- 子どもを伸ばす親のマインドセット(2021年04月16日)
- 感情で動く子どもに伝わるコミュニケーション法とは?(2021年04月15日)
- 子どもの納得感を高める伝え方(2021年04月14日)
- 子どもを伸ばす親のマインドセット(2021年03月14日)
- 小学生までに○○をすると成績と将来の年収が上がりコミュニケーション能力も高くなり問題行動も減る!という研究結果(2020年12月10日)
- 子どもの学力と食事の関係:大学・研究機関が行った調査のまとめ(2020年11月19日)
- 中学受験をする小学生に教えたい!成績アップする勉強法のまとめ(2020年10月21日)
- 中学受験:失敗しない子供に合った塾の選び方(2020年10月20日)
- 過去問が終わった後の復習法【伸学会研修広場第7回!】 (2020年10月19日)
- 伸学会研修広場第6回!(2020年07月21日)
あけましておめでとうございます。
伸学会代表の菊池です。
いよいよ受験が近づいてきていますね。
同時に願書の提出期限も迫ってきています。
受験校をどこにするか、併願パターンをどのように組むか、
ギリギリまで悩んでいませんか?
今回の記事では、そんな方たちに、
どのように決断をしたら良いかアドバイスを送ろうと思います。
受験学年のお子さんがいらっしゃらない場合には、
いつかその時が来たときのために覚えておいてください。
(あきらめる?貫く?)
もしあなたのお子さんに、
合格することが困難な高い第一志望があった場合、
その志望校をあきらめるかどうかは、
「どちらの方が子供が頑張るか」を基準に決めましょう。
結果はコントロールすることが困難です。
これまでにも、
模試では十分受かるだろうという判定だった子が不合格になったことも、
逆に可能性はとても低いという判定だった子が合格になったことも、
数えきれないくらいありました。
受験の結果を100%コントロールすることは絶対に不可能です。
だから、私はコントロールできる「行動」に着目するべきだと考えています。
私なら、子供の「努力」を引き出すことだけに焦点を絞ります。
高い目標をあきらめずに貫くことがやる気につながるなら、貫きましょう。
高望みはやめて、現実的な目標を持つことがやる気につながるなら、目標を変えましょう。
あなたのお子さんはどちらのタイプでしょうか?
高い目標の方が良いタイプは、以下のようなパターンです。
①現実的なポジティブ思考
『状況が難しいことを理解して、冷静に立ち向かう良いポジティブ思考の持ち主』
あなたのお子さんがそのタイプであれば、模試の判定は悪くても可能性はあります。
良いポジティブ思考の持ち主は、逆転合格のための戦略を練ったり、
自分の弱点を把握して効果的な復習計画を立てたりします。
そして、それに対して十分な時間をかけ、努力をすることができます。
あなたから見て、お子さんにあてはまる部分があれば、
ぜひその目標を追いかけさせてあげてください。
(最後に急成長することはよくあります)
②失敗を恐れる「防御型」の思考タイプ
[防御型と獲得型]それぞれのやる気の高め方
http://www.singakukai.com/column/10411.html
↑こちらの記事で紹介したように、目標に対してのとらえ方は人によって異なります。
「防御型」と呼ばれる、危機感が原動力になる思考タイプだと、
達成が危機的な状況の方がモチベーションが高まります。
つまり困難な志望校の方が勉強に取り組むモチベーションが高まるのです。
安易に志望校を下げない方が良いでしょう。
(残された時間全力で!)
それに対して、目標を再考した方が良いのは以下のようなパターンです。
①非現実的なポジティブ思考
『状況が簡単だと高をくくってなめてかかる、悪いポジティブ思考の持ち主』
あなたのお子さんがそのタイプであれば、逆転合格の可能性は薄いでしょう。
このタイプの特徴として、「なぜ合格できると思うのか?」と考えたときに、
「頭が良いから」とか、「運が良いから」といった、
計画や努力と関係の無い要素を理由として挙げるという傾向があります。
「俺はまだ本気出してないだけ」とか言う子供はもちろん、
「うちの子はやればできる子」とか言っているようであれば、
親自身も悪いポジティブ思考の持ち主です。
(合格は神頼み?)
②夢を追う「獲得型」の思考タイプ
「獲得型」と呼ばれる、何かを手に入れたいと切望することが原動力になるタイプは、
目標達成が困難な状況になるとモチベーションが低下します。
逆に、目標が手に入りそうな状況だとモチベーションが高まります。
つまり、努力を引き出すためには、
「目標が手に入りそう」と感じさせておくことが大切なので、
志望校を下げることも必要なことかもしれません。
(目標が遠いとやる気を失う…)
もしあなたのお子さんが、非現実的なポジティブ思考だったり、
獲得型の思考タイプだったりした場合には、
道は2つに1つです。
1つは『目標を変える』こと。
その志望校をあきらめるという決断を下すことです。
その場合には、すぐに次の目標を決めることが大切です。
もう1つは、『考え方を変える』こと。
現実的なポジティブ思考に切り替えましょう。
状況は困難であることを理解し、そのうえで逆転合格のための作戦を考えましょう。
また、獲得型であれば、「目標が手に入りそう」という意識を持たせましょう。
そのために「逆転合格のための作戦」を具体的に決めて、イメージすることです。
そうすれば、残りの期間の努力が増え、成長につながることでしょう。
目標が変わること・目標を変えることは、人生の中で何度もあることです。
変えることが良い場合もありますし、変えない方が良い場合もあります。
その最大の判断基準は、繰り返しになりますが、
「どちらの方が頑張れるか?」だと思います。
あなたのお子さんのその志望校は、あきらめるべきでしょうか?
それとも貫くべきでしょうか?
最後によく考えて、よく相談して、決断してくださいね。
—
あきらめずに伸びるメンタルの育て方
公開しています
■普通の子でも成績が飛躍する勉強のやり方7ステップ
http://www.singakukai.com/news/10212.html
—
参考文献
ハイディ・グラント・ハルバーソン『やってのける――意志力を使わずに自分を動かす』大和書房、2013年
アンジェラ・ダックワース『GRIT やりぬく力』ダイヤモンド社、2016年