7日(火)より通塾での授業は停止します

こんばんは。伸学会代表の菊池です。

緊急事態宣言が出されることが決まったとの報道がありました。
  
8日午前0時発効とのことですが、
伸学会では生徒とご家族、そしてスタッフの安全を確保するために、
4/7(火)より各コース以下の対応をします。
   
〇本科コース・個別指導コース
7日(火)から通塾は全て停止とし、
オンライン会議室(zoom)で授業実施します。
   
〇速読コース・パズル道場
7日(火)から全て休校とします。休校期間中はアカウント使用料もいただきません。
  
〇学童保育伸学会Primary
開校します。時間帯はイレギュラーとなります。
別途ご連絡いたします。
  
塾生・保護者の皆様、よろしくお願いします。

  
  
さて、学校の方ももちろん休校が延長されています。
  
私立の小学校ではオンライン授業を導入するところも多いようですが、
公立ではそういった話はあまり聞かれません。
  
ほとんどの小学生はしばらくの間教育の機会を大きく奪われます。
  
私たち伸学会は塾ですから
授業料を払ってくださるご家庭にしか教育を届けることができません。
  
近代になって、
これほど教育格差が生まれる状況は無かったのではないでしょうか。
  
伸学会の塾生たちにはオンライン指導の活用で十分な教育を届けようと思いますが、
社会に対して何かできることはないものかと考えているところです。
  
  
こういった難しい状況が早く解決されるように、
私たちは一致団結して、
コロナが収まるように行動していかなければいけません。
  
どうしたら良いかわからずパニックになり、
買いだめに走ったりしてはいけません。
  
まして、あわてて東京や大阪などの大都市から地方へ逃げようとしたりすると、
感染が日本全国に広がってかえって状況が悪化します。
  
武漢では封鎖の前の8時間で500万人が市外に脱出したそうです。
https://dot.asahi.com/aera/2020020600022.html?page=1
  
こちらの記事によると30万人が「列車で」街を脱出したそうですね。
https://wired.jp/2020/02/03/inside-wuhan-coronavirus-quarantine/
  
500万人が列車以外の手段も含めてということなのかもしれませんが、
それでも数字がまったく違って信ぴょう性は怪しいですよね。
  
確かにそれぞれ数字がどの程度正確なものなのかはわかりません。
  
ですが、重要なのは万単位の多くの人々が、
我先に逃げ出そうとしたという事実です。
  
JRも新幹線も動いていて、道路も封鎖されていない日本の状況で、
同じように逃げようとする人が多発したらどうなるでしょうか?
  
日本全国に感染が拡大してしまいそうですよね。
  
緊急事態宣言を出すのが遅いという批判もありますが、
そういったパニックを引き起こさないように慎重に判断しているのだろうと私は理解しています。
  
  
  
とはいえ、逃げ出そうとした人たちの気持ちもわかります。
  
医療崩壊を起こした武漢市に閉じ込められたら感染してただ死を待つのみ。
  
そんな状況だと思えば、脱出して他の都市に行きたくなるのも無理のないことです。
  
実際にそういう状況だったかどうかはわかりませんが、
そう思っていたから脱出したのだろうということです。
  
  
  
では日本はどうなのでしょうか?
  
パニック的な行動に陥らないようにするためには、
状況をできる限り正確に把握することが大切です。
  
そこで、判断材料を提供したいと思います。
  
なお、間違った判断や、私の誤読もあるでしょうから、
鵜吞みにはせず、必ず厚生労働省のWebサイトなどの1次ソースを確認するようにお願いします。
  
  
  
日本のコロナ対策は、現状とてもうまくいっていると私は考えています。
  
『「PCR検査の数が制限されていることから本当の感染者数が把握できていない」との批判が根強くある一方で、人口10万人当たりの死亡者数が世界的に見て非常に低い』からです。
(参照:https://www.dailyshincho.jp/article/2020/04051102/?all=1)
  
同記事には、「4月2日現在、イタリアの人口10万人当たりの死亡者数が22人、スペインが23人、米国が1・5人、韓国が0・4人であるのに対し、日本は0・05人」とあります。
  
検査をしないことで感染者数をいくらかごまかすことはできても、
死者の数を隠しきることはできないだろうと思われます。
(そんなことはないという医療関係者のご指摘があればお願いします)
  
このことから、日本の対策はうまくいっていると言えるのではないでしょうか。
  
この記事の筆者も、日本が世界で唯一採用している「クラスター潰し」という戦略が奏功しているのだろうと分析しています。
   
別記事においても、
日本のコロナによる死者の増え方は、
他国に比べると少ないことが見て取れます。
https://news.yahoo.co.jp/byline/yazakiyuichi/20200405-00171619/
  
こちらの記事の冒頭に引用されているのは、
ニューヨークタイムズのグラフですね。
https://www.nytimes.com/interactive/2020/03/21/upshot/coronavirus-deaths-by-country.html
  
連日ニュースで感染者数の増加が報じられ、
とても危機的な状況が伝えられています。
  
基本的にウィルスの拡散は10人が20人になり、
20人が40人になり、
40人が80人になりという風に指数関数的に増えていきますので、
感染者数が増加するのは現段階では当然です。
  
問題はその増加率で、
そして日本の感染者数の増加率はかなり低く抑えられていて、
その点では日本国の対策はうまくいっていると言えるでしょう。
  
  
ニュースでは批判ばかりが目につきますが、
もっと日本という国を信頼しても良いのではないかなと私は思います。
  
もちろん決して楽観して良いということではありません。
  
こういう状況では、危機感を過度に抱いてパニックになるか、
あるいは危機感が全くないか、
両極端になる人が多くなります。
  
いずれにせよ適切な行動ができません。
  
適度な危機感を抱きながら、
パニックになりそうな気持ちを押さえて、
適切な行動をしていきたいものですね。
  
この記事を読んでいるような方は、
きっと楽観視してクラブで夜遊びをするような人はいないと思いますので、
そう悲観する状況ではないですよというデータをご紹介しました。
  
  
  
では、「私たちはどのような行動をするべきか?」ですが、
端的に言えば「自分が感染している」と仮定して行動することです。
  
日本の新型コロナウイルス対策本部にクラスター対策班で
感染症の専門家を率いている押谷仁東北大学教授の
日本公衆衛生学会での資料(https://www.jsph.jp/covid/files/gainen.pdf
がわかりやすかったので、
そこからも引用しつつお話しします。
  
同じコロナウィルスに分類されるSARSと新型コロナCOVID-19ですが、
その病態には大きな違いがあります。
  
SARSは感染するとほぼ重症化するのに対して、
新型コロナは軽症または無症状の割合が高いそうです。

https://www.jsph.jp/covid/files/gainen.pdf より
https://www.jsph.jp/covid/files/gainen.pdf より

毒性がSARSに比べると弱いのですね。
  
このことはとても良いことのようですが、
それが逆に感染拡大につながってしまっています。
  
感染しているのに無自覚で、他人にうつしてしまうからです。
    
インフルエンザなどで体調が悪くなったら、
感染しているとわかるので、
他人にうつさないように気を使いますよね。
   
しかし、新型コロナに感染しても無症状な人は、
自分が感染していることに気づかず、
例えばカラオケで、例えばクラブで、例えばライブハウスで、
不特定多数の多くの人たちに感染を拡大させてしまいます。
    
こういった「クラスター(集団感染)」を起こさないようにすれば、
仮に家族内感染をしたとしてもそこで止まるので、
感染拡大を封じ込めることができるということでした。

https://www.jsph.jp/covid/files/gainen.pdf より
https://www.jsph.jp/covid/files/gainen.pdf
https://www.jsph.jp/covid/files/gainen.pdf
https://www.jsph.jp/covid/files/gainen.pdf

    
ちなみに病院などもメガクラスターの危険が高いそうです。
  
PCR検査を希望者誰もが受けられるようにして、
希望者が殺到したら、
そこで感染拡大が起こる危険性がとても高くなります。

https://www.jsph.jp/covid/files/gainen.pdf

  
その上、その病院で感染した人たちは、
検査では陰性となるでしょうから、
無自覚でウィルスをばらまく人たちになってしまうわけです。
  
そう考えると、
検査をなかなか受けさせてもらえないことに世間では批判も多いですが、
十分理にかなった戦略だと思っています。
(正解か不正解かは後にならないとわからないという前提で、少なくとも現時点で明らかに間違った判断とは言えないだろうということです。)
  
話が少しそれましたが、
あらためて大切なことは、
自分が感染しているものとして、
人にうつさないように気をつけましょうということです。
  
  
  
「もし自分がインフルエンザに感染していたらどうするか?」
と考えて、そのときのふるまいをしたら良いのではないでしょうか。
  
例えばマスクの着用です。
  
CDC(米国疾病管理予防センター)は以前からマスクには自分が感染するのを防ぐ効果はないと強く主張し、マスクの着用を推奨していませんでした。
  
私も以前の記事ではそれをご紹介し、
マスク不足な状況もふまえ、健康な人がマスクを着用するのは控えて、
咳やくしゃみが出る人が重点的につけた方が良いとライブ配信などでお伝えしました。
  
しかし、CDCは方針を変更し、マスクの着用を推奨するようになりそうです。
  
感染予防の効果はなくとも、
自分が他者にうつして感染拡大するのを防止する効果は一定程度あるので、
無症状な人たちからの感染拡大を防止するためだろうと思われます。
  
CDCのWebサイトには、
「コロナウィルスのパンデミックの間は、医療用マスクは医療従事者のために確保しなければいけないから、スカーフやバンダナで顔を覆ってね(菊池訳)」
といった注記が書かれていました。
  

https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/if-you-are-sick/steps-when-sick.html


感染戦拡大防止のためには、
医療用のマスクでなくスカーフやバンダナでも
無いよりは良いということでしょう。
  
日本は今マスク不足が深刻なので、
布マスクを手作りしている方も多いですね。
  
国からも一世帯に2つガーゼマスクが配布されます。
  
それらをしっかりと活用して、
感染拡大を予防していきましょう。
  
  
ずいぶん長くなってしまいましたが、
伸学会を休校にするか、授業を継続するか、
判断するために集めた情報をいろいろとご紹介しました。
  
なお、あらためてですが、
私の誤解・読み間違いがある可能性もありますから、
これらの情報を鵜吞みにすることなく、
ご自身でもソースを確認するようにお願いします。
  
  
現在日本は経済的にも教育的にも危機的な状況です。
 
この状況を乗り越えられるように、
楽観視せず、パニックにもならず、
冷静に適切な対応をしていきましょう。
  
それでは。