伸学流漢字ミスへの処方箋


目黒校の高橋です。
私は伸学会の教務部に所属していますが、先日広告宣伝部の会議に出席しました。
その時に菊池に言われた言葉がとても印象的でした。
その言葉とは、
「スマートフォンはタッチパネルと携帯電話を組み合わせて、画期的な商品になったんですよ。」

自分は今まで、画期的な商品は天才のひらめきによって生まれるものだと考えていました。
しかし、この「組み合わせを考える」だけなら私でも何かできるんじゃないかと、
お風呂の中や通勤途中の電車で色々考えておりました。

①ランダム学習の実験から導き出された科学的な結果を元に、
6年後期のまとめからランダムに抽出するテストを生成するプログラムを作ったのが昨年の秋。
下剋上算数を真似して、その社会版ができたらと思ったのがきっかけでした。

②そして先日、月まとめのテストが返ってきた6年生が、社会の成績が振るわないのを見て、
「おれって社会が苦手なんだよなー」とこぼしていました。

授業中のやりとりで私が感じるのは、5年生の内容を一番覚えているのは彼のはずなんです。
答案を見たところ、公的夫助、流球王国などなど誤字がずらり。

漢字ミスというのは誰にでも起こるもので、ケアレスミスの一部と片付けられがちです。
1回正しい字を赤ボールペンで直す。よくある直しの光景です。
この対処で本当にいいのでしょうか?
次、同じ問題が出た時に正しい漢字で書けるのでしょうか。

漢字ミスに関して集団授業でとれる対策として、自分の経験をもとに社会の授業で「よくある間違いやすい漢字」をこう間違えないでねと紹介して生徒に意識させる方法があります。

ただ、それは全員に当てはまるとは限らないのです。
ある子は法隆寺を法降寺と書いたり、ある子は管房長官と書いたり。
漢字ミスには生徒の数だけ種類があります。生徒それぞれの間違いやすさが反映されます。
その多様性に対応するにはどうしたらいいのか。
長年、感じていた疑問がありました。

そこで、①と②を掛け合わせて、新教材のアイディアが昨日、生まれました。
「生徒それぞれの社会での漢字ミスを年単位で蓄積して、そこからランダムで出題するプログラムを作っちゃおう!」

①の「データさえあればテストを生成できるランダムテストフォーマット」

②の生徒の数だけ種類のある漢字ミスへの長年の疑問

これらを組み合わせた、自分はどの漢字が曖昧なのか、その何割を正しい字で書けるようになったのかはっきりと計測できる「〇〇さんの間違いやすい漢字テスト(社会)」
今年の9月以降リリースできるように、6年生の生徒たち対象に新教材を開発中です。

 

普段から休憩時間や帰宅途中にスタッフ同士で「こういうものがあったらいいよね」と話をしています。
そして、今回はこんな教材が生まれようとしています。
先日、このアイディアを後藤に話したら、
「生徒それぞれで本当に大丈夫ですか?仕事回ります?」と問いかけられました。

回ります?ではなく回すのです!
生徒の漢字ミスを撲滅して、入試当日社会で2点稼ぐために!
効果が確認できたら、iPad用のアプリにしてデータ収集も自動化してやろう。

今回は社会科の小テストでしたが、他の科目でも本科の授業のどこかを改善できないかと
日々、構想を練っております。
成長を続ける生徒に負けずに、我々講師もこの姿勢を忘れずにいたいですね。