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こんばんは。伸学会の秦です。
お久しぶりです。
今回は、
ちょっと前から書き溜めていた小説のレビューを記事にしようと思います。
読書が趣味な私ですが、
最近入試に出た本を読むのが自分の中で流行っていて、
そういったものも混じっています。
入試に出題されるということは学校の先生にとって読んでほしいテーマであるということです。
特に複数の学校で出題される本は、
それだけ読んでほしいと思われている学びになる本ということです。
よければ本屋さんで購入したり図書館で借りたりして
全文を読んでみてくださいね。
①温室デイズ
https://amzn.to/3dKNcLy
6年国語のテキストで使われていました。
「クラスみんなでいじめていた子が転校する日に初めて後悔する」というものです。
読んでいると「このクラスはどうやら学級崩壊しているらしい」ということがなんとなくわかる、というものでした。
結末がすっきりしないので、きっと続きがあるのだろうと思って本を見ると、問題文になっていたのは序章に過ぎないことが分かりました。
しかも、「小学校でいじめる側だった主人公と、いじれたられる側だった子が中学で友達となり、2人で崩壊する中学校に立ち向かう」という驚きの展開。
これは表紙のあらすじにある(!)ので全くネタバレではありません。
学級崩壊の様子が、「尾崎豊を聞いている不良が窓ガラスを壊してまわるので、壊れたことがない窓ガラスがない」などと、「いつの時代だろう…?」と思わせる場面もあります(笑)。今どきの学級崩壊で窓ガラスって割れるんですかね…?
短く読みやすいです。
参考になるかわかりませんが、私は60分ちょっとで読み終わりました。
5年生でも読めます。気になる方はどうぞ。
②今ここにいるぼくらは
https://amzn.to/3dGCshb
鴎友で出題あり。
里山がある風景で過ごした、少年の小学生時代について、7つの話が語られます。
全て同じ少年の話ですが、あえて時系列はバラバラになっています。
鴎友で出題されたのは、最初の短編です。少年が1年生のときに、ガキ大将の上級生たちと一緒に川の始まりを探す探検に出る話。
その他の話も、自然に囲まれた少年の小学校生活を読むことができるので、東京生まれ東京育ちであろう子供たちには読んで新鮮かもしれないですね。
どこが舞台なのか、直接地名が出ることはないけれど、文章内の言葉を見て推測できるところが社会科的に面白い。「引越し前が〇〇県で、引越し後が〇〇県」だとわかります。
「いじめ・トラブル」「生と死」「恋」と、テーマも広い。というと、受験のために読んでいる感じがしてちょっと嫌な書評ですね…笑
まあ、最初の一章を読んで面白かったらその先も読めば良いと思いますよ。
③逆ソクラテス
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著者+タイトルで購入決定しました。
これは素材文になっていたから読んだものではなかったです。
伊坂幸太郎は、中学生のときにラジオで『死神の精度』を聞いて興味を持ち、読んだのが出会いでした。
爽快な短編集。
「読んで良かった」とストレートに感じられるものが揃っています。
小学生が主人公ですが、小学生向けというわけではなさそうです(あとがきで著者が言及)。
最初の短編「逆ソクラテス」が良い。
小学生でも、これを読んで意味が分かり、なるほどと思えるなら残りも読めます。
高校生以上なら確実に読めるでしょう。
指導法研修で扱う言葉も登場していて、内心ニヤリとしたりしました。
④短編少女
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短編集はいいですね。素敵な作家さんに出会えます。
開成の2019年国語で出題された、荻原浩「空は今日もスカイ」が良かったなぁと思い、全体を読もうと思い購入しましたが…なんだ…これは…。
出題文として読んでいた時の、夢みがちな少女のふわふわした冒険のイメージはたしかにあるのですが、全編を通じて読むと、いや、ネタバレはやめておきましょう。
三浦しをん「てっぺん信号」中島京子「モーガン」が好きでした。
「短編〇〇」は多く刊行されているようなので、まとめ買いしようと思っています。
⑤十二支の童話
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「文章が難しくてよくわからなかった」というとき、責任は読む力のない読み手にあるのだろうか、伝えるための工夫が足りない書き手にあるのだろうか。
本書からは2010年の麻布にて「木登り牛」が出題された。
牧場から自由を求めて駆け出した牛が木に登る。ここまでは良いのだが、気づくとあれよあれよと言う間に不条理な世界の中に放り出され、狐につままれたような気持ちになって読み終えることになる。
後半の展開が急ではあるが、この中から「自由」についての一貫したテーマを読み取れることを麻布の問題は主張している。設問の一つ一つがテーマを理解するための手助けになっており、良問だと個人的に思っている。
さて、麻布の設問のおかげで「木登り牛」は理解しながら読むことができた。では、他はどうだろうか。
難しい。
「ただちょっと面白いと思った思いつきを文章にしてみた(これでもまあ十分面白いのだけど)」なのか、「何か面白いテーマが隠れていて、私が読み取れていないだけ」なのか、よくわからなくなってくる。
個人的には「虎」の話はわかりやすく、シンプルな仕掛けが面白く、小学生でも理解できそうに思える。
ほかは、「まあそういう仕掛けをしたかったのだろう」という感想にとどまってしまうのがなんとなく悔しい。
先に「狐につままれたような気持ち」と言ったように、読むと不思議な気分になることは確か。
以上です。
本を読むことはお子さんの学力アップにつながります。
国語の授業で出会った素材分の中で、
おもしろく感じたものはぜひ続きを読んでみてくださいね。
それでは。
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