「親として、これ以上の成績を望むのは、ダメなことなのか、と愕然としました」

こんばんは。伸学会の菊池です。

7/7(日)に大阪で親ゼミを開催しました。

受験YouTuberフェスタと比べるとだいぶ少人数での開催となり、その分多くの方にフィードバックを返す時間が取れて、和気あいあいとした会になったかなと思います。

写真を送ってくださった皆様ありがとうございました(≧▽≦)

アンケートに回答してくださった方の評価では、現時点で全員から5段階評価で5の満点評価をいただけています。

ご参加いただきありがとうございました。

今回の記事では、その参加者アンケートに書かれていたお悩みが、多くの親御さんに共通するものかなと思ったので、回答を記事としてシェアしようと思います。

そのお悩みはこんな内容でした。

子ども(公立中2年生)が、定期テストをはじめ、なかなか点数が取れなくて残念に思っていました。でも、先生のお話を聞いて、子ども自身が「これでいい」と思っているようなので、親として、これ以上の成績を望むのは、ダメなことなのか、と愕然としました。同じような悩みを質問された方への、菊池先生からのアドバイスを聞いて、親としてできることはないのかと、ガックリしました。現実を受け入れるしかないのですかね…。酸っぱいブドウの話、もっと稼いでくれと言われたらイヤな気持ちになりますよね、というお話、どれも納得しました。
しかしながら高校受験までまだあと1年以上あるので、手をこまねいて見ているだけでなく、親としてもやることはやった、という充実感が欲しいです。いや、子どもの受験だから、親が充実感を得てもしょうがないのでしょうね。でも、なんとか現状の成績を少しでもよくしたいです。しかし30年後家族で良好な関係でいるためには、ここで親子で険悪になりたくないですし…。いろいろ揺れてます。


これって具体的なシチュエーションに差はあれど、多くの親御さんに共通するお悩みだと思います。

親として「子どもにこうなってほしい」と思うことと、その思いを子どもに押しつけてはいけないという理性との葛藤。

これにどう折り合いをつけるかは、親として大きな課題だと思います。

子どもに期待する親心というものは、なかなか手放すのが難しいですよね。

しかし、これは手放していく必要があります。

私たちだって、自分の親から「母親たるもの良妻賢母になれ」とか「男は一家の大黒柱として稼いでこなければいかん」とか言われたらストレス半端ないんじゃないかと思います。

私がもし親から「塾を作るなんて馬鹿なこと言ってないで安定している企業に就職しろ」と言われたら絶縁してたかもしれません。

「幸せはいつも自分の心が決める」

私の大好きなあいだみつをさんの言葉です。

自分の在り方は自分で決めることが幸せにつながります。

実際に研究によっても、「自己決定」が幸せにおいて収入や学歴よりも重要であることが示されています。

ちょうど今執筆が最終段階の新刊にも書いたのですが、京都大学名誉教授の西村和雄先生が2万人の日本人を対象に行った調査研究があります。(詳しくは新刊を読んでください!)

この研究によると、人間の幸福感は、健康、人間関係、次いで自己決定によって大きく影響を受けていて、これらの影響は所得や学歴よりも強かったそうです。

どんなに高学歴高収入で、恵まれて幸せそうに見える人でも、本人の「心」が幸せだと思っていなければ、幸せではありません。

そして、「自己決定」や「親子関係」が損なわれたら、「所得」や「学歴」が良くても幸せを感じることは難しいということです。

これは自分の人生ではない、親に押しつけられた人生だ。

そんな風に感じさせたくはないですよね?

たとえ親子であろうと、他者から価値観を押し付けられることほど不快なものはありません。

お子さんに幸せな人生を歩ませてあげたいと思ったら、自分の側の勝手な期待は手放していきましょう。

そして、お子さんの心に寄り添い、お子さんの心が幸せになるために必要としているものを手に入れられるようにサポートをしていきましょう

そうやって自己決定を尊重された子は、高い自己肯定感を持ち、様々なことにチャレンジをして成長していく心の強さを持つことができるようになります。

本人がこうなりたい、こうしたいと思ったときに、それを実現するためにとことん努力をすることもできるようになります。

結果として成果を出すこともできます。

私自身も正にそれを実感しています。

自分で選んだ道だから、どれだけ働いても全く苦にならないですし、毎日が楽しくて仕方ありません。

自分の人生は100点満点で幸せだと自信を持って言えます。

これは両親が自分のやりたいことを理解して応援してくれたからだと思います。

中高時代は勉強が嫌いになり、全然勉強をしなかった時期も長かったですし、大学受験では失敗も経験しました。

そうした経験もまた、自分の中で教訓として生きています。

結局自分は楽しくないと頑張れない人間なんだと気づいたので、楽しいと思えることをとことんやり抜こうと思ったこととか、どうしてもやらなければいけないことは楽しくなるように工夫しようと決めたことか。

自分で「自分の人生」を生きている限りにおいて、活かせないもの、無駄なものなんてありません。

『自分で決めることができて、親子関係が良ければ、この子は幸せに生きていける。
何かにつまずいても、立て直していくことがきっとできる。』

そうお子さんを信じてあげてください。

そうすれば、余計な悩みを手放して、親子で幸せになることができますよ。


最後に、不安にかられたときの解決策も、簡単なものを1つお教えします。

「お子さんのできないところ、足りないところ」を見てしまっているサインだと思って、「お子さんの成長したところ」を思い出したり探したりしましょう。

毎日続けると、どんどん不安が手放せます。

試してみてくださいね。

それでは。



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