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4年生当初、本科に通い始めたばかりの時、息子は「自分は勉強なんて大っ嫌いだ」と豪語していました。
授業で何をしたか聞いても「忘れた」。
宿題を聞くと「今日はない(嘘)」。
それよりも自分が塾で食べたお弁当と家庭の夕飯メニューの違いを執拗に聞いてきて、一度は一家で自分だけが生姜焼きを食べそびれたことに憤慨し、さめざめと涙を流して泣き崩れたこともありました(その時、この事件は一生言い続けてやろうと決意しました)。
そんな息子でしたが、6年生になって、第一志望を自分で決めてしまうと、授業がない日も塾へ通いつめるようになり、たまにこちらから成績や受験校の話を振っても、二言目には「先生と相談するから」。
その場しのぎの言い逃れかと思いきや、意外ときちんとメモを持っていたりするので本当に先生とは話をしているらしいのが伺われました。
受験に関する相談も塾で。
学習も当然塾で。
となると親の出る幕はない。
正直なところ、私にとっての「中学受験モード」は、第一志望しか見えていない息子の陰で密かに「ここなら通わせたいな」、と思う第二・第三志望校を見つけるまでで、完了しており、6年の半ば以降は本人がどこまで頑張れるのか?をただただ見守るだけの隠居段階に突入しておりました。
受験本番、息子は試験が終わるたびに「塾へ行きたい」とそのまま校舎へ直行し、夜になってから帰宅、の毎日でした。
連日なかなか思う通りの結果が出なかったのですが、塾で万全にメンタルケアをしていただいたのか家では割と落ち着いていて、へこたれずに次回の挑戦に備えて過去問を見直す姿は「なかなかやるな」と思わされました。
3回の挑戦を経て、最終的に第一志望校のご縁は頂けませんでしたが、親目線では当初の「雲をつかむような挑戦」を「天井にジャンプタッチするような挑戦」にまで距離を縮めたその成長を称えたい、と思っております。
また、受験後改めて「勉強は好きか?」と問いかけたところ、「4年の時とは違う。成長したから好きになった」と、(鼻につくドヤ顔とともに)返してきました。
最大の成果です。
これらを総括すると、我が家は「良い受験」をすることができました。
これまで受験勉強として積み上げてきた知識以上に、この長い期間を努力しきった達成感や成長の実感が、本人のこれからを支える自信に繋がるものと思います。
これまで励まし、ご指導くださった先生方、本当にありがとうごいました。