開成に受かる子は4月生まれが3月生まれの1.5倍多い

こんにちは。伸学会の菊池です。

今回はメルマガ読者の伊藤さんからリクエストされた「生まれ月による差」について記事にしたいと思います。

あなたは「相対年齢効果」という言葉をご存知ですか?

これは同学年の中の競争で、生まれた月の差によって生じがちなひずみのことを指しています。

要するに、同学年の中でも早い時期に生まれた子の方が、遅く生まれた子よりもスポーツや学業において有利だということです。

このひずみとはどれくらいあるのでしょうか?

 

例えば以下のグラフには、2010年11月にUEFA(ヨーロッパサッカー連盟)が主催するU17、U19、U21トーナメントの予選チームに参加した4,000人以上の青少年の出生月による相対的な年齢効果が示されています。(https://en.wikipedia.org/wiki/Relative_age_effect)

ピンクが各月ごとの出生数で、青が出場選手数です。

ヨーロッパのサッカーリーグは学年の区切れ目が1月1日なので、1月生まれの子たちは1年で最も早く生まれた子たちということになります。

ご覧のように、出生数は各月でほぼ均等なのに対し、選手の生まれ月にははっきりとした偏りがあります。

1月生まれの子の人数は、12月生まれの子の約4倍です。

この学年の区切れ目は国により異なりますので、4月1日が区切れ目の日本ではもちろん違う結果になります。

(参照:https://style.nikkei.com/article/DGXBZO26261010W1A400C1000000)

少し古い記事ですが、日経電子版に2011年に掲載された記事に、日本で生まれたサッカー選手の生まれ月ごとの人数が載っていました。

ここでもやはり学年の初めである4月~6月生まれが有利で、1~3月生まれが不利であることがわかります。

 

この傾向はスポーツに限らず、学業でも同様です。

同記事には、一橋大学の川口大司・准教授が、国際学力テスト「国際数学・理科教育動向調査(TIMSS、2003年)」の結果を分析したデータも載っています。

これによれば、平均偏差値でも「相対年齢効果」が確認されています。

日本の中学2年生(約9500人)と小学4年生(約5000人)の、数学と理科の平均偏差値を生まれ月ごとに算出した統計データです。
4月生まれから3月生まれまで、徐々に平均偏差値が下がっている様子が読み取れます。

参考までに、サンプル数は少ないですが、私とFacebookでつながっている開成中学校の同級生たちの誕生月をしらべてみたところ、4~6月16人 7~9月15人 10~12月10人 1~3月10人、と偏りが確認されました。

ここでもやはり、年の前半に生まれた子の方が、後半に生まれた子の1.5倍の人数がいました。

つまり、たまたま生まれた月が違うだけで、人生におけるスポーツ・学業その他さまざまな競争で優位なポジションからスタートできる子と、逆に不利な状況からスタートさせられる子がでてきてしまうということです。

あなたのお子さんは何月生まれですか?

 

もしお子さんが早生まれ(1~3月生まれ)だったとしたら、ぜひ知っていただきたいことがあります。

もちろん、このことを知っておくことは4~12月に生まれた子にとっても重要なことですが、これを知らないせいで自分の本来の能力を発揮できないまま人生を終えてしまう危険は、1~3月生まれの子の方がはるかに大きいのです。

 

考えてみてください。

確かに、「U19」のような学年の制限があったら、その中で早く生まれた子は有利になるでしょう。

しかし「プロサッカー選手」には学年の制限はありません。

半年遅く生まれた子は半年遅くプロのレベルに到達したって良いわけです。

むしろ、年齢が上がるほど、後から生まれた(=同学年の中で若い)ことは逆に有利になるはずです。

ですから、30代の選手や、まれにいる40代の選手も含めた全サッカー選手の生まれ月は均等でなければおかしいのです。

でも現実にはこのような偏りがあります。

それは、「幼いうちに優秀だった子は良い練習環境・教育環境を与えてもらえる」というのも原因の1つです。

加えて、私は科学的な研究の結果を元に、もっと大きな原因があると考えるようになりました。

この原因はあなたが解消してあげることができるものです。

それが先ほど書いた「ぜひ知っていただきたいこと」の内容です。

その内容はこちらのプレゼンテーションにまとめてあります。

このプレゼンテーションでは、
上記の一橋大学の川口大司准教授が行った国際数学・理科教育動向調査の結果の分析や、
スタンフォード大学のキャロル・ドゥエック教授の研究など、
複数の信頼できるデータを元に・・・

 

・成績が上がっていく子と上がらない子の違いはなんなのか?
・成績があがっていく子と上がらない子の違いはなぜできるのか?
・あなたのお子さんを成績が上がる子にするためには何をしたら良いのか?

 

ということをお話ししています。

確かに教育とは、同じやり方が全ての子に同じように作用するわけではありません。
ですから、あなたのお子さんに100%あてはまるとは言えません。

ですが、ここでお話しする内容は、統計データに裏づけされたものです。
そして、私たちが日々の指導で実践し、効果を感じているものでもあります。

元々は親ゼミの告知のために作ったプレゼンで、その親ゼミはもう終わってしまっているのですが、このプレゼンだけでも見る価値が高いと思っています。(本当は作り直した方が良いのでしょうが、忙しくて時間がありません。すみません。)

教育は、早い方が効果は大きいです。
ですから、すぐにこのプレゼンを見てください。


今後のイベント情報
〇新4年生説明会(定員各12名)
・10月10日(水)10:00~12:00 @目黒校(残り6席)
・10月14日(日)13:00~15:00 @自由が丘校(残り8席)
・10月21日(日)13:00~15:00 @目黒校(残り7席)
・10月24日(水)10:00~12:00 @自由が丘校(残り5席)
伸学会の教育理念と、その具体的な指導法についてご説明します。私たちの仕事は、保護者の皆さんへの情報提供やアドバイスです。それを通じて、1人でも多くの子供たちを賢く育て、日本を活気づけることだと考えています。伸学会に入会するかしないかは関係ありませんので、気兼ねなく話を聞きに来てみてください。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/c7ebf448589574

〇民間学童保育伸学会Primary目黒校説明会(定員12名)
・10月28日(日)11:00~12:30 @目黒校(残り9席)
中学受験に向けて、低学年のうちにしておきたい準備についてご説明します。私たちの仕事は、保護者の皆さんへの情報提供やアドバイスです。それを通じて、1人でも多くの子供たちを賢く育て、日本を活気づけることだと考えています。伸学会に入会するかしないかは関係ありませんので、気兼ねなく話を聞きに来てみてください。
お子様はハロウィンパーティでお預かりすることも可能です。
https://ssl.form-mailer.jp/fms/c7ebf448589574

〇ハロウィンパーティ
・10月28日(日)11:00~12:30 @目黒校
・10月28日(日)14:00~15:30 @自由が丘校
毎年恒例のお楽しみイベントです♪