目標が子供を成長させるなと実感した話

こんにちは、後藤です。
明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

さて、1月に入り、小学6年生が目の色を変えてきました。
半年前には学習記録表忘れの常習者だった生徒が、今では勉強の区切りがよくなるごとに書き込みを行うようになりました。
半年前には得意だった理科の課題にしか取り組まなかった生徒が、今では1日60分は社会に取り組むと決めて、テキスト2周を終えようとしています。

そして、私が担当している小学6年生の理科の授業でこんなことがありました。
4年生から在籍しているFくんは少し前まで、自分の成長に無頓着な態度を示しているのが印象的な生徒でした。
宿題も丸付けして出せばよい、間違えた問題は今直さなくてもいつか出来るだろう、といった具合です。
だから、間違えた問題はいつまでたってもできるようになりません。
それが積もり積もって「もう無理、こんな分からない問題出すなんてヒドイ」といった発言も聞こえるようになりました。
確かに、目の前の問題すべてが「分からない問題」だったら、自分ではなく環境に原因があると思ってしまうのも無理ないですよね。

そんな、Fくんがこの前の授業で大成長を見せていたのです。
授業内で扱った演習を解説する形式で進めるのが常なのですが、先日の授業でFくんからこんな申し出がありました。

「宿題で分からなかった問題があって、これができるようにならないと、志望校に受からなそうです。先生、みんなが演習している横でいいので、ぼくだけ宿題の解説をしてください。」

Fくんが「出来ない問題がある自分」と向き合って、それを克服しようとしていたのです!
4年生から見ているのもあって、彼の成長に大喜びした自分がいました。
それからというもの、過去問演習、宿題などには「出来ない問題はいますぐに出来るようにする!」という姿勢で取り組むようになり、以前のようなネガティブ発言もまったく聞かなくなりました。

出来ない自分を許すことが出来てはじめて、成長する道が見つかる、と私は考えております。
人間関係、勉強、スポーツ、仕事、あるいは生活のうえで苦しむであろうほかの事、いずれをとっても、出来ないことを「私は今これが出来ていません」と言えること。
これが、成長するために必要な最初のステップだと、今の私は考えております。

そのために塾が出来ることは何なのか?
・子どもの脳を理解すること
・自立性を尊重すること
・肯定をすること
他にもありますが、塾の仕事を始めてから3年、自分の経験則に基づいた生徒との接し方をまとめるとこんな感じです。
そして、毎週、伸学会では秦先生の下で、指導法研修が行われています。
経験則で私が何となく感じていたことが、体系化されて胸に落ちてきます。

生徒全員に当てはまる指導法の最適解なんてものは、おそらくないでしょう。
ですが、生徒のことを理解する手立てやアプローチの手立ては学び続ける必要があります。
伸学会では、毎週の指導法研修がその学びの場になっています。
現状の指導に満足することなく、講師も学び続ける姿勢が大事である。

そんなことを改めて考えさせられた、Fくんの成長のお話を今日はしてみました。

改めまして、2018年もよろしくお願いいたします。