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4年間書き留めてきた受験の記録(ジュッキロ)をまとめてみます。
なぜ中学受験をするのか。
親子で考え続けた4年間でした。
<伸学会入塾の決め手>
わたしたち夫婦は地方の進学校出身で、特に考えることなく息子の中学受験を決めました。
小学3年生で大手塾に入塾しましたが、東京の受験競争に圧倒されました。
何度も入塾テストを受けて、ようやく入れたものの下位クラス。宿題が多くて、やり方も分からないままひたすら解答欄を埋める日々でした。
よく練られた教材なので続けていればきっと効果は出たのでしょうけど、数ヶ月ではまったく手ごたえがありませんでした。
そんな悩みを学習塾経営者の知人に相談したところ、「まずは勉強の仕方を学んだほうがいい」とアドバイスを受けて伸学会を紹介されました。
体験授業をうけた息子が「ちゃんと先生が相手をしてくれた!」と嬉しそうに帰ってきたので、早々に入塾を決めました。
授業の合間にお弁当・軽食の時間があるのも決め手になりました。健康や集中力に配慮された良いシステムだと思います。
<学習の土台をつくる>
宿題は多くないかわりに、息子に課されたのは自宅学習の記録でした。
伸学会オリジナル「ガッキロ(学習の記録)」です。
ただの記録ではなく、反省や対処法も書き出し、さらに仲間と共有する仕組みでした。
ある日のノートにはこんな感じです。
「マンガを読みすぎてしまった」
→理由:「誘惑に負けた」
→やり直せるなら:「マンガを父に預ける」
これに対する友達のコメントは
「マンガはワクワクするよね、わかる〜」
やり取りを通じて「こう思うのは自分だけじゃないんだ」と安心したり、がんばっている友達の記録から刺激をもらったりしていたようです。
振り返りを通して学びを深め、仲間と成長していくこの仕組みをみて、
「塾で勉強するってこういうことですよね」
と妙に納得しました。
<毒 親>
5年生でじわじわ成績が伸びはじめたものの、第一志望校にはまだ遠い位置でした。
6年生になると私が焦り始め、口を出すようになりました。勉強をしていない姿を見つけると責めてしまい、勉強をしていても褒めずに過剰な励ましをしたり、私がどこかで聞きかじった勉強法を押しつけたり。
気づけば、菊池先生のいう「毒親」そのものになっていました。
そんな親の干渉に疲れてしまった息子のガッキロには「父にあれこれ言われるとやる気がなくなる」と書いてあり、案の定、秋以降の成績は不安定になりました。ハッとさせられました。
<勉強の理由>
結局、何のために勉強しているのか?
受験勉強する理由を息子が考えるときに、親の生き方がどう映るのかをもう一度意識しなおしました。
仕事も家庭も充実していてニコニコしている親の姿を、息子が見てくれて
「どうやら、中学受験をがんばると、将来いいことがあるらしい」
と思ってくれればいいのです。
<新たないざこざ>
しかし、このようなカッコつけた理想を語っているのは私だけでした。
息子は、
「どうせ受けるなら、超難関校に挑戦しないと意味がない。だから勉強している」
とシンプルに考えていました。
妻は、
「とにかく高偏差値の学校でレベルの高い友達に学力を引き上げてもらい、指定校推薦を狙う」
と現実路線でした。
意見がくいちがって、よく言い合いになりました。
そんな我々を冷静にまとめてくださったのは名越先生でした。
息子は先生の教えを素直に信じて、ブレまくる親の口出しには動じない、安定した精神を保つことができました。
私も定期的な保護者面談のときになだめていただき、考えを整理できました。
おかげさまで、ギクシャクした親子関係も次第にほぐれていきました。
小言を言ってしまうことを息子に謝ったところ、
「国語でその心情を問われたら、[見守るべきとわかっているのに口を出したくなるという相反する気持ち]と解答するんだよ」
と、最後は笑ってくれました。
<受験校選び>
秋以降、受験校選びは難航しました。乱高下する模試の結果はあてになりませんでしたし、説明会や文化祭に行きましたが、すべての学校が魅力的で選べませんでした。どこの生徒さんも立派で、筋骨のたくましい高校生に六年後の息子の姿を重ねて、もうどの学校にご縁があってもいいなと思えるようになりました。
けっきょく「どの学校(環境)なら息子の持ち味を発揮できるか」を軸に考えを進めることにしました。
学校説明会やパンフレットの情報は似たり寄ったりでしたが、一方で、入試問題から見えてくる学校の考え方は大きく違っていたので、すみずみまで研究しました。
息子の力をいちばん発揮させる入試問題を作ってきた学校に入学させる、という考え方に落ち着きました。
あとは日程の調整です。
この頃に親にできることは受験の日程を考え、手続きを進め、健康管理に気を配ることくらいです。
だからこそ、保護者面談で名越先生に「バランスの取れた良い日程ですね」と評価していただけたことはとても嬉しく、ホッとしました。
<自 律>
過去問演習が始まると、本人の目の色が変わってきました。過去問に手を出せるレベルまで来たという達成感と、合否がよりリアルに感じられるのが楽しかったようです。
過去問演習をひたすらこなすわけですが、息子はいつの間にか勉強の環境を自分で整えるようになっていました。
リビング、勉強机、食卓、私の書斎を行き来していました。伸学会へ自習に行ったこともあります。勉強しやすい場所を自分で探して試していました。
息抜きと精神安定のため、週に一度の書道教室は辞めないと自ら決断しましたし、リズムを崩したくないからと受験前日まで小学校に出席することを選びました。
自分で勉強環境を整えてスケジュールを立てて、いろいろ取捨選択していく姿をみると、しみじみ、成長したんだなと感慨深いものがありました。
<試験本番、合格>
1月の前受けは埼玉県で2校受験しました。バランス良く合格と不合格をいただきました。。。
初めての合格通知を手にしたときはほんとうに感動しました。息子の実力を認めてくれる学校があると知れただけで、大きな励みになりました。
1月末に行われた塾の壮行会では、生徒たちに「リラックスして」と声がかけられる中、ヘラヘラしている我が子には「お前だけは緊張感を持って、気合入れて行け!」と言われる始末。
私はこのエピソードがとても気に入っています。息子が受験を楽しんでいるのがわかりましたし、先生が彼の性格をよく理解してくださっていると伝わってきたからです。ありがたいことです。
むかえた2月1日。伸学会特製メモ帳「合格パスポート」を携えて会場に向かいました。
午前は超難関校に挑戦して午後は安全校を受験。
なんとその夜に安全校が不合格と分かり、親子ともども動揺しました。翌日の暁星中試験に影響がでないか心配しました。
しかし、2日目朝のオンラインミーティングで先生方から励ましの言葉をそれぞれいただき、笑顔で出発できたのは本当にありがたかったです。
暁星中の試験ではミーティングでアニキ先生からいただいたアドバイスが的中したり、2月1日に受験した試験問題と同じ内容が出題されるなど、流れがきているように感じました。いちばん多く過去問を解いた学校なので手応えもあったようです。
その日の夕方、振り返りをしに伸学会へ行っていた息子が帰ってくるときに、ちょうど合格通知が届きました。
本当に涙が出てくるんですね。両親は抱き合いながら喜び、息子はこぶしを突き上げて「やったー!よかったー!」と雄叫びを上げました。その表情は、これまで見たことのないほど晴れやかで、大人びたものでした。
<受験で得たもの>
息子が力を発揮できる環境を模索し続けた4年間でした。
学習環境の大切さも知りました。
勉強の仕方から教われる伸学会という環境を選ぶところからはじまり、最後は学習しやすい環境を自ら整備して自律学習できるまでになりました。
受験校選びでも環境にこだわりました。
息子の持ち味を活かせる環境を与えてくれる学校を、入試問題を通じて見極めるという視点を持つことができました。
これから先も、いかに最適な環境で自分を成長させていくかにこだわる人間になってほしいと思います。その土台が築けたことは大きな成果でした。実りの多い、たいへん良い受験だったと感じています。
伸学会の先生方、心から感謝しています。ありがとうございました。塾の仲間にも感謝。実力を発揮させてくれた中学校にも感謝。
湯島天神の神様もありがとうございました。神様に嫌われないよう、車で迎えに行くときは路駐せずにちゃんとコインパークを使いました!
<その後>
それにしても、合格後にやることの多さに驚かされます。入学手続き、制服の採寸、テキストやプリントの処分、スマホの契約、久しぶりのゴールデンウィーク旅行の計画……そんな中、息子は次のステージへ。伸学会で耳にした二次方程式に興味を持ち、数学の参考書を買って勉強しています。
<以下、Chat GPTに考えてもらった質問で息子にインタビュー>
★受験が終わったばかりの今、感想は?
「ハッピー」
★受験で一番嬉しかったこと
「本番で算数が高得点だったこと、合格したこと」
★楽しかったのは?
「過去問解いている時が楽しかった」
★腹立ったとこと、辛かったこと
「親の口出し、集中力がないこと、秋から模試の成績が下がっていったこと」
★勉強について
・受験勉強を始めた頃と比べて、一番成長したと思う部分は?
「時間効率を考えられるようになった」
・一番大変だった科目・単元は? どうやって克服した?
「国語。読解。線を引くなど先生のアドバイスを取り入れた」
・塾の教材で、特に役に立ったものは?
「語句っといい漢字、合格パスポート、」
・「これをやっておけばよかった」と思うことはある?
「リトライは最初からちゃんとやっておけばよかった」
★ 大変だったこととモチベーション
・勉強のモチベーションが下がったとき、どうしていた?
「仕方なくガマンしてとりあえずはじめてみた」
・受験勉強と遊びのバランスはどう取っていた?
「たくさん遊んでしまった。動画を見てしまうので、親にパソコンを隠してもらった」
「運動不足だったのでジムに通い、気分転換に書道教室は続けたし、小学校には最後まで出席した。」
★ 親・塾・先生への印象
・塾の先生で印象に残っている人は?
「名越先生。普段の授業で、目の前に立って解答を細かくチェックしてくれた。本番の試験中も、目の前に名越先生が立っているイメージで集中して解いた」
・印象に残っている言葉は?「Nバックを恐れるな」
・家庭学習で親に助けてもらってよかったことは?
「受験勉強の経験者としてアドバイスをもらえた」
「母の塾弁当でほっとした」
「受験前夜は布団の中で父に手を握ってもらえた」
・逆に、これはやめてほしかった!と思う親の行動は?
「口出し、小言」
★ 受験当日
・試験本番、どんな気持ちだった?
「一月のチャレンジ校は緊張せずに埼玉受験旅行が楽しかった」
「超難関校の2月1日午前は、算数を解いているときにワクワクしていた」
「前日の安全校が不合格だったから、さすがに暁星中入試の朝は緊張した」
・緊張したのはどんな場面?
「ちゃんと朝起きれるか心配で、前日の夜に眠れず緊張してきた」
「自宅の玄関を出るときが一番緊張したけど、試験会場についたら緊張が少しワクワクに変わっていた。ドラマ「二月の勝者」のワンシーンみたいだった」
「試験会場では新聞社のカメラマンに写真を撮られて緊張した」
・「この準備が役に立った!」と思うことは?
「試験中、トイレに行きたくならないように朝ごはんは控えめにした」
「1月受験の時、カイロが熱すぎて困っていたら緊張しなくなったので、次の試験から熱々のカイロを準備した」
・試験を受けている最中に意識していたことは?
「国語は、あにき先生に言われたとおり平常心を心がけた」
「算数は名越先生に目の前で解答をチェックされている気持ちで解いた」
「理科。課題だった時間配分を意識した」
「社会。記述はとにかく書けと言われたので書いた」
・合格発表を見た瞬間、どんな気持ちだった?
「前受け校の合格はホッとした」
「超難関校の不合格は、あー、悲しい〜」
「安全校の不合格はガチで信じられず焦った」
「暁星の合格はガッツポーズ。ヤッターーーーー!涙出そう。ただひたすら嬉しかった」
★これから受験する人へのメッセージ
・受験を終えて振り返ると、一番大事だと思うことは?
「過去問!」
「本番でミスをしないための確認作業などを工夫して練習」
・これはやった方がいい!と思うことは?
「息抜きと運動」
・受験を経験して、今の自分が伝えたいことがあれば教えて!
「中学に入ってからもたくさん試験があるらしいから、中学受験はゴールじゃないと考えて突破しましょう」