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こんにちは!伸学会の菊池です!
超親ゼミに参加を希望される方からお悩み相談をいただきました。
同じようなことでお悩みの方って多いと思うので、
今回はそれに対してのアドバイスをシェアしようと思います。
お悩みはこんな内容でした。
—
もし可能なら私の悩みにも講義で触れて頂ければと思い、以下に書かせて頂きます。
下の子に関しての悩みです。
口癖が「どうせ(自分は)頭が悪いから」「どうせ(自分は)やってもできん」と典型的なことを言い、すぐ拗ねてしまいます。
その都度私(母)から「そんなことないよ」「ちょっとずつできるようになってるよ」と声掛けしても全く聞く耳を持ちません。
長時間こんなやり取りをしていると、だんだん私の方が疲れてきてイライラしてしまい、ぐったりして、そのまま放っておいてしまうことも多いです…。
下の子の習熟度ですが、客観的に見て中の中だと思います。
手前味噌で申し訳ありませんが、中学受験直前の上の子は成績が良く、下の子もそれはわかっている様子で、自分で勝手に比較しているのかもしれないです。
また私が時期的に上の子にばかり手を取られているのにもやきもちを焼いている様子で、「どうせ〇〇(上の子)の方が大事なんでしょ!」とよく言います。
上の子と下の子でできることが違うため、
「がんばって難易度の高いことに自主的にチャレンジしている上の子(報酬要求なし)」と
「わりと簡単だけど以前できなかったことが少しだけできるようになって報酬ばかり望む下の子」を同じように褒める(下の子にだけ報酬を与える)ことに私自身が強い抵抗を感じています。
真面目にやっている子が馬鹿を見るように思えてしまうからです。
こういったパターンの子にどうアプローチすればよいのか、もしできましたら触れて頂ければ幸いです。
(プライバシーに配慮して一部表現をあらためました)
—
お子さんが2人以上いらっしゃると、
こうしたお悩みを抱えるケースって多いですよね。
あなたのご家庭はいかがですか?
アドラー心理学に、
こうした問題に対しての鋭い考察がありますので、
今日はそれをシェアしようと思います。
こうした問題に対処するために必要な心構えとして、
『子どもの問題行動の「原因」ではなく「目的」を考えることが大切だ』
とアドラー心理学では説いています。
その視点から今回の相談のケースを見てみると、
実は根本的な問題は「勉強ができないこと」ではありません。
お子さんの
「どうせ〇〇(上の子)の方が大事なんでしょ!」
という発言の中に答えがあります。
子どもはみんな親(特にお母さん)が大好きです。
自分の方を見てほしい。
自分のことをわかってほしい。
自分のことを愛してほしい。
そう考えています。
そして、親が自分の方を見てくれないとなると
自分に注目を集めるために、
問題行動を起こすのです。
「長時間こんなやり取りをしていると、だんだん私の方が疲れてきてイライラしてしまい、ぐったりして、そのまま放っておいてしまうことも多いです…。」
とありますが、これは下の子の方からすると、
「長時間お母さんが自分の方を見てくれた」
のですから、目的達成!成功!になります。
そして、また自分の方を見てほしくなったときには、
その成功体験をトレースします。
親御さんからすると、
「またこれか」となるでしょうが、
子どもからするとそれは成功体験なのですから、
味をしめて繰り返すのは当然のことです。
「聞く耳を持たない」のではありません。
お母さんが自分にかまってくれるのは、
子どもにとっては大成功であり、
「やったぜ!」なのです。
この状態が続くとどうなるかということも、
アドラー心理学では説明されています。
子どもの問題行動の第一段階は、
「親の関心を引くために困った行動を起こす」
とあります。
例えばイタズラなどの目立つ行動です。
この段階では、
親は「イライラする」気持ちを持ちます。
第二段階は、
「親の関心が引けないと、子どもは親に『挑戦』してくる」
とあります。
例えば、反抗的な態度や口答えなどです。
この段階になると、親は「イライラ」のレベルを超えて、
「怒り」の感情を抱くようになります。
第三段階は、
「子どもは『挑戦』に敗れると、『復讐』してくる」
とあります。
例えば、親や他人への暴力・暴言、物を壊す、万引き、などです。
この段階になると、親は子どもの行動に「傷つく」ようになります。
第四段階は、
「子どもは『復讐』に疲れると、『無気力』になる」
とあります。
例えば、不登校・引きこもりといった状態です。
親の気持ちは「あきらめ」へと到達します。
相談者さんと下のお子さんは、
現在第一段階にいそうですね。
お子さんの反抗的な態度や発言に悩んでいるご家庭は、
今第二段階にいます。
その先には第三段階、
いわゆる「非行」が待っています。
こうした問題行動は、
親どころか本人も目的を自覚していないことが多いです。
そのため、解決方法がわからず、
状況が悪化していってしまうことが起こりがちです。
それを防ぐために重要なのが、
親や周囲の大人の関わり方です。
その関わり方を親や周囲の大人が学ぶことなのです。
注目を集めるために必要なのは、
問題行動を起こすことでは無いと
子どもの心に感じさせてあげましょう。
そのための方法を学び、
実践しましょう。
アドラー心理学では、
こうした関わり方を「勇気づけ」と呼んでいます。
簡単に言えば、
それは「子どもの良いところを見つけ、認めること」です。
「子どもの良いところ」を、
「他の子よりも秀でているところ」
だと解釈してしまわないように注意してくださいね。
それでは。
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