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子供がゲームばかりしていて勉強をしないのでゲームを没収したところ、子供がかんしゃくを起こしてかえって勉強をしなくなった。
そんなお話はあなたの周りで聞いたことありませんか?
小さな子であれば、欲しいおもちゃやお菓子が買ってもらえないということでグズることもあるかもしれませんね。
そういえば、塾生同士でよくわからない理由で怒ってケンカしている子達もいました。
きっとおうちでも兄弟げんかをする子供は多いことだと思います。
「いいかげんにしろ!」と怒鳴りたくなりませんか?
気持ちはよくわかります。
怒ってはいけないというわけではありません。
とりあえず子供を静かにさせなければいけないこともありますものね。
私たち大人の側に心の余裕が無いことだってあります。
でも、残念ながらそんな怒り方をしても、子供の脳はそこから何かを学ぶことはできません。
脳が「学びを受け入れるモード」になっていないのです。
成長が無いのですから、その後も同じことが起こります。
結果として、私たちは何度も同じことで怒るはめになります。
あなたにも「またこれか・・・」とうんざりした経験がきっとあることでしょう。
どうすれば子供に学ばせることができるのか?
どうすれば失敗を成長のきっかけにできるのか?
その方法を理解してもらうのが今回のコラムの目的です。
そのために知っておいて欲しいこと。
それは、「子供の脳はまだ建設中」だということです。
子供の脳は産まれた段階ではまだ完成には程遠く、長い年月をかけて変化していきます。
形が完成するだけでも20年以上かかり、そこからもまだ中身は変わり続けます。
体も骨格が完成するのに時間がかかり、その後もまだ日々の運動の習慣や食生活で変わり続けるのと同じですね。
そして、もう少し詳しくお話しすると、脳は進化の過程で原始的な生物の脳から人間の脳へと徐々に大きくなってきました。
それによって、人間の脳の中には原始的な部分と人間的な部分が、それぞれ別の機能の担いながら存在しています。
握りこぶしを作ってみるとわかりやすいでしょう。
脳の下方、中心部にある「1階の脳」は「爬虫類の脳」とも言われ、人間の一番基本的な神経・精神活動を行っています。
強い感情、呼吸や睡眠や覚醒のサイクルの調節、消化の調節などです。
子供が思い通りにならないときに誰かに噛み付いたりおもちゃを投げたりするのは、この1階の脳の働きによるものです。
1階の脳は外敵に襲われるという緊急事態に備えて、産まれたときから十分に機能しています。
そして、何かあると急な反応に備えて素早く動きます。
じっくり考えたり、別の方法を探したりはしません。
体の筋肉を走って逃げたり、あるいは必要なら反撃したりする準備のために緊張状態におきます。
試合や試験のときに緊張して頭が真っ白になったりするのも、実は脳が「緊急事態だ」と判断して反応しているということなのです。
それに対して、脳の上方、外側にあるのが「2階の脳」です。
こちらは意味のある人生をおくり、健全な人間関係を楽しむための“思考”や“感情”や“人付き合いの方法”など、様々なスキルを担っています。
適切な判断をすること、計画を立てて実行すること、自分を振り返って見つめること、感情と行動をコントロールすること、思いやりを持って他者に接すること。
まさに子供に身につけさせたい能力だと思いませんか?
こうした複雑なことをじっくり考えられる「2階の脳」は、産まれたときには未発達で、幼児期と小児期のあいだに育ち始めます。
そして、どのようなことを経験するかで育ち方が変わっていきます。
脳は経験によって物理的・肉体的に変わるのです。
あなたの子供がかんしゃくを起こして抑えがきかなくなったとき、脳のどちらの部分に働きかけたいでしょうか?
原始的で反応しやすい1階の部分をつついてねじ伏せ、逆らっても無駄だという力関係を本能に教え込みたいでしょうか?
それとも理性的でじっくり考えられる2階の部分に訴えかけ、論理や思いやりをもって問題解決方法を考えさせたいでしょうか?
答えははっきりしています。
2階の脳の理性的な働きを引き出したいはずですよね?
そこで、そのための方法を覚えておいてください。
それが「つながり」を作ることです。
ここでの「つながり」という言葉には3つの意味が込められています。
1つめは、子供との間で心の「つながり」を作ること。
2つめは、子供が自分の行動と起こった結果との「つながり」を理解させ、受け入れさせること。
3つめは、子供の脳内の・・・・・・
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参考
ダニエル・J・シーゲル『子どもの脳をのばす「しつけ」』大和書房、2016年