【受験体験記】立教女学院中進学 Mさんの保護者様より

兄は伸学会1 号生。兄を横で見ていた娘は、当然のように伸学会の門を叩く。
息子とは異なるタイプの娘。
・四捨五入が理解できず割り算の意味が分からない
・季節風の方角をなぜか覚えられない
・アタックテストで早々に諦め宇宙と交信してしまう(目が合うとにっこり微笑む娘に、見直すんだよ、と言ってくれたそう)
そんな娘を諦めず粘り強くあたたかくご指導いただいた先生方。
他塾なら…の想像もできません…


娘は学習記録をベースにした伸学会メソッドを愚直に忠実に実践していた。
学習前には自ら分単位で計画を立て、実行し、記録して、1 日を振り返る。
夕飯の時間を毎日聞かれ、ずれるとちょっとイラッとされた。
授業の翌日には課された宿題にとりかかり、3 日前には終わらせるを守り続けた。
先生や仲間が大好きで、塾に行けば笑顔で帰宅し、塾での面白話が止まらない。
そんな先生だったから、そんな環境だったから、娘は腐らずにコツコツとやり続けられたのだと思う。


中学校には何校も訪れた。娘の選校の視点は独特で厳しく、「生徒の態度が嫌だった」「校舎が暗くて蔦が嫌だ」「校則が厳しい」「名前が嫌だ」…。
特に生徒さんの様子には敏感で、一度「嫌」認定をするとなかなか逆転できない。
志望校(受験する可能性のある学校)は全て娘自ら足を運び、見て、納得して臨むことは、親子の合意となっていた。
そして5 年の時に訪れた立教女学院。足を運ぶたびに親も子も惚れ込み、第一志望となった。

6年生の夏休み明け。
日能研模試、4 教科揃えることの難しさを痛感する。
あっちが良いとこっちが下がる。

過去問演習がはじまる。
9 月、合格最低点を超えない。超えなくていい。
10 月、やっぱり超えない。
11 月、まだ超えない。
12 月、どうしても超えない…が、腐らずコツコツ。
1 月、年明けの過去問演習ではじめて超えて大喜び!
したと思ったら、翌週は、また2 点足りなかった。
「□ 1(1)を間違えた。+と×間違えた。4 点。あの1 問で不合格になった…」と意気消沈の1 月中旬。

「自分は計算ミスをする。それで合否が決まる」
この、あと2点の不合格体験が教訓となり、本番にいかされる。

2 月1 日本番当日。
朝5 時50 分、着替えて朝ご飯を食べてから、前年の計算問題だけ解いた。やっぱり間違えた笑!
立教女学院の校門前に吉田先生が来て下さった。兄の時も2 月1 日の朝は吉田先生だった。
先生に促され、娘が私に感謝の言葉を伝えはじめる。が、段々と気合の言葉に。
「ママはどこに合格してもいいね、って言ってくれてるけど、他の学校も素敵だけど、私は絶対に立教がいいので、絶対合格したいので頑張ります!!!」
メラメラ。
待合室で集合がかかり、送り出す時、「今どんな気持ち?」と聞いてみた。
「楽しみ」メラメラ。
集中した表情に静かな闘志。

試験から戻ってきた時は浮かぬ顔。
社会は一度書いたけど消して直したものが間違っていた…。
理科は解き方ひらめいたけど選択肢を全部見てなくて(はい?)間違えた…。
何度もやったはずの算数の問題ができなくて空欄になった…。

お昼を食べながら、涙の娘。
だが、もう少し話を聴けば、気持ちは落ち着いていたようだ。
国語始まった時、「あ、入ってきてない、読めてないな」って思ったから、ふっーっと深呼吸したら、すっと読めたよ。
算数は残った時間で□ 1(2)(3)の計算を直したよ。
その後は、落ちたと思う…いや合格してるを繰り返し、メンタル限界。
抜け殻のようになって午後受験へ。

帰宅して問題をちらりと見直したら、ギリギリの感じ。
2 日目を覚悟した。
でも、最後に直した計算は、直した甲斐があり2 問とも正解。
胸をなでおろす。

翌日の掲示板まで合否を見ない、と言っていたが、何も手につかないためウェブみたら?と話し、21 時。
一人で見た結果は、合格だった。
涙を流しながら、「秦先生に電話する!」

お友達の家に泊まりに行っちゃった兄よりも、ずっと心配してくれていたおばよりも、最初に合格を届けたかったのは秦先生。

母「秦先生、どんな感じだった?」
娘「『そうですか、良かったですね』っていつもの秦ティーだった笑」
そう、秦先生のこの感じが娘を強く成長させてくれたと心から感謝している。

最後の最後、集合した受験生の力にそれほどの差はないだろう。
あとは力を出し切れるかどうか。
こんな体験したことないから、娘がどうなるのか分からなかったけど、毎日計画を立てて実行し、振返って自分の強さ弱さを知り続け、どんな結果も受け止め丁寧に導いてくれる先生のもとで安心して努力を続けた。

秦先生は、良くても良くなくてもどんな結果でもいつも同じく受け止めてくれた。
だから、安心して間違えられるし、見直して次に向かえる。
そこから学んだことを認めてくれる。
(はじめて過去問演習で合格最低点を超えて、娘が喜んで秦先生に報告した時も「『随分喜んでいますね』って言ってた笑」そうだ)

そうやって少しずつ強くなった気持ちと培われた自分をメタ認知する力は、最後の最後本番でいかされたのだと思う。
力を出し切るために必要な要素は、長い時間をかけて養うしかないらしい。
こればかりは、直前期に詰め込むことも、買ってあげることもできない。

受験日前日、「今日たまたま秦ティーの近くに座れてね、すごくいいポイント発見できてるの。だからもう少しやってくね!」と嬉しそうな電話を受け、結果はともかく、ここまで来れてよかったなと心底思った。
前日にメールでお礼した。

先生方、娘に寄り添い、支え、励ましていただき、本当にありがとうございました。
秦先生は娘の恩師です。