中学受験に向けて親子で一丸となるヒケツ 

こんばんは。伸学会の菊池です。

今月伸学会では、
スタッフにボーナスを支給しました。

コロナによる速読・パズルの休講でけっこうな金額の返金になり大きな赤字を出したのですが、
年間トータルで見たらなんとか黒字で着地することができそうです。

まだまだ安心とはいきませんが、
経営が傾く企業が多い中で、
生き残っていくことができそうなのはありがたいことです。

支えてくれるみんなに無事にボーナスが出せて、
私も責任を果たせたような安心感を感じています。


このボーナスなのですが、
伸学会ではちょっと面白い査定の仕方をしています。

社員全員に対しての総支給額を業績から計算し、
配分額は社員・アルバイト全員参加の相互評価で出したスコアによって決めるのです。

評価は点数でつけると同時に、
お互いにコメントも贈ります。

一例を紹介すると

・自由が丘校の校舎長として、運営を統括して下さっています。
困ったことがあったときは必ずフォローして下さるので、私たちもとても安心して仕事ができています。校舎の運営の他にも、せなちゃんのお世話などもあり、多忙を極めていると思います。休めるときはお休みください。また、育児の際の大変なことなどもぜひお話しください。
話すだけでも楽になることもあると思いますし、姉や妹の経験も話せるかもしれません。
ご健康にはお気をつけて!
・公私ともにお世話になっております!愚痴を送ってしまい申し訳ありません。
江藤先生は「根っこが同じ人」だと勝手に思っていて、仕事に関しての話も含めいつも納得して聞くことができています。行動力がすごく、面倒なことを後回しにしてしまう私にとって、やらなきゃ!と思わせてくれる貴重な先輩です。自粛期間中は思うように働けず、ストレスもすごかったことと思います。また焼き鳥行きましょう!リフレッシュしましょう!経理事務に関して「忙しいところすみません」と言っていただいていますが、私の仕事なのでどうか気になさらずどんどんふってくださいね!
これからもよろしくお願いします!
・この2か月はコロナ問題、引っ越しなど生徒や保護者対応以外の業務が大変でしたね。目黒校の生徒数が自由が丘校と同じくらいになり、江藤先生はこの仕事量を数年前からこなしていたのかと感じています。新校舎は1つの建物に6つの教室です。すべての状況を把握しようとするとおそらくパンクすると思います。いままで以上にスタッフに教室や生徒の対応を任せてください。現場が大好きだと思いますが、まだ江藤先生なしでは自由が丘校が上手く回らないことも忘れないでくださいね。

とまぁこういった感じで、
誰から送られたコメントなのかはシステム上表示はされないんですけど、
だいたい誰からのコメントかはわかります(笑)


評価が上司1人の目線ではなく周囲みんなからの相互評価・総合評価だから、
その評価に納得感が生まれます。(あの上司はわかってくれない、にならない)

また、お互いにポジティブなコメントやアドバイスを送りあうことで、
自分の仕事が評価されいるという喜びにつながります。


伸学会のスタッフが高い士気をもって仕事に臨んでいるのは、
裏にこんな仕組みがあるからというのも大きいのですね。


この「自分の頑張りが認められている」という感覚は、
子どもの勉強に対してのモチベーションにもとても大切です。

しかし残念ながら、
子どもの頑張りを認めて褒めてあげることが下手なお父さんお母さんが多いなとも感じています。

これは注意していないと陥りやすい人間の習性なのですね。


ペンシルベニア大学ウォートンスクールの
組織心理学を専門とするアダム・グラント教授の名著
『GIVE & TAKE』の中にこんな話が載っています。

「夫婦関係を維持するために、
あなたが実際に担当している割合は何パーセントでしょうか?」

こうした問いかけをされたら、
菊池さんだったら何パーセントと回答しますか?

夕飯をつくったり、
片付けや掃除をしたり、
洗濯をしたり、
子どもの遊び相手をしたり、
子どもの勉強を見てあげたり、
家族で出かける計画を立てたり、
ケンカした時に譲歩したり…

こうしたお互いの関係を維持するためにしている全ての努力のうち、
自分が担当している割合は何パーセントぐらいありそうでしょうか?

「まぁ、少なくとも60%くらいはあるかな…」

仮にあなたが、
60%を自分がやっていると考えたとしましょう。

その数字が正しければ、
あなたのパートナーは「自分の貢献度は40%だ」と答えるはずです。

合計で100%になるはずですから。

しかし、心理学者のマイケル・ロスとフィオーレ・シコリーが発見したところによると、
カップル4組のうち3組は100%を大幅に超えるそうです。

お互いに自分の貢献度を過大評価しているわけですね。

この現象は「責任のバイアス」と呼ばれています。

人は相手の貢献よりも自分の貢献を高く見積もってしまうのです。


この責任のバイアスが起こるもっとも大きな原因は、
「持っている情報量の差」
です。

人間は、
「他人がしてくれたこと」よりも、
「自分がしてあげたこと」に関する情報を多く持っています。

自分がした努力は全て把握していますが、
相手の努力について知っているのは一部に過ぎません。

そのため、人は悪気がなくても、
自分の貢献度を多く見積もってしまいます。

ですから、私たちは日頃から「情報量の差」に注意しておかなければいけません。
そして、相手がしてくれた貢献に注目していなければいけません。



では、どうすれば相手の頑張りを正当に評価することができるのでしょうか?

そのポイントは「自分の評価を後回し」にすることです。

自分がやったことを評価する前に、
相手がしてくれたことをリスト化するのです。


そのことはこんな実験で示されています。


3~6人の作業グループをつくり、
各メンバーに自分がグループのためにした仕事の割合を見積もってもらいました。

すると、全員の貢献度を合計した数値が140%を超えました。

しかし、自分のしたことを考える前に各メンバーがしてくれたことについて考えもらうと、合計が120%ほどまで下がったそうです。

相手の仕事に関して注目し、
その貢献度を考えることで、
情報量の差が埋まり、
より正当な評価ができるのですね。

伸学会が相互評価で相手の貢献に対してポジティブなフィードバックを返しているのは、
こういった背景もあるのです。


さて、話を子供の中学受験に戻しましょう。

当たり前ですが、
親子の間でも、
相手の努力については知らないことがたくさんあります。

親の心子知らずとは昔から言われることですが、
親がどれだけ子供のために頑張っているか、
子供は全く知りません。

子をもって知る親の恩。
それが昔ながらの“習わし”なのですね。

一方で、親は親で子供の頑張りを知らないものです。

自分の子供時代、
あるいは学生時代を振り返ってみてください。

勉強の合間のちょっと休憩をしているタイミングに限って親が部屋に入ってきて、
「またあんたはサボってばっかり!」
と怒られてウンザリ。

そんな経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。

お互いに、
相手の頑張りに気付いて認めるというのは、
意識的に行わないと困難なものなのです。


そして、「中学受験は親の受験」と世の中では言われますから、
子供のためにいっそう一生懸命頑張っている親御さんは多いですよね。

塾弁づくり、プリント整理、塾の送り迎え、そしてわからないところの解説。
塾代も大きな負担です。
それをねん出するために、自分で買いたいものを我慢している方も多いでしょう。
パートや副業を頑張っている方もいるかもしれません。

そうなると、
「私はこんなに頑張っているのに!(怒)」
とストレスが爆発してしまったり、
「私はこんなに頑張っているのに…(悲)」
と泣きたくなってしまったりしますよね。


どんな子も、子供は子供なりに頑張っています。

その頑張りに気付くことができた方が、
応援のし甲斐がでてきます。

気付かずに「私ばっかり」と思ってしまうのはもったいないですね。

「責任のバイアス」の罠にはまって苦しい思いをしないように、
親子でも夫婦でも、
まずは相手が頑張っていることを意識的に探して、見つけて、リストアップし、
それに対してポジティブなコメントをすることから始めませんか?

きっと親子関係が良くなり、
子供のやる気が高まりますよ。

ぜひ試してみてくださいね。

それでは!


アンガーマネジメントのコツとしてお話ししたこちらの動画ですが、
相手の良いところを探すヒケツとしても大事なことをお話ししています。

よければもう一度見直してみてください。

・怒らない優しい親になる方法

■成績アップの秘訣をYoutubeでも日々配信しています。

他の動画の視聴はこちらから↓
https://bit.ly/2Go9OBN