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こんにちは。伸学会代表の菊池です。
私の4冊目の著書
『「しつけ」を科学的に分析してわかった小学生の子の学力を「ほめる・叱る」で伸ばすコツ』
が4月12日に発売されました。
今回は本の内容を一部無料公開ということで、
「はじめに」
を公開したいと思います。
なぜ私がこの本を書いたのかが端的にわかる導入の部分です。
ぜひ見てみてください。
—
目次
はじめに
「なんで自分から中学受験したいと言い出したくせにちゃんと勉強しないの!?」
小学生のときに菊池が何度も母に言われた言葉です。あなたも同じようなことをお子さんに言ったことはありませんか?
「なんで何回ちゃんと片付けなさいって言っても使ったおもちゃを出しっぱなしにするの!?」
「なんで朝起きるの辛くなるってわかってるのに早く寝ないの!?」
「なんでゲームはやめるって自分で言っておいて未だにやめないの?約束とか守れないの?」
「なんで宿題の期限を守れないの?」
「なんで時間通り行動できないの?」
こんなセリフ、言ったことや言われたこと、最近1か月で何回あったでしょうか?
私は書いていて大分胸が痛くなってきました…(笑)。言う側も言われる側も、心がザワザワと波立っていて、険しい空気になっている情景がイメージ出来るような気がしてきます。
何度言っても悪い行動が直らず、ついには怒りが爆発。どこのご家庭にもありそうな光景です。なぜこういったことが起こるのでしょうか?その原因と対策について考えるのが本書のテーマです。
ちょっと考えてみてください。何度も同じ原因で子供を叱っているのだとしたら、その叱ることに、子どもの行動を改善させる効果は果たしてどれほどあるでしょうか?
気付いていただけますか?効果が無いということに。
もし効果があるとしたら、何度も叱る必要は無いはずです。何度も叱る羽目になっているということは、効果がないことの良い証拠なわけですね。
少し見方を変えれば、子供が同じ失敗を繰り返すのと同じように、叱る側も子どもの行動の改善に失敗し続けていると言えます。同じ行動を繰り返し、同じ結果が繰り返される。ある意味科学的ですね。
結果を変えたいのであれば、行動を変える必要があります。子どもへの働きかけ方を変える必要があるのです。
あらためて、初めの例を見てみましょう。
「なんで自分から中学受験したいと言い出したくせにちゃんと勉強しないの!?」
こういったセリフは形式としては疑問文ですが、心の波を落ち着けて、冷静になって振り返れば、「実は疑問でも質問でもなく、ただの非難(または侮辱)だ」ということに気付くのではないでしょうか。明確な答えが子どもから返ってくることを期待していないですよね。
もし子供の行動を改善したいと思うなら、私たち大人は怒りを捨てて、冷静な頭で純粋に疑問としての「なぜ」を考えてみる必要があります。
価値判断の基準を育てよう
・自発的・意欲的に勉強するようになってほしい
・ゲームやテレビを我慢できるようになってほしい
あなたはそう考えているはずです。
もちろん受験勉強に関することだけでなく、人にやさしい子になってほしいだろうし、周りを困らせるイタズラはしなくなってほしいでしょう。
良い行動を増やし、悪い行動を減らすためには、本人の中に「なぜ?」の答えがなければいけません。怒って無理やり子供の行動を矯正しようとしても、「怒られない程度にやれば良い」という考えや、「バレないようにごまかそう」という行動が増えるだけです。その結果が、「何度も同じことで叱ることになる」です。根本的な解決のためには、本人が自分の意思でそうしたいと思う必要があるのです。
では、どうすれば良いのでしょうか?
子どもが自らの意思で適切な行動をできるようにするためには、子どもに正しい価値判断の基準を与えてあげましょう。結果は行動によって生まれます。行動は思考によって生まれます。思考はその子の性格や価値観から生まれます。
目に見える結果や行動は氷山の一角で、その下には目には見えないその子の性格や価値観があるのです。つまり本質的な解決のためには、子どもの性格や価値観の形成を助ける働きかけをする必要があります。
その価値観の形成を育てる働きかけというのが、正しいほめ方・叱り方です。特に、子どもが失敗をしたときに必要な対応は、厳しい統制でも放任でもなく「考えさせる問い」を投げかけることです。
例えば、「なんでちゃんと勉強しないの!」と非難するのではなく、「なんでちゃんと勉強できなかったんだろうね?」と問いかけましょう。そうやって本人に、自己コントロールに失敗した原因を考えさせるのです。そして、理想の自分の姿を考えさせて、そうなるように自分を方向付けられるように導いていきましょう。
子ども自身の価値観形成につながらない叱り方には、長期的に見て効果は無いんだということを理解しておいてください。
ちなみに、ピッツバーグ大学教育・心理学部のワン・ミンテ准教授が13歳の子どもを対象に行った調査によれば「母親や父親から怒鳴りつけるしつけを継続的に1年間受けた場合、問題行動を起こす確率が増加し、また子どもがうつ病の症状を示す確率も増加していた」そうです。
もちろん他の年齢なら怒鳴りつけるしつけが大丈夫ということではありません。
行動が改善されるどころか悪化し、そのうえ心の健康状態にまで悪影響が出かねないのは恐ろしいことですね。
ぜひ本書でお伝えする、行動改善に効果的で。親子関係が良くなるしつけを実践していっていただきたいと思います。
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こういった内容になっています。
気に入ったら購入して続きを読んでみてくださいね。
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本書が菊池さんのお子さんの良い行動を増やし、
悪い行動を改善していくお役に立つことを願っています!