どうにでもなれ!(夏期HR第7回)

こんにちは。伸学会代表の菊池です。

先日更新した「厳しくすると意志が弱くなる」はもうご覧になりましたか?

夏期講習のHRでも、これをテーマにして授業を行いました。

今日はその指導の様子を、生徒たちのワークシートや実際の授業の動画を交えながら公開したいと思います。


まずは生徒たちに、この授業を通じて身につけてほしいことを伝えます。

その授業の概要を先に伝えると内容の理解が深まるためです。

これらの資料はプロジェクターでホワイトボードに映すとともに、印刷して生徒たちにも配布しています。
(こちらからダウンロードできます)

今回の最大の目的は、「後悔」ではなく「反省と改善」ができるようになることです。

生徒が書いてくれたメモがとても良いですね。

後悔とは失敗の中に心が囚われている状態、反省とは失敗を外から見て原因を分析し次に生かそうとすることです。

この違いを理解することは、成長するためにとても大切なことです。

そしてここから先がこの授業の本題です。

人は同じ失敗を繰り返す傾向があることが知られています。

失敗をし、落ち込み、もうこんなことはしないと誓ったはずなのに、結局同じことを繰り返してしまうのです。

あなたもそんな経験が1つくらいはありませんか?

なお、ここでは飲酒に関する調査結果が例として挙げられていますが、菊池がお酒で失敗を繰り返していることは関係ありません。

落ち込むと人は意志が弱くなり、誘惑に負けやすくなってしまいます。

その結果、再び誘惑に負け、同じ失敗を繰り返すのです。

これは心理学者たちに「もうどうにでもなれ効果」と呼ばれています。

「もういいや、どうせ宿題を全部終わらせるのは無理だ。遊んじゃえ!」

そんな経験はないかな?

と子供達に聞いたら、「あるあるー!」という返事がたくさん返ってきました。

そこで、それぞれがどんな経験があるかを思い出してもらいました。

そして、お互いにそれを発表してもらいました。

こうして抽象的な話が具体的になり、自分に関わってくるほど、学習は強化されます。

そしてここからが本題です。

この「どうにでもなれ効果」が起こりにくくするにはどうすれば良いのかというお話です。

どうにでもなれ効果が起こりにくくするための方法を発見した実験を紹介しました。

なお、動画の中で菊池が実験の内容を詳しく説明していますが、内容が間違っています。

「気分が味覚に与える影響を調べる実験」という名目だったと話していますが、もう一度確認したところ、正しくは「お菓子を食べることが気分に与える影響を調べる実験」という名目でした。
(CLAIRE E. ADAMS, MARK R. LEARY. “PROMOTING SELF–COMPASSIONATE ATTITUDES TOWARD EATING AMONG RESTRICTIVE AND GUILTY EATERS.” Journal of Social and Clinical Psychology Volume 26(2007):1120–1144)

英語力が低くてすみません。

ただ、「ダイエット中の被験者たちをだましてお菓子を食べさせ、後ろめたい気持ちにさせる」という点では趣旨は同じです。

そして、後ろめたさを和らげる優しいなぐさめの言葉を受けると、意志の力を取り戻し、そこで踏みとどまれるということを伝えました。

内容に関心を持たせるために、なぐさめの言葉があるかないかでどれくらい行動に違いが出るかを予想してもらいました。

話の流れから、なぐさめが無かった女性達は食べ過ぎたのだろうということは当然予想できますが、その違いにはみんなかなり驚いていました。

これは勉強においても同じです。

勉強を怠けた結果テストで失敗した学生たちは、自分を強く責めるほど次もまた同じ失敗を繰り返す傾向がはっきりとありました。
(Michael J.A., Timothy A.Pychyl., Shannon H.Bennett. “I forgive myself, now I can study: How self-forgiveness for procrastinating can reduce future procrastination.” Personality and Individual Differences Volume 48(2010):803-808)

研究者達の発表によれば、失敗したことについて自分に思いやりをもってふり返った場合の方が、自分を厳しく批判した場合よりも、失敗したのは自分のせいだったのだと認めやすくなるそうです。

また、その方が他人の意見やアドバイスに対しても進んで耳を貸せるようになり、失敗の経験から学ぶことも多くなるそうです。

そこで、「失敗した自分を許す」、つまり気持ちを切り替えるという「技術」を身につけさせる必要があるわけです。

いろいろな方法があるでしょうが、ここでは『スタンフォードの自分を変える教室』(ケリー・マクゴニガル著 大和書房 2012年)にあった3つの方法を子供達に教え、実際にワークとしてやらせました。

子供たちが実際に書いたものがこちら。

友達が同じような失敗をしたらどんな言葉をかけてあげたいか?

これが子供たちには1番しっくりきたようですね。

そして、大切な注意事項。

「失敗を許す」ことと、「反省が無い」ことは違います。

成長をするためには失敗から学ぶことは必須です。

勘違いする生徒がしないように念をおしました。

最後に、今回の内容のまとめです。

どんな内容だったかあらすじを説明させたり、感想を言ってもらったりして、理解の確認を行いました。

伸学会ではこういった形で、生徒達に自己コントロールの方法を教えています。

そして、目標に向けて「行動できる」子供に育てています。


伸学会の授業を体験してみたい方は
こちらからお問い合わせ下さい。
http://www.singakukai.com/introduction/procedure

現在「無料体験教室」を行っています。

また、興味はあるけれど遠くて通えないという方は、指導法を公開していますので無料メールセミナーに
こちらからご登録下さい。
https://88auto.biz/kikuchihirotada/touroku/entryform2.htm