幸せに生きるには?心理学的答え 

こんにちは。伸学会の菊池です。

我が子には幸せな人生を送ってほしい。

これって多くの親御さんに共通する願いですよね。
あなたもきっとそう思っていますよね?

しかし、どういう状態になれば幸せなのかということをしっかり考えている方って、意外と少ないのではないかと思います。
そんなことを考えるヒマもなく、仕事に家事に子育てに追われる日々だったりしませんか?

この状態って、約束の時間に遅れそうだからという理由で目的地の地図をよく見ないで走り出すようなもので、たまたま目的地に着くこともありますが、迷子になる場合も多々あります。

「急がば回れ」ではないですが、目的地を確認することは、ちゃんとそこにたどり着くためには必須なひと手間です。


具体的な幸せの形は人によって様々で、自分にとっての幸せと子どもにとっての幸せが同じとは限りません。

仕事で大きな成果を成し遂げて名を残すことが幸せな人もいれば、ワークライフバランス大事にして趣味の時間や家族と過ごす時間に幸せを感じる人もいるでしょう。

ですから、「様々な幸せのあり方をまとめると、結局人にとっての普遍的な幸せとはなにか?」ということは、学ばなければわからないことだと私は思っています。

自分の経験だけでは、自分の幸せはわかっても他者の幸せはわからないんですよね。


ということで、私は学習法とかモチベーションとかだけではなく、幸福感に関する心理学の研究とかもよく読んでいるですが、今日はその中の1つについてご紹介しようと思います。

あなたのお子さんを幸せに育てるためのヒントにしてください。


今回ご紹介するのは、「与えること」が幸福度にどう影響するか?ということを調査した研究です。
https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/0956797618814145

シカゴ大学が行った研究で、実験参加者たちに、5日間毎日5ドルのお金を配りました。

そのお金を、一方のグループでは寄付をしたり、何らかのチャリティに使ったり、他人のために使ってもらいました。

もう一方のグループでは、自分のために使わせました。

両者を比較してみたところ、他人のために使ったグループでは5日間で幸福度が高い状態が維持されたのに対し、自分のために使ったグループでは5日間で少しずつ幸福度が低下していきました。

自分のためにお金を使うことは、初めは嬉しく感じますが、徐々に慣れていってしまうようです。

それに対して、他人のために使った場合には、そのことに対して慣れることはあまりなく、高い満足度が維持されるようですね。

年収は1000万円を超えると、収入が増えても幸福度は上がらないという話を聞いたことはありますか?

確か著書「ファスト&スロー」で有名なダニエル・カーネマン先生の研究だったように記憶していますが、年収1000万円くらいまでは収入が増えるほど幸福度が上がるけれど、そこから先は幸福度がとても上がりにくくなるそうです。

自分に対して使えるお金が増えても、そのことにはすぐに慣れてしまうということなのだろうと思います。

年収が増えて家が広くなったりテレビが大きくなったりしても、すぐに慣れて幸福は感じなくなるというのはイメージしやすいことですね。


ちなみに、別の研究では、「収入が増えるほど不幸は減るが幸福は増えない」ということも示されています。
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/1948550614568161

お金で取り除ける不幸がだいたい全て無くなるのが年収1000万円のあたりなのかもしれないですね。


これはアメリカの研究ですので、日本ではいくらなのかと考えると、円相場や時代背景でずいぶん数字には違いが出てくるのではないかと思いますが、収入によって得られる幸福感は頭打ちになるという構図は同じだろうと思います。

得たものを他人のために使うマインドを身につけ、それを実行することが、幸せに生きるためには大切なのではないでしょうか。

子どもには高い収入を得られるようにするための教育、すなわち高い学力を身につけ、学歴社会・出世競争で勝ち抜くための教育をするよりも、社会に貢献するマインドを教育する方が重要なのではないかと私は思います。

「習慣が9割」の中にも書いたように、人間には「自分のためよりも仲間のための方が頑張れる」という本能がありますので、そういう教育をすることが、結果としてもその子の能力を引き出し高めることに繋がっていきます。

「あなたのためなんだから」「自分の将来のために」なんて言葉は今日から封印してしまいましょう。


私は生徒達には、勉強とは自分のためにするものではなく、世の中をより良くするため、人のためにするものだ、と教えています。

あなたもご一緒に、ぜひ。

それでは。

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