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おはようございます。伸学会の菊池です。
春期講習で4年生の子の授業を担当していたときのことです。
伸学会では「学習記録」という勉強に関しての日記のようなものを書かせているのですが、生徒から「読書は勉強時間に入れて良いの?」「歴史マンガは?」という質問がありました。
あなたはお子さんから同じようなことを聞かれたらどう答えますか?
これって生徒だけでなく、多くの保護者さんからよく聞かれる質問だなと思ったので、今回はこれについての私の回答をシェアしようと思います。
もしお子さんから聞かれたときには参考にしてみてください。
判断基準は「成長」
読書やマンガが勉強時間に入るかどうかは、一律こうという答えは無いと私は思っています。
子どもによって、状況によって、ケースバイケース。
ある子にとっては勉強時間にしても良いものが、別の子にとっては勉強時間にしてはいけないということが発生します。
その基準はシンプルに、「成長が生まれているかどうか?」です。
これが読書やマンガで無かったとしても、例えば「1年生の子がやるような計算ドリルを6年生の子がやっていたら勉強時間にして良いと思う?」と考えさせてみてください。
おそらく、「そんなのできてあたりまえだから勉強時間に入れないでしょ」という答えが返ってくると思います。
そりゃそうですよね。
それをやることで成長が生まれないからです。
勉強というのは、「今よりも能力を高めるための行動」ということが再確認できるでしょう。
そして、その基準で考えたときに、例えば国語が苦手な子が文章を読むのに慣れるために読書をするとか、歴史が苦手な子が少しでも知識を増やすために歴史マンガを読むとかであれば、そこには成長がありますから勉強に入れて良いということになります。
歴史が大好きで得意な子が、何回も読み古した歴史マンガをおもしろいからもう一度読むとかだったら、これは「6年生の子が1年生のドリル」と同じように勉強時間には入れないのが適切ですね。
歴史マンガに限らず、普通のマンガであったとしても、物語文の登場人物の感情の機微がわからないような子であれば、読むことで成長につながるかもしれません。
テレビアニメやドラマの視聴でも同様です。
「この登場人物はこのときどんな気持ちだったんだろう?」
「あなただったらこの人の立場に置かれたらどんな行動をする?」
そんなことを親子で話し合ってみると、より成長を促せるでしょう。
テレビやマンガは、ただ見るだけの受動的な楽しみ方だと成長しませんが、それに関して話をするような能動的な楽しみ方だと成長につながります。
能動的な楽しみ方が賢い子どもを作る
ちなみに、少し話はズレるかもしれませんが、テレビ視聴時の親子の会話と幼稚園児の好奇心との関係性に関して、ミシガン大学医学部小児科の研究者たちが行った研究がちょっとおもしろいです。
テレビを見る量が多い子どもほど言語や認知機能の発達が悪くなることが知られています。
「テレビばかり見ているとバカになる」というイメージを持つ方は多いと思いますが、それは概ね当たっているということです。
では語彙力が豊富で学業成績が良い子はどんな子かというと、好奇心が高い子どもだということも様々な研究で示されていました。
そこで、研究者たちは、テレビが子どもの好奇心に与える影響を調査したというわけです。
人種や配偶者の有無(シングルマザーだったりするか)、母親の学歴、経済状況など、子どもの学力に影響を与える要素も踏まえてテレビの影響を分析したところ、
・1日のテレビ視聴時間が長い子どもほど好奇心のレベルが低かった
・ただし、テレビ視聴中に親子の会話が多い子ほど、好奇心のレベルが高かった
ということがわかったそうです。
単に受け身でテレビを見ていると好奇心が低下し、ひいては先々の学力低下につながっていきますが、テレビの内容について話をする能動的な楽しみ方をすると好奇心を育てることにつながるのではないかということでした。
参考:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34710118/
これはテレビだけじゃなくてYoutubeでもマンガでもゲームでも、何事においても言えそうなことだなと思います。
子どもがテレビやYoutubeに夢中だと心配になる方は多いと思いますが、親も一緒にそれに興味を持ち、共通の話題にしていくと良いのではないかと思います。
それは成長につながっているの?を確認しよう
話を戻して、それが例え算数のテキストの問題を解くということでも、その子のレベルにあっておらず成長につながらないのであれば勉強時間に入れない。
逆に読書であってもマンガであっても、成長につながるのであれば勉強時間に入れる。
そうした基準をしっかりと決めて、あとはケースバイケースで判断していくのが良いのではないでしょうか。
もしクラスメイト同士で、あるいはご家庭の中であれば兄弟間で、勉強時間で勝負をするとなったら、そこには一見不公平が生まれるように思われます。
しかし、目的は何だろう?と考えさせたうえで、そうした違った扱いをすることに納得感を持たせていきましょう。
ひたすら塾のテキストを読んだり問題を解いたりというだけでは息も詰まりますから、楽しみながらかつ勉強にもなるものをうまく取り入れていってくださいね。
それでは。
p.s.
大人でも「マンガでわかる○○」みたいな本て気軽に読めて、ちゃんと勉強になって良いですよね。
私も「マンガでやさしくわかるアドラー式子育て」https://amzn.to/40YxaDdを読みました。
で、私のところにもそんな感じで、マンガでサラッと読める子育て本の執筆の依頼が出版社から来ていまして、どんな本にしようか考えているところです。
子育て中のお母さんはとにかく時間が無いですから、手軽に読める本にしたいなと思っているのですが、マンガと解説のバランスをどうしようかが最初の検討材料になっています。
A:マンガでストーリー展開しつつ、解説が同じくらいのページ数
B:マンガが中心で解説の文章は少なめ
あなただったら、どちらの方が良いでしょうか?
もしよろしければ、アンケートでご意見をお聞かせください。
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