間違いを怖がる子の危険性 

こんばんは。受験Youtuberの菊池です。

先日にしむら先生・ユウシン君と一緒にコラボ企画の収録を行いました。

左端の女の子は司会役の石川さんです。

YouTubeチャンネルの方で募集した質問に対して3人で答えていく「100の質問」企画をやりました。

100問に対しての回答を3人がそれぞれしていくので、ものすごーく端的に答えることになってしまっていて、言葉足らずなのが心配ですが、収録はなかなか楽しいものになりました。

編集が完了して公開されるのを楽しみにしていてくださいね。

さて、この企画の「質問」ではとりあげなかったのですが、相談会をすると保護者さん達からよくいただく相談に、「子どもが間違いを嫌がるんですがどうしたらいいでしょうか?」といったものがあります。

例えば、
・できなさそうな難しそうな問題をやるのを嫌がる
・ミスをすることを過剰に怖がる
・間違いをしてきすると嫌がる/怒る
とか、
・「多分間違ってると思うけど」と予防線を張る
みたいな行動です。

間違いや失敗を受け入れられないという意味では、
・「間違っててもいいし」みたいな投げやりな態度を取る
・「俺はまだ本気出してないだけ」という言い訳の余地を残すために無計画な行動をしたりサボったりする
といった行動も同じ心理の表れである場合があります。

この「俺はまだ本気出してないだけ」はセルフハンディキャップと言って、本人も自覚無く無意識にやりがちなので、改善が難しかったりします。

あなたのお子さんはどうですか?

こうした自分の間違いや失敗を受け入れられない心理状態は、酷い状態だと「不適応な完璧主義」と呼ばれます。

上記のような行動は、パッと見ただけで「成績が悪い子の行動だな」とお分かりいただけると思うのですが、「不適応な完璧主義」には成績が悪くなる以上の悪影響が子どもにあります。

それは、将来的に不安症やうつ病などの原因となり、子どもの人生の幸福度を下げることにつながっていくという悪影響です。

人間は完璧な行動などはできません。

完璧でない自分を受け入れられないとなると、常に自分のことを責め続けることになります。

その結果、心の健康に悪影響を及ぼすことになるのです。

ですから、成績アップのためというだけでなく、将来的な心の健康と幸せな人生のためにも、完璧主義は変えていった方が良いんですね。

じゃあそのためにはどんなアプローチをしたら良いか?ということなんですが、改善のための方法というのも研究の結果いくつか見つかっています。

でも、その前に完璧主義に陥らせてしまう原因の方を取り除いていかないと、改善のためのアプローチはあまり効果がありません。

なぜ子どもは間違いを恐れるようになってしまうのでしょうか?

もちろん持って生まれた性格や周囲の環境など様々な原因がありますが、その中でシンガポールの国立大学の研究者たちが指摘している原因が「親の過干渉」です。

子どもが何かをしているときに、「ああしなさい」「こうしなさい」と指示出しをしてしまうことってありますよね。

例えば、テストで良い点数を取らせてあげたいから
「この勉強をしなさい」
「あの勉強をしなさい」
「そんなやり方じゃダメだ」
と口出しをしてしまう親御さんは多いと思います。

これって子どものためを思ってしていることで、愛情の表れですよね。

その気持ちは決して悪いものではありません。

しかし、こうした関わり方は、子どもからすると「あなたのやっていることはダメだ」というメッセージを送られ続けていることになります。

その結果、子どもは完璧でないことを恐れるようになり、完璧ではない自分を責めるようになっていってしまうということだそうです。

良かれと思ってしたことが、子どもを完璧主義に追い込み、成績の停滞や、酷い場合には心の健康状態の悪化につながってしまうのはもったいないことですよね。

ですから、もしこうした過干渉な関わり方をしてしまっているとしたら、正しいお子さんのサポートに変えていくことが必要になります。

もう少し具体的に言うと、
・指示を出してやらせるのではなく、自分で考えさせる
・結果に一喜一憂しない
の2点が重要だと思います。

何も判断材料を与えずに
「自分で考えて」
と放任してもうまくはいかないですから、やり方を教えてあげることは大切ですね。

「丸投げ」か「過干渉」か、どちらかに大きく偏ってしまう人が多いのですが、その間のちょうど良いバランスをとっていくことが必要です。

スケジュールを立てたりするのも、
「子どもにやらせるより自分でやった方が早い」
と思ってしまうお父さんお母さんは多いですよね。

でもそれではいつまで経っても子どもの能力が育ちません。

部下を育てるのも子どもを育てるのも同じですね。

「自分がやった方が早い」
という考えを頑張って手放しましょう。

伸学会でも、子どもに自分で考えて決める力を育てるために「ホームルーム」の授業で勉強のやり方の指導をしています。

そして、結果に一喜一憂しないことも大事ですね。

過干渉になってしまう理由として、
「自分がやった方が早い」のほかにもう1つ、
「失敗させたくない」があると思います。

その自分の中の不安や恐怖を手放しましょう。

口では「失敗しても良いんだよ」と言いながら、いざ子どもが失敗すると怒ったり落ち込んだりする親御さんて結構いらっしゃいます。

私たち大人でも、上司から「わからないことがあったら質問しなさい」と言われたから質問したのに「こんなこともわからないのか」なんて手のひらを返されたら、わからないことを言いにくくなりますよね。

↑これが怒った口調であれ、がっかりな口調であれ。

そういった経験をすると、子どもは間違いや失敗を見せられなくなります。

そうならないようにするために、私たちは子どもに対するとき、言葉と行動をしっかり一致させる必要があります。

子どもが間違いや失敗を嫌がるのを何とかしたいと思う親御さんは多いと思います。

「そのためにどうしたら良いか?」について考える前に、まずは「どうしてこの子は間違いや失敗を嫌がるんだろう?」「これまでに間違いや失敗をしたことでどんな嫌な思いをしたんだろう?」ということを考えてみてくださいね。

子どもの将来を不幸なものにしてしまう過干渉をやめ、子どもを幸せにする見守る子育てをしていきましょう!

それでは。

p.s.
子どもへの上手な声かけにお悩みでしたら、私の本↓も参考にしてみてくださいね。

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p.p.s.
親ゼミの方でも完璧主義のなおし方をテーマにお話ししますので、オンラインサロンメンバーの皆さんはお楽しみに^^

 

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