伸びるのはどっちの人でしょう?

あまりに簡単すぎる問題ですね。

4年生の子にこの絵を見せてたずねても、伸びるのは左のタイプだと全員が即答しました。

みんなわかってはいるのです。

でも、いざ自分がその立場になると右みたいな答えを言ってしまったりすることってありますよね?

原因を正しくとらえることができれば、次に向けて対策ができます。

言い換えれば、次に向けて対策ができなければ、良い原因の見つけ方とは言えません。

つまり、良い原因の見つけ方と、悪い原因の見つけ方があるのです

成長につなげるためには、良い原因の見つけ方を身につけさせなければいけません。

そこで、私たちはその技術を、授業の中で徹底的に繰り返し教えています。

 

原因は、自分の内側にあるものと外側にあるものに分けられます。

また、一定なものと可変なものとに分けられます。

その組み合わせは4パターンできます。

この4つの箱に、いったいどんなものが入るかを考えてみてください。
例えば

「1日1時間必ず練習した」
「オレマジ天才」
「英語が苦手なのは遺伝だ」
「景気が悪い」
「上司がバカだ」

などなど、いろいろな発言がありましたね。
これらはどこに入るでしょう?

 

考えてみましたか?

答えは

「1日1時間必ず練習した」左下
「オレマジ天才」左上
「英語が苦手なのは遺伝だ」左上
「景気が悪い」右上
「上司がバカだ」右上

となります。
まとめるとこういうことです。

この中で、自分でコントロールできるのは左下のブロックだけですね。

大切なことなので、よく覚えておいてください。

良い原因とは、「次はこうする」という対策を考えられるもの!

つまり、左下以外の原因は、全てダメな原因なのです。

では、原因を考えた結果出てきたのがダメな原因だったらどうすれば良いのでしょうか?

そういうときは、原因を掘り下げれば良いのです。

例えば、あなたのお子さんが、テストで「時計算」がボロボロだったとします。

対策を立てるために原因を聞いてみたところ、「時計算は嫌いだから」という答えが返ってきました。

これは「性格」を原因としているので、左上ですね。

ダメなパターンです。掘り下げていきましょう。

なぜ、時計算が嫌いなのでしょう?

「時計算は苦手だから」
↑能力のせい。ダメ。

なぜ、時計算が苦手なのでしょう?

「時計算の練習を1時間だけしかしてない」
「今まで解いた問題が5問だけしかない」
↑努力のせい。OK!

「時計算の解き方を毎回確認していない」
「図を書いていない」
「角度の問題か、時間の問題か考えていない」
↑やり方のせい。OK!

といった感じです。

多くの子供たちが、初めのうちはまともに理由を考えられません。

自分で掘り下げることももちろんできません。

私たちと話し合いながら、何度も練習して、ようやく原因分析ができるようになっていきます。

これができるようになると、自分で改善を繰り返して勝手に伸びていくようになります。

だから、伸学会では日々の学習記録でも、テストのあとの反省会でも、原因を考えることを繰り返させています。


(クリックで拡大します)

ぜひあなたのお子さんにも早いうちに教えてあげてくださいね。

「原因は?」
「原因は?」解答編

こちらは伸学会のホームルームで使用している教材です。

ご自由にダウンロードして使ってくださいね。


今後のイベント情報
・第11回親ゼミ「行動の改善法」
子供に原因を考えさせるためのワークのやり方教えます。
詳細はこちら→http://www.singakukai.com/news/10496.html
・夏期講習体験授業
詳細はしばらくお待ちください。
なお、今回の記事の「原因を考える」は夏期講習5年生ホームルーム第8回で扱います。