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こんばんは。伸学会代表の菊池です。
あなたは、
お子さんが解き直しをなかなかしなくて困っていたりはしませんか?
子どもが解き直しをしないことは、
多くのご家庭で親御さんの悩みの種になっています。
ちゃんと解き直しをしないと、
せっかく勉強したことを忘れてしまうんですよね。
だから私たち大人は子どもに解き直しをするように言います。
でも、子どもたちはなかなか素直にやらないんですよね。
振り返れば私自身も解き直しは嫌いでしたし、
子どもが解き直しを嫌いな気持ちもよくわかります。
怒って無理やりやらせることもできますが、
強制されてやる勉強はクオリティが下がることが確定しています。
どうすれば子どもは納得して
「解き直しをやろう!」
と思ってくれるのでしょうか?
いろいろな方法を考えた結果、
これが一番効果的だなと思ったのが、
身をもって体感させることでした。
私の書いた
「記憶を科学…」
https://amzn.to/3dM9KLk
の4章4節のところにも書いた
解き直しの有無を比べる実験です。
先日はオンラインホームルームの授業で、
その指導を行いました。
これまで本科コースではたびたびやっていた実験ですが、
オンラインコースでは今年初めてカリキュラムに入れました。
どうやって子どもたちのテスト⇒解き直しの流れを管理するかが難しかったのですが、
Googleフォームを活用することで実現できました。
初めてなのでうまくいくかこっそりドキドキしてたんですけど(笑)、
予想以上にきれいな結果が出ました!
子どもたちも結果に納得してくれていました(^^)
簡単に説明すると、
実験はこんな感じでした。
Googleフォームで15点満点の社会のクイズを3パターン作ります。
各都道府県で人口2位の都市を答えるもので、
多くの都道府県では県庁所在地に次ぐ都市が答えですから、
その地域に住む人以外にとってはマイナーな都市も多いです。
1つは4/14に5回練習して、
そのあとは1週間解き直しをせずに放置して、
4/21に効果測定のためのテストを行いました。
4/14の初回の平均点は4.38でした。
練習をしたところ、
5回目には満点を取れる子が多くなり、
平均点は13.75になりました。
9.37点の上昇です!
反復練習するとちゃんと覚えられますね!
しかし、1週間後の4/21の効果測定では
平均9.88に下がりました。
3.87点の下落です。
3分の1ちょっと忘れてしまったという事ですね。
もう1つは4/7に5回練習して、
そのあとは2週間解き直しをせずに放置して、
4/21に効果測定のためのテストを行いました。
4/7の初回の点数は平均で6.63点でした。
練習をしたところ平均14.24に上昇しました。
7.63の上昇です。
しかし、その後2週間放置したら、
4/21の効果測定では平均点は9.21になりました。
5.03点も忘れてしまったんですね。
せっかく覚えたことのうち、
3分の2は忘れてしまう計算です。
先ほどのものと比べると、
時間が経つと忘れる量が増えることが実感できると思います。
そして、最後の1つは、
4/7に5回練習して、
4/14にも5回練習して、
4/21に効果測定のためのテストを受けました。
4/7の初回の平均点は5.20でした。
5回目は平均14.40になりました。
9.20点の上昇です。
4/14の練習のときは、
初回の平均点は11.16になっていました。
3.24点の下落です。
やはり3分の1くらい忘れるということで、
先ほどのパターンと似たような数値ですね。
この日の5回目には、
平均点が14.76になりました。
ほとんどの子が満点を取れた計算です。
そして、4/21の効果測定はどうなったかというと…
平均点が13.57で、
1.19点しか下がりませんでした。
1週間放置したときの忘れ方が3分の1くらいに減りました。
何回も練習して覚え直したものは、
忘れるスピードが遅くなる。
エビングハウスの忘却曲線の通りですね。
(エ「ピ」ングハウスってなってるのはミステイク)
本来のエビングハウスの忘却曲線は1日単位での忘れ方のグラフですが、
1週間単位でやっても似たような形になるのは面白いですね。
復習しないと忘れる!
復習すると忘れにくくなる!
ハッキリした結果に驚いてくれた子が多かったので、
オンラインでも実験ができるように工夫して良かったなと思いました(^^)
これまでの自分の勉強のやり方が
もったいないことをしていたと気づいた子たちは、
これからの勉強の仕方はきっと変わるだろうなと思います。
子どもたちはなかなか言われたことを素直にはやってくれません。
無理やりやらせても形だけのものになります。
子ども自身がやろうと思うように働きかけをすることが、
遠回りなようで実は近道なのです。
急がば回れですね。
オンラインで遠く離れた子たちにやらせるのは管理が大変ですけど、
家で子どもにやらせる分には
漢字テスト数パターンのコピーがそれぞれ数枚あれば十分な実験です。
あなたのご家庭でもお子さんと一緒にやってみてくださいね。
そうすれば、あなたのお子さんも
解き直しの大切さがわかってくれますよ。
しっかり解き直しをして成績を上げる子になってもらいましょう(^^)
それでは。
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