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ちょっと想像してみてください。
あなたは今、
ディズニーランドにお子さんと遊びに来ています。
GWの真っただ中、
ディズニーランドは大混雑です。
ふとそばを見ると、
泣きじゃくっている女の子がいます。
どうやら両親とはぐれて迷子になっているようです。
大変な状況ではありますが、
この話はあくまで比喩なので安心してください。
そして、
ここで冷静に考えてみてください。
この女の子は、
いったい何が不安で泣いているのでしょうか?
これには、大きく分けて3つの理由があります。
〇迷子が不安になる3つの理由
まず1つ目は、自分がどこにいるのか「現在地」がわからないことです。
広大なパークの中で、
どのエリアにいるのか分からないから不安になります。
自分はいったいどこにいるのだろうか…と。
次に2つ目は、
どこに行けばいいのか「目的地」が分からないことです。
お父さんやお母さんがどこにいるのかが分からないので、
どこに向かって歩いて行けばいいのかがわからないのです。
お父さんやお母さんは同じエリアにいるのでしょうか。
それとも違うエリアに行ってしまったのでしょうか。
最後、3つ目は、
どのようにして行けばいいのか「方法」がわからないことです。
仮に、今自分がどこにいるのかを知っていて、
お父さんやお母さんがどこにいるのかを分かっていたとしても、
そこにどのようにして行けばいいのかがわからないのです。
真っすぐ前へ歩いていけばいいのでしょうか、
はたまた右か左へ曲がるのでしょうか。
何らかの乗り物に乗るのでしょうか。
〇受験で失敗する理由も同じ?
迷子がやみくもに歩き回って
お父さんお母さんを発見できる可能性は限りなく低いでしょう。
受験においても、
このディズニーランドの迷子と同じようなことが起こっています。
目的地と現在地、
そしてたどり着くための方法がはっきりしていなければ、
目的地に到達することはできません。
私たちの脳は、
目的地と現在地の差を埋めるという、
単純な原則に従ってゴールを目指すようにできています。
受験にあてはめれば、
志望校が無い、
またはどんな入試が出るのか知らないのは、
目的地を知らずに歩きだすようなものです。
しかし、そういったケースは、
次のようなケースに比べれば多くはありません。
もっとありがちなのは、
自分の現状(現在地)を知ることを避けてしまうことです。
目標と現状の差が認識できなければ、
脳の「モチベーションのシステム」は作動しません。
それなのに現状の把握から逃げてしまうのです。
現状に関しての情報は、
外部から与えられる場合もあります。
例えば、模試の成績という形だったり、
親や教師から勉強不足を指摘されたりといったことです。
しかし、そういった外的な現状把握は、
自発的な現状把握に比べて効果が低下します。
心理学では、この、
効果が高い自発的な現状把握を
「自己監視(セルフモニタリング)」と呼びます。
自己監視は困難な目標を達成するためには不可欠です。
それにもかかわらず、
私たちは大人も子供も、
自己監視をさぼりがちです。
その理由の1つは、
私たちは、一度歩き始めたら、
たとえ方向が間違っていたとしても
そのまま歩き続けた方が楽だと感じる性質があるからです。
迷子の子供は、人に道を聞こうとせずに、
とにかく歩き回ることがありますよね。
そこそこ大きくなっても、
大人になっても、
この性質のせいで、
それと同じようなことをしてしまう傾向があるのです。
自己監視をおろそかにするもう1つの大きな理由は、
つらい現状に直面したくないからです。
目標に向けた現状が良くないとき、
確かにその現実を直視するのはつらいものです。
自分の勉強時間が他の子に比べて少ない。
そんな現実は見たくないものですよね。
しかし、目標を達成するためには、
現状から目を背けてはいけません。
もっと良い「方法」に変えなければいけないこともありますが、
その判断は現状を把握できているからできることです。
「目的地」「現在地」「方法」
の3つが、あなたのお子さんにはそろっているでしょうか?
そろっていれば、
お子さんの脳は、
目的地に向かってお子さんを突き動かしてくれます。
お子さんを迷子にしないように、
特に現在地を把握するための「自己監視」の方法を教えてあげてくださいね。
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伸学会で指導している自己監視の方法はこちら↓