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こんばんは。伸学会の菊池です。
先日読んだ、音楽学者のロバート・デュークが行った、
「効果的な練習法とはどんな方法か?」
という研究が興味深かったのでシェアしようと思います。
成長する練習法は、
音楽でも勉強でも同じだなと感じていただけるのではないかと思います。
デュークはピアノを専攻する学生たちに、
ある曲を自分で「弾けるようになった」と思うまで練習してきてもらいました。
そして、翌日にどれくらい弾けるかをテストしました。
学生たちが練習してきた時間には
10分未満から1時間近くまでばらつきがあったそうです。
そして、翌日のテストの成績と、
どんな練習をしてきたかの比較を行いました。
その結果分かったのは、
「練習時間が長くても順位が上がるわけではなかった」
「繰り返しの回数も順位には関係がなかった」
という事実でした。
ちょっと意外だと思いませんか?
そして、
「練習のときに間違った演奏をした回数が多いほど、順位は下がる傾向があった」
「練習のときに正確に演奏をした回数が多いほど、順位は上がる傾向があった」
ということも分かりました。
ここだけをパッと見ると、
「練習量じゃなくて才能があるかどうかで順位が決まるのか?」
と思ってしまいますよね。
最初から正確に演奏できる人が順位が上なのか、と。
しかし、そうではありません。
デュークは
「練習中に採用された戦略が、ピアニストが練習した量や時間よりも、パフォーマンスの質を決定するものであることを示されました。」
とまとめています。
要するに、「練習のやり方の差がうまい人とへたな人の差なんだよ」ということですね。
では、上位のピアニストたちはどんな練習の仕方をしていたのでしょうか?
それは、
・ミスをする度に失敗した部分の正確な位置と原因を特定し、改善するように注意していた
・曲を弾くスピードを様々に変化させ、難しいパートを正確に演奏するためにテンポを落としたり、うまく弾けるようになっているか確認するためにスピードを上げたりしていた
・ミスが直せたことを確認するために、演奏が安定するまで間違った部分の練習を繰り返していた
といったやり方だったそうです。
うまいピアニストはミスの修正に対して執着心が強く、
失敗した場合にはその場ですぐに正しい弾き方ができるように練習していたようですね。
それに対して、へたなピアニストは、ミスをしてもとりあえず最後まで弾いたり、課題意識を持たずに漫然と反復練習を繰り返していたようです。
つまり、同じミスをしないように失敗から学ぼう・改善しようとする意識の有無の差が、うまい人とへたな人の差になっているということですね。
これって勉強でも同じことが言えると思いませんか?
例えばこれからの時期であれば6年生は過去問に取り組みますが、
解けない問題は必ずありますよね。
その間違えた問題にどう対処するかが、
成績が伸びること伸びない子の差になります。
できないことをできるようにする。
このことに、どこまで執着心を持てていますか?
過去問は時間を計って取り組むものではありますが、
時間が足りなくて解ききれなかった問題は、
答えを見る前に続きを解いてみることをしていますか?
先ほどのピアニストたちも、
「まずはゆっくり弾いてみる」練習をした人ほど上達していましたが、
勉強でも「まずはゆっくりでもいいから解いてみる」は大切な取り組みです。
また、知らない解法・知らない知識があったら、
しっかりその場で覚えていますか?
関連事項まで合わせてまとめて覚えられるとなお良いですね。
もっと低学年の子たちでも、
多かれ少なかれ同じことが成績の分かれ目になっていることが多いです。
「宿題だから仕方なくやる」という程度の意識で、
漫然と問題を解いているだけの子は残念ながらとても多いです。
〇つけを忘れるような子はその時点で成績アップの見込みはありません。
私たちもしつこいくらい指導していますが、それでもなかなか変わらない子が多いのですよね。
これはその子の「考え方」から出ている行動なので、「考え方」が変わらない限り同じ行動を繰り返します。
失敗から学ぶことは、
勉強・音楽・スポーツを通じた上達の秘訣です。
子どもには早い段階でミスしたときの対処法を身につけさせたいものですね。
こうした習慣や考え方は、
勉強だけでなく習い事を通じても身につけさせることができるものです。
習い事で身につけさせておいていただけると、受験勉強をするときにも有利に働くでしょう。
逆に、勉強で身につけさせることができれば、それをスポーツや音楽で生かすこともできます。
様々な経験から、
お子さんを「上達が速い子」に育ててあげてくださいね。
それでは!
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