【受験体験記】品川女子学院進学 Kさんの保護者様より

我が家の中学受験最大のクライシスは2/1 20:00に突如やってきました。

5年生の2月に伸学会にお世話になるようになってからというもの、親も子も比較的穏やかで安定した受験生活を送る事ができていましたので、多少不安はありつつも、それでもきっとそのままの流れで2/1に受験生活にピリオドを打てると頭のどこかで思ってしまっていました。

だからこそ、2/1のクライシスはそれはそれは深く大きいもので、まさかのこのタイミングで中受の厳しさを痛感する事になってしまいました。

 

遡れば、地方出身で中学受験経験のない私にとって、そもそも受験をさせるのかどうか、地元の公立でもいいのではないかと、方向性がしっかりと定まらない状態で4年生を迎えようとしていました。ただ、もしこの先本人が受験したいと言った時にも何とかなるようにと、とりあえず塾には行かせようというところから始まりました。

塾選びに始まり、うちの子にはどんな学校が合うのか、学校選びをするにしても初心者には謎だらけの偏差値一覧、なぜ同じ学校が複数の日程に記載があるのか、日によって、場合によっては同じ日なのに偏差値が違うという謎。学校名を見ても何のイメージも湧かない私にとっては難解な暗号一覧でしかなかったでのす。

 

そんな状態からスタートした中学受験、通い始めたのは伸学会ではない別の塾でした。

いくつか回る中で本人が決めた少人数制の塾で、右も左も分からない私にとっても、少人数制であれば目が行き届きやすいだろう事が安心材料にもなり、そこにお世話になる事にしました。

 

しかし結論としては、指導方法がうちの子には合いませんでした。

間違えたところはやり直しなさい、毎日この問題集をやりなさい、と大枠では指導いただけるのですが、今日何をやる、明日は何をやる、という具体的行動にまで落とし込む事は自分でやらなければならず、何をやっていいのか分からないからやらない、やれない、という日々が続きました。

それでも楽しそうに通っているし、まだ時間もあるし、本気を出せば、スイッチが入れば変わるかな、まあいざとなれば地元の公立でもいいしと、ふわふわした状態で時間は過ぎていきました。

 

そうこうしているうちに5年生になり、コロナ禍にもなり、説明会の予約が取れないという情報を耳にして、それは大変だと学校調べを開始。とりあえず塾の先生の口から出た学校のオンライン説明会に片っ端から申し込んでみました。足を運ばずともオンラインで広く情報を得られる点においては、コロナ禍で学校選びをスタートした唯一の利点だったかなと思います。

娘はと言うと、オンライン説明会に参加するたびに、決まって「この学校がいい!」とその学校が第一志望に躍り出る事を繰り返す状態。

これはやはり実際に行ってみなければ決められないなと、対面での説明会が再開されるのを待ちました。

 

そんな中で2校目に訪れたのが、その後一度もその座を譲る事なく不動の第一志望校となり続けた学校との出会いでした。

そして、その学校は当時の塾長がうちの子に合ってると思う、通っている姿がしっくりくるとオススメしてくれた学校の1つでもありました。

やはり少人数制という事で生徒のタイプまで知ってくれていたからこそのアドバイスだったと思います。

親から見ても、確かにそこで楽しそうにしている姿が自然にイメージできて直感的に合ってるなと思いました。女子のキャリア教育に力を入れている点にも魅力を感じました。

 

日に日に娘の中で第一志望校への思いが強くなる中、当時の塾は都立型のカリキュラムだった事もあり、転塾を検討し始めたのが5年生の秋頃でした。

そこから再び塾選びを開始。いくつか塾を回りましたがあまりしっくりこず、伸学会に空きが出たと連絡をいただいたのが5年生の1月でした。本番まで残り1年となったタイミングでの転塾はなかなか勇気のいるものでした。馴染めない、やり方が合わない、進度の違いでついていけない等のリスクがある中、残された限りある時間の中で転塾をするかどうか、大きな賭けでした。

が、本人の気持ちは完全に伸学会に向いていましたので、思い切ってお世話になる事にしました。

その時の判断は間違いなかったと今となっては自信を持って言えます。

 

そこからは冒頭にも書いたように、安定した受験生活がスタート。第一志望校も明確になり、伸学会のやり方がとってもしっくりきた娘は、成績も順調に上がり始め、こちらが声をかけずとも机に向かう時間が自然と増えていきました。

ホームルームの時間でやるべき事をしっかり整理できるため、1週間の行動計画が具体化され、その日やるべき事に迷う事なく時間を有効に使えるようになっていました。

塾に行く事が毎日本当に楽しそうで、スキップするようにルンルン♪と出かけていました。

 

秋からは過去問演習も始まり、早々に第一志望校の合格最低点もクリアでき、そこからは過去問をやればやるほど自信が積み上がっていく良いスパイラルに入っていく事ができました。

 

そんな状況で迎えた2/1本番当日ですので、いつも通りにできれば合格できるだろうと娘も親も思っていました。試験後の娘の感触も悪くなく、いつも通りできたとの手応え。安心して20:00を迎えました。が、まさかの不合格。

第一志望校への強い思いが受験勉強のモチベーションとなっていたのに、その強すぎる思いがこの瞬間、もしかしたら入学できないかもしれないという恐怖となって娘に襲いかかりました。

娘は不合格を認識した瞬間から大号泣、涙は止まらずメンタルボロボロ、このままでは翌日のリベンジなんて到底無理な精神状態でした。

すがる思いで塾へメール、すぐに尾本先生からお電話をいただき、娘にzoomに入るようにご指示をいただきました。

泣き顔のままzoomに入った娘、その日の問題で分からなかったところをクリアにしようと、過去問のいつものルーチンを行っていただき、ちょっと落ち着き、けどまた泣き、そしてまた少し落ち着く、を繰り返していました。

その後も泣きながら入浴、泣きながらベッドに入り、眠れなかったらどうしようと言いながらも泣き疲れたのか即寝、そして迎えた翌朝。

少し落ち着きを取り戻した様子でzoomでの激励会に参加。ブレイクアウトルームで先生お一人お一人に激励していただき、部屋から出てきた時にはいつも通りに近い状態にまで戻っていました。

学校に向かう道中も、「昨日よりも落ち着いているかも」「今思えば昨日は緊張してたかも」と冷静に振り返る様子も見られ、ホッとしつつも親はただ笑顔でいつも通りに送り出してあげる事しかできませんでした。その後はひたすら祈るのみ。試験後の表情を見るのもドキドキでしたが、教室から出てきた時にはすっかりいつも通り。手応えもいつも通りとの事。もうここまできたら後は娘を信じて祈るのみ!です。

 

2/2 20:00少し前、結果を見るのが怖くて泣き始める娘、そして泣きながら見た結果発表、その瞬間、嬉し涙に変わりました。

 

この24時間は娘にとってどれだけ怖くて苦しい戦いだったか、その気持ちを思うと今でもギュッと締めつけられます。

第一志望校への強い思いがあったから頑張れた受験勉強、けれどそれが一瞬にして諸刃の剣となり、あれだけ思い続けた学校に入れないかもしれないという恐怖となり襲いかかる現実、本当に本当によく頑張ったと思います。

そこに伸学会の先生方のサポートがなければ立ち直れなかった事は間違いなく、伸学会でなければ勝ち取れなかった合格だったと思います。最後の最後まで手厚いフォローをいただけた事に感謝しかありません。

 

受験を終えた今、受験生活を振り返ってみて唯一悔やまれる事は、もっと早くから伸学会にお世話になっていればよかったという事です。

もし初めから伸学会にお世話になっていたとしても、おそらく進学先自体は変わらなかったと思いますが、勉強のやり方、進め方をもっと基礎からじっくり積み上げる事ができただろうし、塾が合わないだなんて悩まずに済んだだろうなと思うととても残念ではあります。

しかしながら、転塾の紆余曲折も、2/1に突如訪れたクライシスも、本人にとっても家族にとっても今後の糧になる事は間違いなく、あの24時間を思うと大抵のことは頑張れる気がすると笑顔で話す娘を見ると、今となってはこれで良かったのかなと思います。