【保護者様の声】東京農業大学第一高等学校中等部進学 Sさんの保護者様より

娘が伸学会に入塾したのは小4の2月でした。
それまで別の大手塾に通っていましたが、自分で考える姿勢より、とにかく塾から与えられる課題を大量にこなすことを求められること、塾の拘束時間の長さなどに疑問を持ちはじめ、貴重な小学生時代を我が子がこの環境で過ごすことが本当によいことなのだろうかという疑問を打ち消せなかったことから転塾を検討し始めました。

私自身も中学受験を経験しており、私学のよさを感じていたので、娘にはぜひ私学に進学してほしいという気持ちがありました。
一方で、一度しかない人生なので、色々なものを犠牲にして苦しみながら勉強するのではなく、小学生時代にしか経験できないことを楽しみながら、自らモチベーションを持って勉強できる環境が理想的だと思っていました。

SNS等で伸学会の発信する情報を何度か目にしたことがあり、単に偏差値の高い学校に合格させるということに重きを置くのではなく、中学受験のその先を見据えて一人ひとりの子どもと向き合う姿勢に共感を持ち、転塾を決めました。

入塾後の娘の様子はとにかく楽しそうで、今日はこんなことがあった、あんなことがあったといろいろな話をしてくれました。
もともとマイペースな娘は、転塾後も相変わらずマイペースで、伸び伸びと学校生活を送り、お友達と遊び、習い事に通って、塾に行き、毎日楽しく充実した日々を過ごしていました。

 

正直なところ、小6になってからも相変わらずマイペースな娘にやきもきしていた時期もありました。
でも、娘の性格上、母親が口を出せば出すほど、聞く耳を持たず正反対の方向に突き進む傾向があり(母親の私に似たので文句は言えません)、言えば言うだけ喧嘩が増えることに嫌気がさして(喧嘩するにも体力がいることを痛感しました)、なるべく細かいことは言わないよう努力していました。(努力していただけで実際どうだったかはわかりません…)

 

コロナの感染拡大の影響もあり、文化祭は軒並み非公開、学校見学も一瞬で申し込みが満席となるなど、学校や生徒の様子を見る機会が限られていたので、志望校選びには苦戦しました。
オンラインの説明会にも沢山参加しましたが、やはり実際に学校を訪れると印象が随分違うものだと実感し、予約を取るのに苦労しながらも、極力娘を連れて色々な学校に足を運びました。
娘が気に入った学校はどの学校もそれぞれに特色があり、第一志望、第二志望という順位はあまり気にせず、もしこの学校に通うことができたら素敵だな、と親子で感じた学校ばかりを志望校に据えました。

 

9月末に過去問演習が始まると少しずつ娘の様子が変わっていきました。
塾から帰った後も自ら机に向かって勉強するようになり、その時間も少しずつ長くなっていきました。
どうやらスイッチが入ったのかな、と感じ始めたころ、私も仕事が忙しくなり、それ以降は模試の成績も過去問の結果も娘が教えてくれるのを聞くだけになりました。
成績は良い時もあれば悪い時もありましたし、過去問についてはもし私自身がこんな点を取ったらその学校を受ける気をなくしてしまうのでは、というような点をとったこともあったようですが、娘はあまり気にしていない様子で、その結果を淡々と受け止めているように見えました。

夜遅く仕事から帰ってくると、塾から帰った娘がダイニングテーブルに教材を広げてせっせと勉強しているので、私はその横で娘が勉強を終えるまでの時間、韓国語の勉強と称して韓国ドラマを見るのが日課のようになりました。
「今日もずいぶん勉強頑張ったね、お母さんも頑張ってこんなにドラマ見たわ!」と言って二人でよく笑い合いました。

 

1月にコロナの感染拡大が急激に進んでからは自宅で過ごすことが増えましたが、相変わらず娘は自分のペースを崩さず、焦る様子は一向に見えませんでした。
読書をしたり、妹弟と遊んだりしながら、一方で勉強も自分の決めたスケジュールに沿って進めていたようです。

 

伸学会の先生から、「とにかく子どもが楽しくすごせるようサポートを!」、「親としての頑張りどころは受験校のスケジューリングです!」と言われていたので、私がしたことと言えば、娘の話を聞いたこと、娘と互いに納得できる受験スケジュールを組んだこと、ごくまれに不安を口に出す娘に「もし失敗しても命を取られるわけじゃないから大丈夫」と言い聞かせたことくらいでした。
仕事柄、12月~3月は繁忙期となり、自分の仕事で手一杯、子どもの勉強に口を出す余裕すらなく、「お母さんはお母さんの仕事に全力で取り組むから、あなたはあなたのやるべきことを頑張って!」という状況だったこともある意味我が家にとってはよかったのかもしれません。

 

入学試験の朝、凛と冷えた清々しい空気の中、付き添いの私に笑顔で「ありがとう」と言って、志望校の校舎に入っていく娘の後姿がとても頼もしく、娘はいつの間にこんなに成長したのだろう、と感慨深く見送りました。

 

最終的に娘は2日間に4校を受験し、過去問演習でもなかなか合格点を取るのが難しかった2校からご縁をいただくことができました。
受験勉強を始めた時から憧れていた学校は残念ながら不合格でしたが、不合格の通知を受け取った時も身じろぎもせず、泣きもせず、親の私が驚くほど淡々と結果を受け止めていました。
一方でご縁をいただいた2校の結果を知ったときは本当に嬉しそうで、本人がこつこつと努力を積み重ねてきた結果が実ったことを家族一同、喜びました。

 

今振り返ってみると、自分で高い目標を掲げて、そこに向かって誰に何と言われようと、途中経過がどんな状況であろうと、自分のペースを乱さず、信念を持って突き進むというのは並大抵のことではないと思います。
中学受験は親が9割などと言われたりすることもあるようですが、我が家の場合は娘の下に妹弟がいることもあり、両親共に仕事と育児の両立だけで青息吐息で、娘の受験に際して親のサポートはほぼ皆無でした。
その代わり、伸学会の先生方にご指導、サポート、励ましを沢山いただいて受験の日を迎えました。
受験後、娘は「過去問演習でどんなにひどい点をとっても先生方がいつも応援してくれたのがとても心強かった」と恥ずかしそうに笑っていました。
小さかった娘が塾の先生のご指導・サポートを受けて、お友達にも恵まれ、楽しく、そして地道に自分で努力を重ね、素敵な学校にご縁をいただけたこと、大変嬉しく思います。

マイペースな娘を見守り、励まし、どんな時も常にそばで支えてくださった先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
また、同じ伸学会に通っていた保育園時代からのお友達、そのご家族にも、いつも助けていただきました。ありがとうございます。

 

目標を立て、それを達成する手段を考え、自身の責任において実行するという一連の流れを、伸学会という心強い伴走者を得て、2年間かけて自らの力でやり抜いた経験はきっと娘にとって大きな自信につながったと思います。
これからも彼女が伸び伸びと自分のペースで、夢にむかって邁進できるよう親として微力ながら見守っていきたいと思います。