受験に落ちた我が子をどう抱きしめる?

こんばんは。伸学会代表の菊池です。

2022年の入試が終わりました。

まだ繰り上げの連絡とかもパラパラと来ていて、
今後も多少動きがありそうなので、
合格実績のまとめは落ち着いてからしようと思います。

2022年受験生に関しては、
私は1人のオンライン生の「1on1トーク(振り返り)」を最後まで担当しました。

私は原則として個別指導や振り返りを担当することはしていないのですが、
その子は2年生からオンラインホームルームで教えてきた子で、
しかも新6年生になるタイミングでそれまで担当していた先生が大学を卒業して退職したため、私が引き継ぐことにしました。

そうした経緯の子を1年間見てきた経験は、私に新たな気付きを与えてくれました。

これまで以上に「親」の気持ちがよくわかりました。

通常の算数なり理科なりの授業を担当して、ノートを提出させてチェックしているのに比べると、圧倒的に情報量が少ないんですね。

情報が足りない中で、本人の自己申告を信じ、それをベースに改善策を考えさせて実行させていくのは、本当に大丈夫だろうかと心配が尽きない日々でした。

まぁ通常の授業を担当している生徒たちだって、こちらが思った通りにはなかなか動いてくれないので、結局大変さは同じと言えば同じなんですけどね。

そして、杞憂に終わった心配もあります。

ただ、わからないということは心配の種になるということが、あらためて確認できました。

状況を把握しようとしても、ウザがられて教えてもらえないって悩んでいる親御さんはきっと多いですよね。

また、ご自身の仕事が忙しくて、子どもの勉強を見てあげる時間が取れないから、状況がわからないというご家庭も多いと思います。

そうした親御さんたちの気持ちに寄り添うことが、これまで以上にできるんじゃないかなと感じました。

さて、前置きが長くなってしまいましたが本題です。

どれだけみんなを合格させたいと思っても、入試は合格者と不合格者にわかれます。

そして、中学入試は不合格者の方が多い戦いです。

不合格になったときの対応はとても大切で、そして難しいものです。

これはこのメルマガでもYoutubeチャンネルでも何度かお伝えしてきたことです。

今回の記事では、おととしメルマガでシェアした、開成学園の柳沢校長(当時)と?友学園の吉野校長のインタビュー記事をあらためて紹介したいと思います。

不合格になったときの対応について、とても共感できるお話でした。

長く私のメルマガを読んでくださっている方は1度読んでいるかもしれませんが、2年前の記事を今もはっきり覚えてらっしゃる方は少ないだろうと思います。

とても大事なので、読んだことがある方ももう一度読んでみてください。


吉野:特に母親との共振性が高い女の子の場合、お母さんの気持ちがものすごく子どもに伝わるんです。だからお母さんはお芝居でもいいから、平静でいてほしい。それが、まず親ができることです。一番いいのは、抱きしめてやることですね。体温を伝える。鼓動を伝える。そうやって「私はあなたのそばにいつもいるよ。味方だからね」という気持ちを、お子さんに伝えるのがすごく大事だと思います。

──逆に、こういう態度はとってはいけないというのはありますか。

柳沢:その子の持っている能力や存在価値が傷ついたわけではないですからね。あくまでも競争の中での「1回の出来事」でしかない。それなのに落ちた子の前で号泣する親御さんもいるからね……。

吉野:本当に困ります。親は自分が悲しむのではなく、子どもの気持ちに共感する役割を担わなくてはなりません。特に女の子にとっては「横の関係性」がすごく大事なので、親子という「縦の関係性」で慰めてもらうよりも、「そうだよね」という感覚を一緒に共有してもらえるほうが心が落ち着きます。共感といっても難しいことはありません。子どもが「つらい」と言ったら、「つらいよね」と言葉を鸚鵡(おうむ)返しにして、「そうだよね」と言ってあげればいいのです。一緒になって気持ちを分かち合う場を持つことが必要なんです。また、子どもの受験なのに、「自分がやってきたことが報われなかった」という感覚を持つ親御さんもいます。第1志望ではなく、併願した学校にお子さんが通うことになり、「こんな学校にしか受からなかった」という気持ちを親が持っていると、それを感じ取って子どもはずっとモヤモヤを抱え続けることになる。

柳沢:例えば併願校含めて、二つ三つ受けるとしたら、どこに行ってもいいんですよ。大切なのは「入った学校に早く馴染めるかどうか」。経験上、入学試験の成績と卒業時の成績には、あまり関係がありませんから。

「落ちた我が子をどう抱きしめる? 中学受験は「人生で何度もある椅子取りゲームの1つ」と開成校長」(https://dot.asahi.com/aera/2020012800074.html)より引用


ということで、簡単にまとめると
「自分が悲しんではいけない」「共感してあげることが大事」
ということでした。

お時間がありましたら、
ぜひリンクから飛んで全文を読んでみてくださいね。

少し私の考えを補足すると、
子どもは鋭いので、
「お芝居」は子どもに気付かれます。

こちらの動画でも解説しているように、カリフォルニア大学の研究によると、親が自分の感情を抑制しようとすると子どもにネガティブな影響があるそうです。

第一志望に合格できなかったとしても、
本心から併願校の合格を喜び、
そこで過ごすこれからの素晴らしい6年間を祝福することが大事だと思います。

親御さん自身が併願校の魅力をしっかりと再確認しましょう。

そして、
合格=中学受験成功ではありませんし、
不合格=中学受験失敗ではありません。

今後にどう生かすのかで成功と失敗は決まります。

ぜひ良い対応をして、合格も不合格も今後に生きる良い経験にしましょう!

それでは!

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