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こんばんは。
本の構成案を作らなきゃいけないのですが、煮詰まって現実逃避にブログを書いている菊池です。
現在2冊の本の企画が同時に進んでおりまして、1冊はマンガを多めにして忙しい親御さんが短時間でササっと読める本にしようという企画、もう1冊も文章を少なめにして子ども本人向けの内容にしようかなという企画になっております。
どちらも構成(もくじ)案を出してくれと編集さんに言われているのですが、さっそく生みの苦しみ…
宿題を先延ばしにする子どもの気持ちがよくわかります><
さて、前回のブログで「マンガでもなんでも親子の話題にすると子どもの好奇心が育って賢い子に育つらしいですよー」ってお話をしたところ、こんな感想をいただきました。
「いつも配信ありがとうございます。とても興味深く読ませて頂いております。子供は休み中一日10時間以上YouTube、パソコンゲームを見ていて、気持ちも塞ぎます。共通の話題を得るのに一緒に取り組む気持ちも起きません。」
一日10時間以上…
これは見ているのもしんどい…
とか言いつつ、私も中高時代勉強が嫌いになり勉強から逃げていた時期がありまして、春休みとか夏休みとかには一日10時間くらいゲームをしていたんじゃないかと思われます。
私も母に辛い思いをさせていたんだろうな…
当時の母に対しての申し訳なさも重なって、なおさら胸が痛む感想です。
実はこんな風にゲームにハマってしまうのは、本人の意思の問題ではなく、ゲームの特性上そういうものだったりします。
ゲームの効果を分析した研究の結果、ゲームにははっきりとしたメリットとデメリットがあることがわかりました。
研究を行ったのはカタルーニャ大学の研究者たちで、この研究は過去にあった「ゲームと脳」に関する研究116件のまとめた信憑性が高いものになっています。
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnhum.2017.00248/full#main-content
この論文によると、ゲームで遊ぶことで、脳の構造と機能が変わるそうです。
良い面を挙げると、「集中力が上がる」「空間認識力が上がる」「海馬が大きくなる」といった効果がありました。
私は常々メルマガでもYoutubeでも、「集中する」のも能力の1つで、集中する経験によって高まるから、好きなことに没頭し周りの声が聞こえなくなるような経験をさせましょうとお伝えしています。
ゲームは正にそうした集中力を伸ばす訓練になるということですね。
「空間認識力」は、算数の成績と密接不可分なもので、これが低い子は頑張っても算数の成績が上がりません。
算数で良い成績を取りたければ、空間認識力を育てるのはマストです。
そして、「海馬」というのも、私の著書の「記憶を科学」で解説していますが、記憶と学習を司る脳の部位です。
訓練によって育って大きくなり、記憶力が高まることが知られていますが、ゲームもその訓練になるということですね。
こうして見てみると、ゲームは良い成績を取るために必要な能力が育つ、大変良い面もあるわけですね。
一方で、ゲームにはとても大きなデメリットもあることが確認されました。
それは、「脳の報酬システムが変化を起こし、依存症を起こす」「外部の刺激に反応しやすくなり、誘惑に弱くなる」というデメリットです。
この論文自体は2017年のものですが、その翌年の2018年にWHOは「ゲーム依存症」を病気として認定し、精神疾患として位置付けました。
当時話題になったので、あなたも覚えてらっしゃるんじゃないでしょうか。
子どもは自己コントロール力が未熟なうえ、最近のゲームはとてもよくできているので、子どもはあっさりとゲームにはまってしまいます。
これはその子がダメな子だからゲームにはまるということではなく、人間の脳の仕組みにそってはまるように作られているので、あらがえないのが普通です。
もし本格的に依存症になってしまったら専門家の指導の下に、周囲も協力して治療をサポートをする必要があります。
(依存症対策全国センター:https://www.ncasa-japan.jp/e-learning/basic/)
そうならないように、私たち大人が子どもを守ってあげなければいけません。
ゲームとの付き合い方のルールを決めたりして、コントロールを手助けしてあげる必要があるということです。
このルールを決めるというのも、親がきめて押しつけるだけだと子どもは守りません。
子どもが当事者意識を持って守ろうと思うようにするためには、親の側にも指導力が必要になります。
子どもが自発的に勉強をするように導くのも、ゲームやYoutubeの誘惑に負けないように導くのも、親御さんの腕にかかっているのです。
だから、子どもだけでなく、親も勉強して親力を高めていくことが求められます。
以前読んだ「子どもの話にどんな返事をしていますか?」という本の中に、こんなことが書かれていました。
「親は子どもたちとのかかわりで、特別なコミュニケーションのスキルを必要とする。外科医が手術室にやってきて、麻酔前の患者に向かってこう言ったら、患者はどんなふうに感じるだろう?
『ほんとうのことを言うと、手術の訓練をあまり受けていないんです。でも、患者さんを愛してますし、常識はずれのことはしませんから』
おそらく患者はあわてて逃げだすだろう。
でも、愛と常識で十分だと信じている親をもつ子どもは、そう簡単に逃げだすわけにはいか ない。子どもたちの日々の要求に応える能力を身につけるためには、親だって、外科医と同じように、特殊なスキルを学ぶ必要があるのだ。」
とても刺さる表現ですよね。
私もそうした子育てをする親御さんたちの学びをサポートするために、これからも情報発信を頑張らなければなと思いました。
このブログを読んでいるあなたは、とても意識の高い、勉強家な方だと思います。
私のブログ、長くて読むのが大変ですよね。
子育てをしながら、とても頑張っていますよね。
大変ですが、やる価値があることだと思います。
しっかり必要な知識を学び、実践し、身につけていけば、お子さんをしっかりと導けるようになっていきますよ。
現代社会は様々な誘惑があり、お子さんを守るのも難しくなっています。
だからこそ、しっかりとスキルアップをしていきましょう。
頑張ってください!応援しています^^
それでは。
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