公立中学校進学Jさんの受験体験記

「僕、中学受験したい。」

そう言って来たのは4年生になってすぐ、4月のことでした。

 

そろそろコロナも明けそうだという年だったので、踊りを教えている私は「今年からやっとバリバリと仕事復帰が出来る!」と気合いを入れていたので正直、驚きと戸惑いでOKを即答出来ませんでした。

 

「受験は大変だよ?お勉強一杯しないといけないよ?」

そんな問いかけにも

「うん!大丈夫!」

あっけらかんと答えてくれた息子に私の方が

「ちょっと考えさせて。。。」

と答えた記憶があります。

 

さて中学受験など全く知らない私は受験経験者のママさんに話を聞いてみることにしました。

 

様々な手解きを受け、4年生のうちはプールなどの習い事は継続しつつ大手塾のテキストを入手して1年間家庭学習。

5年生からは習い事は辞めて大手塾に入塾。

そんな計画を立てました。

 

しかしそんなに簡単には行きません。まず家庭学習など計画通りに進んだ試しはありませんでした。

 

毎日私は日中テキストをコピーして要点をマーカーでチェック、壁に貼ったりその日にやる事を予習したり動画を探したり。

 

それなのに息子くんは全然気が乗らずなかなか机に向かわない。

やっと机に向かってもやる気のないダラダラモードにイライラを抑えるのに必死だった記憶があります。

 

既にその時には好き嫌いの科目に差が出て来て、入塾の時までに半分以上目も通せなかった科目もありました。

それもそうです。学校では習わない事を親である中学受験経験もない私が教える訳ですから、聞く耳を持てないのも当然だったのかも知れません。

 

大手塾には新5年生として何とかギリギリ入塾し、週に3回の塾生活。

最初は真新しい世界に学ぶ喜びを感じていましたが、だんだん苦手意識のある科目についていけなくなりました。

向上心はあるものの、恥ずかしくて質問が出来ない。

宿題も、毎日コツコツの習慣が付かず溜まるばかり。

さらに分からない授業に出るのは辛く解決策もなし。

 

色々調べてみると、大手塾について行く為に個別指導教室に通うのはよくある事だという⁈

驚きましたが、背に腹はかえられぬ。

 

沢山見学やら体験やらしたけれど、正直どの塾も似たり寄ったり。

全然子供に寄り添っていない。

 

子供の塾ってこんなに酷いものばかりなのか、、

親に気に入られるようなサービス業にしか感じられない。

 

愕然としながらも通いやすい場所でまあまあかなと言う個別指導に通う事にしました。

 

それでも自分だけ知らない単元、用語が当たり前に飛び交う中、頑張って大手塾は半年、個別指導は2ヶ月ほど通いましたが、夏期講習が終わる頃、大手塾の先生から受けた子供心を傷付ける言葉に、ここは合わないね、とはっきり分かりどちらも辞める決断をしました。

 

しかし本人は受験を辞める気はありません。

さて困った、何処の塾に行こう、、

 

ここでご縁あって出会ったのが伸学会でした。

 

これまで出会った塾とは違い、いい意味で愛想をふりまかない先生との面談。

 

最初は、家庭学習や親のやるべき事を特に言い渡されることもなく、何もやらない事に不安すら抱いたのを懐かしく思い出します。

 

息子はもともと気持ちのコントロールが難しく、疲れていたり嫌なことがあると勉強など出来なくなり、塾にすら行けなくなることは良くありました。

 

ですので小さい時から睡眠時間や食べ物には凄く気を使って来ました。

 

伸学会に通うようになって、あっという間に大好きな先生や友達ができ毎回楽しく通うようになりました。

 

子供が夢中になる工夫や勉強が楽しくなるやり方が散りばめられていて、親子共々もっと早く知りたかった!と後悔もありましたが、出会えただけでも幸せだよね、辛い時期があったから伸学会の良さが引き立つよね、と話しています。

 

さて、とは言え全てが順調に行った訳ではありません。

学校と塾で体力的に疲れて来るとやはり塾に行けない日も多々ありました。

 

塾でも落ち込んでなかなか気持ちが戻るまで時間が掛かったこともあったようでした。

 

宿題だってやれずに塾に行く日も何度もありました。

 

その様な状況は先生と常に共有し、1人ひとりの個性、状況に合わせて対応してくれたことは本当にありがたかったです。

 

むしろ私より息子のことを良く知っている⁈と思うことも多々ありました。

 

5年生の9月から通い始めた伸学会。

最初はマイペースで相変わらずの自己管理の甘さが見え見えの日々でしたが、6年生になった辺りからだんだん自分から勉強し、夏期講習あと辺りから計画も自分で立てられるようになっていきました。

 

私も、今なにを勉強しているのかいちいちチェックもしなくなっていました。

 

ただ、睡眠、栄養バランス、精神状態、疲労に関しては絶対的に管理すると決めていたことは、最後まで続けました。

 

6年生の夏期講習からはかなり積極的に自走し始めて、通塾演習、冬季講習、受験生特訓、早く行って自習など、めきめきと気力体力をつけて、1年前とは別人のように取り組んでいた姿にはこちらも刺激を受けました。

 

1月に入り学校もお休みがちになってくると、家では集中出来ないからと塾が開くのを待ち伏せて毎日夜まで勉強し、授業のある日は居残りもして頑張っておりました。

 

そんな時、私はと言いますと…

11月いよいよ受験に気合いを入れていこう!と言う時に母の癌が見つかり余命宣告されました。 

癌とは別の病気で緊急入院となり、ほぼ毎日病院と実家、夜に帰宅して夕飯、お迎え、と今にも倒れそうな日々を送っていました。

 

塾のある日は朝に持たせるお弁当を作り冷蔵庫へ。おやつはふかし芋やフルーツなどを用意してダッシュで病院。

 

今考えても思い出せないくらい目まぐるしく、いつか亡くなってしまう母を前に涙を殺して笑顔で接するのが1番辛かったのを思い出します。

 

2週間程で退院し自宅療養となった母は、その後1ヶ月もしないうちに亡くなりました。

あっという間過ぎて、今でも信じられません。

 

刻々と変わる病状に対する判断、葬儀、打ち合わせ、手続きなど、全て私1人で行わなくてはならず、息子の受験に集中したくとも、生きているだけで必死だった私は、食事とお迎え以外は何もしてあげられませんでした。

 

息子は何も言いませんでしたが、きっと私が人知れず泣いていたり疲れ果てているのをみていたのでしょう。

 

たくましく自立し、自分事としてとらえ、最後まで立派に頑張ったのは、もしかしたらバァバが私が過干渉にならないように仕向けてくれたおかげかも知れません。

 

しかしこれで終わりではなく2月本番の10日ほど前、父が脳出血で倒れました。

きっと母を悼み、睡眠もなかなか取れず疲労が重なったからかも知れません。

 

私は夜に父から来た連絡で異変を感じ救急車を呼び、現場に向かいました。

ちょうど私も疲労から寝込んでいる時でしたが、火事場の底力ってやつでしょうか。

何とかなるものですね。

 

父は幸い命には別状はありませんでしたが、いまだに入院しています。

 

さてさて、実家で飼っていた臆病でなかなか懐かないわんこちゃん。

引き取らない訳にいかなくなり、試験10日前から我が家にわんこがやって来ました。

 

そうです、私にしか懐いてないので朝昼晩の散歩は私でないとダメ。

ご飯も歯が悪いため細かくしてやったりと、これまた結構なボリュームの仕事が増えた訳です。

 

ここまで来るともう、無心で生きるしかありません。

 

試験本番の日は朝から散歩やら支度やらで内心てんやわんや。 

期間中、母の法要があった日もありました。

 

でも息子が1番、人生で初めての大きなチャレンジで緊張しているはずです。

私はサポート。日常がどんなであってもただのサポート。全力でサポートです。

 

試験初日、爽やかな朝焼けを見ながら2人で出発した景色は忘れられません。

 

息子は自分でやれるだけやった、という気持ちがあったからか、全く緊張しない。不安もない。ただワクワクするだけ、と素晴らしいことを、最終的に7日間の試験期間変わらない態度で爽やかに、諦めずに、夜も塾に行き、私達親は尊敬さえしてしまう姿勢でやり切りました。

 

結果は思い通りには行きませんでしたが、この経過で得たものはとてつもなく大きなものだったと確信しています。

 

ここまで息子が成長したのは、伸学会、先生方のおかげです。

感謝してもしきれない想いです。

 

 

私が息子にしていた栄養面での注意は、普段からビタミン、ミネラル、タンパク質、良質な油をしっかりと、成長期に合わせた量を考えて与えること。

 

受験3ヶ月前からは、エネルギーが湧いてくる漢方を、近づくにつれて量を増やしたりしました。

 

風邪予防に鼻うがいを勧めたのですがこれは断固拒否されました(笑)

 

受験期間中の夕飯は体が温まり消化が良い鍋ばかりが夕飯メニューでした。

 

あとは睡眠時間確保のため、塾にはお迎えは欠かさず、カイロも受験期間中はお腹に張り付け、ポケットにも忍ばせておりました。

 

きっかけは母の血糖コントロールに買ったブドウ糖が、試験期間は重宝しました。

ゼリー飲料も良いですが、お腹が冷えるのでブドウ糖はお勧めです。

薬局に売っています。

 

こうやって振り返ると、長い長いと思っていた受験もあっという間に過ぎ去りました。

 

私の場合ただただ必死に生きていた。

そんな感じで、本来ならもっと勉強に携わって応援したのでしょうけれど、上手に出来るとも限らないので、ちょっと寂しい気もしますが携わらなくて良かったのかも知れません。

 

親の不安は子供に伝播します。

子供も不安なのに、それを煽るような事になってはいけない。

実家のてんやわんやが良かったとは思いませんが、私自信も強くたくましく成長した期間だったなと思います。

 

子供と共に成長したそれぞれの経験を経て、今後如何なる窮地にも乗り越えていける準備は整ったと、親子で前を向いて進んでいこうと思います。

 

息子は受験が楽しい、と今でも言っていて、最終的に選んだ公立で、高校受験を楽しみにしています。

変わっていますが、本番だけでなくそこまでのプロセスも楽しんで、またあの爽やかな笑顔が見れたらいいなと思います。

 

今回、「受験体験記」という貴重なきっかけを与えてくださったことで、私自信が振り返る事ができました。

改めてありがとうございました。

 

何から何までお世話になりっぱなしでした福田先生には心より感謝申し上げます。

 

ありがとうございました。