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こんばんは。伸学会の菊池です。
YouTubeのコメントやメルマガ・公式LINEの感想で、「うちの子幼いんですけど中学受験向いてないでしょうか?」とか「どうしたら良いでしょうか?」とかよく聞かれます。
我が子に中学受験をさせたいと思っていても、向いてないのに無理にやらせたら勉強が嫌いになってしまうんじゃないかとか、自己肯定感が下がってしまうんじゃないかとか不安になりますよね。
そして、きっと「幼い子は不利」とどこかで言われて、心配になってしまったということなのだろうと思います。
ただ、確かに「幼い子は不利」と言われることは多く、その通りなことも多いのですが、その幼さとはいったい何を指しているのかによっても話が変わります。
例えば、「ママのことが大好きでいつもべったり甘えてくる」といった幼さであれば受験にはあまり問題にはならなさそうです。
むしろ反抗期に差し掛かり、何を言っても反発されるよりは、よほど受験に向いていそうですね。
ざっくり大まかに幼い子にありがちな特徴・性格と言っても、その中でプラスに働くものとマイナスに働くものがあるのです。
そこで、今日は中学受験に向いていない性格についてお話しようと思います。
そして、その後で性格を変える方法についてもお話しします。
まだ低学年のお子さんであれば中学受験を始めるかやめておくか、すでに始めているお子さんであれば続けるか撤退するかの判断基準にしてみてください。
中学受験に向いていない子の性格①誠実性が低い
ビッグ5性格特性のうちの、「誠実性」と言われる特性、いわゆる「勤勉性」や「自制心」といったものが低い子はやはり中学受験に向いていません。
遊びたいのを我慢して日々コツコツ勉強を継続する力がある子の方が、受験では良い成果をあげられます。
「我慢ができない」「すぐ遊びたい欲求に飛びつく」といった幼さが目立つようであれば、中学受験には向いていない可能性が高いでしょう。
中学受験に向いていない子の性格②開放性が低い
ビッグ5性格特性のうちの、「開放性」と言われる特性、いわゆる「知的好奇心」といったものが低い子は、あまり中学受験に向いていないかもしれません。
何ごとにも興味・関心を持って学べる子は勉強を楽しめるので、学んだことが記憶にも残りやすいですし、たくさんの勉強も苦になりにくいです。
また、「開放性」が高い子の方がIQが高くなる傾向があり、勉強が得意になりやすいです。
好奇心を持っていろいろなことを考えたり調べたり実践したりすることでIQが高まり、IQが高まるとさらに好奇心が高まるという双方向の影響があるそうです。
ですから、「開放性」が低い子は中学受験では不利になるのではないかと思います。
中学受験に向いていない子の性格③将来のことを考えるのが苦手
中学受験で合格するためには他の子に勝つ必要があります。
ライバルたちだって頑張っている中で、そのライバルたちに勝利して合格するためには、人一倍の努力が必要になります。
コツコツやる性格でも、知的好奇心が高くても、ときにつらいこともあるでしょう。
そんなときに、将来の目標や志望校への熱い想いなどがあると、その大変な山を乗り越える後押しになります。
未来のことを考えて、目的意識や目標を持ちワクワクすることが苦手な子は、中学受験に向いていないかもしれません。
中学受験に向いていない子の性格④自信や精神的なタフさが無い
人間は失敗した時がもっとも学べる瞬間です。
成長を加速させるためにはたくさんの失敗をしてそこから学ぶ必要があります。
しかし、自分に自信が無い子は失敗して傷つくことを恐れてチャレンジができなかったり、失敗を受け入れられずに目を背けたりするので、成長が遅くなります。
ですから、自信や精神的なタフさが無い子は中学受験で他の子と競争することには向いていません。
中学受験に向いていない子の性格⑤向上心が無い
より良い自分になりたいという成長欲求は成長の原動力です。
これが低い子はやはり成長が遅くなります。
ですから向上心が無い子は中学受験で他の子と競争することには向いていないでしょう。
なお、向上心と競争心は違いますので注意をしてください。
向上心はより良い自分になりたいという気持ち、競争心は相手に勝ちたいという気持ちです。
そして、競争心は、成績上位の子にとってはプラスに働くことが多いですが、成績下位の子にとってはマイナスに働くことが多いです。
成績下位の子に競争心があり、「勝ちたい」けれど「勝てない」となったときには、「勝てる相手と戦う」「勝てる競技で戦う」といった行動に走る場合がほとんどだからです。
「自分よりもできない人間を見下して安心する」とか、「勉強では勝てないからゲームの世界に逃げる」といった行動が典型です。
「勝つために努力する」よりも、その方が楽ですからね。
ですから、競争心があった方が良いかどうかはお子さんの能力次第で、無い方がむしろ良い場合も多いです。
競争心よりも向上心を持てるようにしていきましょう。
以上、中学受験に向いていない性格5選でした。
では、もし我が子の性格が向いていないとなったら、どのようにすれば良いのでしょうか?
まず大事なことは、それも我が子の個性と受け入れてあげることです。
そして、もしお子さん自身がそんな性格を変えていきたいと思ったときには、変え方を教えてあげましょう。
「お前の性格はダメだ」と言って変わることを強要すると、子どもの自己肯定感を傷つけてしまうので気をつけましょう。
そして、そうやって強要されると、ますます変わることができなくなります。
「人は今の自分をありのまま受け入れられたときに、初めて変わる準備が整う」ということがわかっています。
変わりたいと思う気持ちは大事なのですが、今の自分を否定するような変わりたいという気持ちでは変われないのです。
ですから、お子さん本人が自分をありのまま受け入れられるのを手伝うために、まずは親御さんがありのままの子どもを受け入れることから始める必要があるのです。
そして、本人が今の自分を受け入れたうえで、理想の自分になるために自分を変えていこうと決めたら、そのための方法を教えてあげましょう。
その方法というのが「習慣化の技術」です。
「習い性となる」と昔から言われるように、習慣はついにはその人の生まれつきの性質のようになります。
ですから、自分の性格をこういう風に変えようと決めたら、その性格にふさわしい行動は何かを考えて、その行動を習慣化すれば良いのです。
実際に研究でも、15~16週間の習慣化プログラムで性格に変化が確認されました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25822032/
https://psycnet.apa.org/record/2018-53132-001
この2つの研究は参考になるのではないかと思います。
ということで、向いていな性格だとしても、それであきらめる必要はありません。
もし変わりたいと思うなら人は変わっていくことができます。
習慣から性格を変えていきましょう^^
ちなみに私の書いたこちらの本ですが…
習慣作りにとても役立つと思いますので、もしまだ読んだことが無ければ読んでみてくださいね。
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