをしてみようという話になりました。
ここまではいつもの話で、今回の話のポイントはここからです。
ヒアリングをいつ実施できるか担当講師に聞いたところ「最近問題ある態度が鳴りをひそめているので、いつできるかわからないです」という返答だったんです。
「え?行動が改善されてるじゃない。
聞く耳を持たないって話だったけど、ちゃんと受け止めて行動を変えてたってことでは?」
と指摘したところ、担当講師も「あ、そうかも…!」という反応でした。
確かに、その注意されたときには、その生徒はもしかしたらふてくされた態度とかを見せたのかもしれないですね。
その姿を見て、「素直じゃない」「言うことを聞かない」と思ってしまったのかもしれません。
でも、本当に大事なのは、注意されたその時に素直に「すみません」と謝ったり、「はい!」と返事をしたりするかどうかではなく、その後の行動の方ですよね。
その時に素直な態度を見せていたとしても、その後の行動が変わらなかったら意味がありません。
その子は「耳が痛い」注意を受けて、その時には素直な態度を示せなかったのかもしれませんが、そのあとにちゃんと考えて行動を変えたんだと思います。
それはとても素晴らしいことですよね。
ということだったので、それは見逃さずに褒めて、これからも続けられるように後押しをしようということになりました。
そのために、「ヒアリング」ではなく「勝利者インタビュー」を行って、最近なぜ良い行動ができるようになったのか、今後も続けていくにはどうしたら良いかを聞いてみることになりました。
また次回のミーティングで報告を受けることになっています。
このことからあなたにシェアしたいことが2つあります。
1つ目は、子どもは反省していても、素直に態度に出せないときがあるということです。
これは私にも覚えがあります(笑)
私の場合には、注意されてその時にすぐに態度を改めるのは、なんだか負けたような気がしてできませんでした。
そういう子って結構多いと思います。
そういう表面的な素直じゃない部分に惑わされて、この子は聞く耳を持たないと決めつけないであげてください。
この話をしていた担当講師は根っから素直な若者なので、反省したときには素直にそれを態度に出しますから、こういう子の気持ちを知らなかったんでしょうね(笑)
もしあなたが素直な性格の人でしたら特にご注意を!
2つ目は、良い行動に注目する難しさです。
良い行動が見られた時にそれを認めて褒めることが、悪い行動を予防するための一番の対策になる。
このことはメールマガジンやYouTubeでもたびたびお伝えしていることで、もちろん社内でも浸透を図っています。
でも、今回担当講師は、子どもの良い変化を見落としてしまっていたんですよね。
ミーティングで第三者の視点が入って、初めて「確かに!」と気付くことができました。
これは人間の本能的な反応なのです。
私たちは危険から身を守るためにネガティブなことには敏感になるように作られているんですね。
例えば、「リフォームをして壁にこの断熱材を入れると、冷暖房費が毎年6万円安くなりますよ」と言われるよりも、「壁にこの断熱材を入れないと、冷暖房費が余計にかかるから、毎年6万円損してますよ」と言われる方が、同じ6万円なのによりずっと大きな金額に感じられるということです。
実験してみたところ、ネガティブはポジティブの3倍くらい大きく感じられたそうです。
こうした心理から、私たちは物事のネガティブな部分にばかり目が行ってしまいがちです。
特に、「子どもを危険から守りたい」という母性本能が働くお母さん方は、少しでもネガティブな部分を取り除こうと、子どもの悪いところを敏感に察知して、矯正したくなってしまうんですね。
そして、子どもがせっかく良い行動をしても、そっちはスルーしてしまいやすいんです。
子どもとしては、良い行動をしても褒められずスルーされ、悪い行動をした時ばかり目ざとく見つけられて叱られてばかりとなったら、嫌になってしまいますよね。
そうならないようにするために、意識的に良い行動を見つけて褒めることを心がけないといけないんですが、今回の話でもお分かりいただけるように、わかっていても難しいんですけどね。
解決策としておすすめなのは2つです。
1つは今回私たちがやったように、状況を共有して、他者の中立的な視点を入れること。
もう1つが「褒めると決めてかかること」です。
フラットな目で見ると、先ほどからお話ししているように、ネガティブな方に目を向けてしまうのが私たちの本能です。
ですから、最初から「褒める」ということは決めておき、「褒められる部分はどこか」を探すようにするのです。
そうすると、普段だったらスルーしてしまう小さな良い行動も、しっかりと拾い上げることができるようになりますよ。
ぜひ試してみてくださいね。
あなたのご家庭にポジティブな会話が増え、
【「受験」や「勉強」はお父さん・お母さんが私を褒めてくれるきっかけになるから良いものだ!】
とお子さんが感じられる環境を作ってあげてください^^
それでは!
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