参加させなきゃ学ばない

なんであんたって子は言われた通りにやらないの!!!

そんな風に子供にブチキレちゃったことってありません?

その気持ちわかりますとも。

10年以上何百人という子供たちを相手にしてきた、子供の教育のプロである私でも、怒りの感情が爆発しそうになることがありますから。

ほんっとに子供ってやつは言われた通りにやることができないんだから。。。

けど、怒ったところで解決しないんですよね。

 

そうです。

子供は言われた通りにはやれないんです。

なにせ言われたことをすぐに忘れますから。

「聞いた事は忘れる
見た事は思い出す
体験したことは理解する
発見したことは身につく」

言っただけで相手がその通りにやってくれると期待する方がそもそも間違い。

せめて体験させる。できれば自分で発見するよう誘導する。

そういう働きかけが必要です。

 

そこで!

GWの前後あたりに、ホームルームの授業内で子供たちに実験台になってもらって分散学習の効果の確認を行いました。

いくつかの同種のテストを用意し、解説や再テストの間隔を変えて、どのやり方が良い成績になるかを比べます。

例えば、目黒校の小6を対象に行った「漢字テスト」を使った実験はこんな条件設定です。

20点満点の漢字テストを2種類用意。
テストAは答え合わせをして正答を確認した後、その日のうちに再テストを行う。
テストBは答え合わせをして正答を確認した後、2日後に再テストを行う。
どちらも再テスト時にも答え合わせをして正答を確認。
最初にテストを実施した日の1週間後にどちらも効果測定。

結果は

1回目:平均13.91
2回目:平均19.55(+5.64)
効果測定:平均18.00(+4.09)

1回目:平均12.09
2回目:平均16.18(+4.09)
効果測定:平均16.82(+4.73)
となりました。

他のクラスでも、それぞれ問題の種類やタイミングを変えて実験をしましたが、だいたい結果は似たようなものでした。

こういった結果を他のクラスのものも含めて共有し、どういう勉強のやり方をした方が「お得」なのかをみんなでディスカッションさせました。

すぐに再テストをすればその時は覚えています。

しかし、その後忘れやすいのです。

一方、間を空けて再テストをすれば、その時の上昇幅は小さくなります。

しかし、その後記憶から抜けるのは少なくて済みます。

その瞬間だけの高得点を目指すなら、+5.64を得られるような勉強の仕方、つまり試験前の一夜漬けも良いでしょう。

しかし、先々までその内容を覚えていて、受験のときにもその力を発揮したいのであれば、学習のタイミングは分散しなければいけないのです。

そんな内容を「一夜漬けVS分散学習」という記事に書きました。

この話、もちろん生徒たちにも話して聞かせています。

でも、顔も知らないどこかの誰かが実験してわかったことなんて、自分には関係ないことですからなかなか子供たちの心には届きません。

だからすぐに忘れてしまいます。

しかし、こうやって実験に巻き込んで参加させれば、途端に結果に対して関心がわきます。

だから、そこから教訓を学び取ることができるようになるのです。

 

理屈を話して聞かせたら子供たちがその通りに行動してくれるなら苦労はありませんよね。

そうじゃないから、私たちもいろいろと手を変え品を変え、けっこうな苦労をしています。

だから、時間がかかる子ももちろんいますが、みんな行動が変わっていっています。

もしあなたも、お子様が言われた通りに行動してくれなくてお悩みなら、こうやって「なぜそうしなければいけないか」が学べるような取り組みをしてみてはいかがでしょうか。

きっとあなたのお子様も変わりますよ。

 

文責:伸学会代表 菊池洋匡

↓正しい学習のやり方 ・・・ メールセミナーでも発信中です。

普通の子でも成績が飛躍する勉強のやり方7日間メールセミナー

■LINE@も始めました。コラムの更新情報などをお届けしていきます。
友だち追加:自由が丘校
友だち追加:目黒校
※どちらも同じものが届きます。違いはアクセスマップだけです。

■資料請求・体験授業のお申し込みはこちらのメールフォームから

■面談のご予約はこちらの24時間面談予約から

その他のコラム
ノートを取ると成績が下がるぞ
脳が疲れたとウソをつく【加筆修正しました】
お子様はこんな間違ったやり方していませんか?
効果のある息抜き法と効果のない息抜き法
小さいうちだからできる記憶力の高め方
コラムカテゴリー一覧