「どうにでもなれ効果」を撃退する心理学

こんばんは。伸学会の菊池です。

公開ダイエットを開始して1カ月が経過しました。

現在予定よりもペースは遅いですが、
ちゃんとやめずに継続しています。

体重68.8kg⇒65.2kg
体脂肪率22.4%⇒21.0%

ということで、
週に0.5%~1.0%体脂肪率を落とすと言っていたのに、
4週間で1.4%ですから足りないですね(^^;

原因としては、
やはり運動をする時間があまりとれていないからかな。

なんとか仕事をやりくりして時間を作ろうと思います。

    

さて、
実は運動が足りていない以外に、
停滞した理由がもう一つあります。

今回お伝えしたい「自己コントロール力を高める秘訣」のお話はこちらがメイン。

   

実は先週また沖縄に行ってきました。

冒頭の写真は、
ビーチが見えるカフェでおしゃれに仕事をしているところを自撮りしたものです。

目的はバカンスではなく勉強です。
通年で参加している経営者のための勉強会がこの9月は沖縄開催で、
それに出席するために出張に行ってきたというわけです。

とはいえ、せっかく行くからには、
ついでに沖縄を満喫しなければもったいないですよね。

ということで、
多少は沖縄そばを食べたり、
泡盛を飲んだりしてきました。

   

こういうときって、
人は自己コントロール力を失いがちです。

どうせこんなときにダイエットはできないんだから、
パーッと楽しんじゃえ!と。

そして、せっかく頑張ってきたダイエットを「台無し」にしてしまうんですね。

   

これは心理学で「どうにでもなれ効果」と言われます。

  

ダイエット研究家のジャネット・ポリヴィとC・ピーター・ハーマンらの研究によると、
ダイエットをしている人の多くは、
ピザやケーキを少し食べただけで罪悪感を感じて気分が落ち込んでしまうそうです。

そして、もうダイエットなんかしてもムダだとあきらめてしまうそうです。

  

これは悪い行動をしてしまったときだけでなく、
悪い結果が起こったときにも同じです。

ポリヴィとハーマンが行ったある実験では、
体重計に細工をして実際の体重より2kgほど多く表示されるようにしたそうです。

その結果被験者たちは落ち込み、罪悪感を感じ、
自己嫌悪に陥りました。

そして、うさ晴らしのために、やけ食いに走ってしまったそうです。

ちょっと意地悪な実験ですよね。

しかし、人間の性質がよくわかる、興味深い実験です。

   

「どうにでもなれ効果」が起きやすいのは、ダイエット中の人たちだけではありません。

ムダづかいを必死に我慢している人や、禁煙中・禁酒中の人でも同じ傾向が見られます。

   

これを子供たちに置きかえてみたらどうでしょうか。

  

成績を上げようと頑張って日々勉強してきたけど、
ある日ついゲームのスイッチを入れてしまった。

すると、気付いたら何時間も経っていた。

「今日はもう目標は達成できない。どうせならゲームを楽しんじゃえ!」

  

あるいは、頑張って日々勉強してきたけど、
模試で成果が出なかった。

実力が出し切れないことだって当然あるわけです。
模試は必ずしもその子の力を正確に計ってくれるわけではありません。

しかし、その結果見た子供は、落ち込み、罪悪感を感じ、自己嫌悪に陥るでしょう。

そして、うさ晴らしのために、ゲームやテレビやマンガに走る危険が高まります。

それが人間の性質なのです。

恐ろしいですよね。

  

しかし私は沖縄で、
「どうにでもなれ!」状態に陥らず、
最低限のダメージで戻ってきました。

ダイエットを「台無し」にせずに、
「停滞」にとどめることに成功したわけです。

それができたのは、
どうにでもなれ!にならないようにするための2つの秘訣を知っていたからです。

  

ぜひこれを覚えておいて、
そしてお子さんにも教えてあげてください。

  

秘訣その1:「許す」

「どうにでもなれ!」に陥るきっかけは「罪悪感」などの落ち込んだ気持ちです。

つまり、罪悪感を払拭すれば、「どうにでもなれ!」とならなくて済むのです。

実験でも、あたたかい慰めの言葉をかけることで、
人は自己コントロール力を取り戻すということが確認されています。

多くの親や指導者が誤解していますが、
子供の悪い行動を「責める」と状況はますます悪化します。

残念ながら、人は「罪悪感」を感じると自己コントロール力を失うようにできているのです。

失敗してしまった自分や子供を許し、慰め、励ますことから始めましょう。

  

秘訣その2:「例外パターンを決めておく」

人は目標が達成できないとわかったときに、どうにでもなれ!となりがちです。

それは、成功か失敗かの二者択一で考えてしまっているためです。

80点が合格ラインだとして、
そこに到達しないとしたら0点でも79点でも同じだという発想ですね。

他人ごとだと「それでも79点の方がマシなんだからできるところまで頑張った方が良い」と冷静に考えられるのですが、自分のこととなると「どうにでもなれ」となってしまうのです。

そこでおすすめなのが、目標が達成できないときの第二の目標、つまり「例外パターン」を決めておくことです。

「80点が取れないとわかったときには、50点を死守する」というイメージですね。

これは「〇〇なときには、□□をする」という「条件付き行動計画」で決めておくと良いでしょう。

人は「未来の自分」のことは、他人事のように感じます。
だから、「79点の方がマシ」と冷静に考えられます。

その冷静な頭で「80点が取れないときには、せめて50点を目指してこうする」と計画を決めておきましょう。

   

実際に私も、「食べ過ぎてしまったと自覚したら、翌日はお腹がすくまでごはんを食べない」と決めました。

食べ過ぎた翌日って、食欲が落ちるはずなんですよね。

でも人は「お昼の時間だから」といって、習慣でごはんを食べてしまいます。

食欲が無いということは、身体が要らないと言っているわけです。

その身体のサインをちゃんと感じ取って、
「食べたいと思っていないんだから食べない」を実行すると、
前日食べ過ぎた分を多少取り戻すことができました。

  

子供に置き換えると、
「遊びに行って帰って来るのが遅くなったときには、
夕ごはんを食べた後は寝るまで勉強する」
とかになるでしょうか。

  

目標に向かってチャレンジをするときに、
途中で小さな失敗はつきものです。

そのときに自己コントロール力を失って、
小さな失敗でとどまらず大きな失敗になってしまうと「台無し」になります。

自己コントロール力を発揮するための2つの秘訣
「許す」と「例外パターンを決める」
を覚えておいてくださいね。

   

それでは!

引き続きダイエット頑張ります♪

11月24日(日)14:00~16:30
親ゼミ@大阪「自己コントロールを育てる方法」

では、
今回の記事のような自己コントロール力を発揮するための秘訣をいろいろお伝えします。

「私(うちの子)は意志力が弱くて…」
という方は楽しみにしていてくださいね。

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