新型コロナウィルスの対応について
出典:厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html

塾生保護者各位

お世話になっております。伸学会代表の菊池です。

現在新型コロナウィルスが世間を騒がせており、
首相が公立の学校に対して休校を要請しました。

これを受け、伸学会でも休校などの措置を取るかどうか検討し、
その判断材料として情報を収集しました。

これらの情報をシェアするとともに、
伸学会として来週以降の授業の実施および返金の対応についての方針をお伝えします。


1.新型コロナウィルスの危険性について

【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は17日の記者会見で、新型コロナウイルスによる肺炎について、致死率が約2%で比較的低いとの見解を示し、「重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)ほど致命的ではないとみられる」と述べた。

 中国が17日に提供した感染者約4万4千人の詳細なデータを基に分析した。約8割が軽症で、約14%が肺炎や息切れが起きる重症、約5%が呼吸困難や多臓器不全を起こし重体となった。子どもの感染例は比較的少ない。

 ともにコロナウイルスが原因のMERSは致死率が3割以上SARSは約1割とされる。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020021801001170.html)

【東京都医師会感染症危機管理対策協議会の声明より抜粋】
新型コロナウイルス感染症の感染力、重症度、診断、治療について
感染力はインフルエンザと同程度かそれより弱いと言われています
重症度は、通常のインフルエンザなどと同程度と予想されます(例年のインフルエンザでも
高齢者や免疫力の低下した方など重症化し死亡する場合が一定数みられます)

③ 簡易的な診断方法が現時点ではありません
④ 治療薬はありません(インフルエンザに対するタミフル®のような抗ウイルス薬はまだありません)
感染しても多くの方は症状が出ないか、少し長めの呼吸器症状で完治すると予想されま
⑥ 肺炎になった患者さんへの治療法は、他の肺炎治療と大きくは変わりません
(超重症例では、多様な治療が試みられています)
⑦ 予防方法も上記の『標準的な感染症予防策』で十分と言われています

* 2009 年に流行し大きな脅威になると思われた“新型インフルエンザウイルス(pdm2009)”は、
近年流行している A 型インフルエンザの主流です。日本の医療体制は今回の新型コロナウイルス
感染症に対しても十分対応でき、重症化の可能性も低いと思われます。
* 現在、多くの不正確な情報が氾濫しています。厚生労働省のホームページなど信頼度の高い情報の
取得を是非お願いします。ご不明な点はかかりつけ医にご相談ください。
https://www.tokyo.med.or.jp/wp-content/uploads/application/pdf/covid-19.pdf

【東京新聞Web版より抜粋】
『新型肺炎 致死率、武漢だけ突出 中国、湖北省除けば0.17% インフルの倍程度』
 中国政府発表の数字などから計算すると武漢市での致死率は約4・1%。重症急性呼吸器症候群(SARS)の9・6%、中東呼吸器症候群(MERS)の35%より低いものの、かなり危険だ。だが、武漢市のある湖北省以外の省では、千人近い感染者が出ながら死者ゼロのところもある。

 感染症に詳しい岡山大の津田敏秀教授(環境疫学)は「武漢の致死率が高い一番の要因は、多くいる軽症者が把握されていないからだ」と指摘する。

 武漢市の感染者は約一万人で中国全体の三分の一を占める。「患者が多すぎて医療施設が足りず、重症の肺炎患者が優先して検査を受けて病院に入る。このため軽症者が診てもらえず把握されない。一方、病院にいる人は重症だから亡くなる率も上がる」と津田教授は分析する。軽症患者の実態が把握されれば致死率は下がるとみる。

 武漢市のある湖北省以外の中国全体では、致死率は約0・17%と低い。医療施設が限界を超えた状況ではないからだと考えられる。「湖北省を除いた致死率のほうが、新型肺炎の実態に近いのではないか」と津田教授はみる。

 厚生労働省によると、日本国内のインフルエンザ感染者数(推定)は、年間一千万人規模。感染がもとで死亡する人は約一万人とされ、致死率は0・1%程度となる。中国の発表が正しければ、武漢を除く中国の致死率は日本国内のインフルエンザの二倍程度ということになる。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020020702000145.html)


あらためて調べてみたところ、こういった情報が得られました。

まとめますと、
・今回の新型コロナウイルスは、同じくコロナウィルスが原因のMERSやSARSと比べれば圧倒的に致死率が低く、一般の風邪の原因ウイルスと同程度のようです。
10人中8人は軽症で終わります。
重篤化して肺炎になり死亡する率は0.2%を下回るとされています。

・武漢の致死率が突出して高く5%程度あるのは、感染者が多すぎて軽症者は検査されていないためと考えられます。

・子どもへの感染・死亡例は少ないそうです。
新型コロナウィルスが流行する前の平成30年に肺炎で死亡した人は10万人弱で、死因としては5位でした。
新型コロナウィルスだけが肺炎の原因ではなく、それ以外の原因で肺炎になる方は元々たくさんいます。
そして、肺炎で亡くなった方のうちの97%以上が65歳以上の高齢者です。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai18/dl/h7.pdf)
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/tyojyu-shakai/shiin.html
余談ですが、こちらを見ると15歳~39歳までの死因の1位は「自殺」だそうですね。自殺の総数は減少したそうですが、未成年の自殺者だけは増えているそうです。

・新型コロナウイルスが大きく広がった原因は、「新型」ゆえに私たちが抗体を持っていないためです。
これまでもコロナウィルスは身近にありましたが、それらは多くの方がかかったことがあり抗体を持っています。
それに対して、今回のウイルスに対しては抗体を持っていないため、感染した場合に体内で増殖しやすいものと考えられます。
とはいえその感染力もインフルエンザと同程度だそうですから、極端に恐れるほどのものでもありません。
一度かかって「新型」でなく「2回目」になれば、私たちの体には抗体ができます。


2.伸学会の対応について

上記を鑑み、休校にするような状況ではないと判断しました。

インフルエンザやノロウイルスの流行と同様に、感染の予防に気をつけつつ、
通常通り授業を実施することとします。

本科コースについてはzoomを使って家庭で授業を受講することもできるようにします。
オンライン受講希望者は事前にメールにてご連絡ください。

3月いっぱい休塾を希望される場合には、
3月2日(月)17時までに休塾希望をメールにてご連絡ください。
返金または相殺の処理をいたします。
通常ですと休塾の場合には休塾費をいただくのですが、今回は休塾費はいただきません。
イレギュラー対応なので手続きに時間がかかったりミスが出たりする可能性はありますがご了承ください。


なお、現在マスクが品薄になっています。手に入らずご心配な方も多いと思います。

これについてですが、これまでの研究によるとマスク単独でのインフルエンザや風邪などの予防効果は示されていないそうです。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200123-00159958/

マスクは感染した人が咳などによりウィルスを拡散するのを防ぐためにつけるものです。
医療従事者や、感染した子どもの世話をする親のように、近距離で咳による飛沫を浴びる可能性がある人以外は、マスクをつけなくてもそもそも飛沫感染する可能性は低いです。

それよりも、ウィルスがついたものに手を触れて、手にウィルスが付き、その手で口・目・鼻を触ってしまうことの方が感染リスクは高いです。
子どもの場合にはそういったウィルスがついた手でマスクを触ってしまい、マスクが汚染されて、かえって感染リスクが高まるとも言われています。
感染予防のためには、マスクをさせることよりも、こまめな手洗いをするようにさせてください。

伸学会では各教室の入り口に消毒用のアルコールを設置していますので、入室の際に手をきれいにするようにしてください。
こちらでも声かけをしていきますが、ご家庭でもお伝えください。

また、家庭でも外から帰ったらうがいと手洗いをさせるようによろしくお願いします。