反抗期の子供への意外な対処法

   

あなたはお子さんのことで、
こんな風に悩んだことはありませんか?

「『落ち着きがなく授業中も集中していない』と担任の先生に言われている…」

「宿題になかなか取り組んでくれない。それを叱っていつもケンカになる。」

「話しかけても『別に』、『なんでもない』という返事が多い…」

さて本日は、
こんな「問題を解決する方法」について、
ちょっと面白い話を聞いたのでご紹介したいと思います。

全米でも150万部を超える支持を得た著書、
「スイッチ!ー『変われない』を変える方法(邦題)」
に載っていた話だそうです。

   

〇学校の問題児ボビーの話…

アメリカのとある中学校に、
ボビーという生徒がいました。

彼は遅刻の常習犯で、
宿題もめったにせず、
授業ではいつも落ち着きがありません。

廊下で他の生徒を大声でおどすこともしばしば。

また、問題行動は学校生活だけではなく家庭でもみられました。

というのも、
行動に問題を抱える児童向けの特別施設と、
里親の家庭を何度も行き来していたのです。

彼はいわゆる問題児で、
教師たちは彼をどう扱えばいいのかと頭を抱えていました。

ちょっと考えてみてほしいのですが…

あなたならどうやって
ボビーの問題行動を解決するでしょうか?

もしかするとご存知かもしれませんが、
心理学や社会学から言えば、
こうした子供の問題行動の多くは幼少期のトラウマや、
家庭環境の悪さが原因であるとされています。

ですが、このような原因を特定できたとしても、
解決するのは難しいものです。

というのも、私達は過去を変えられないことを知っていますし、
家庭環境を変えるには行政といった
公的機関の協力も必要になるでしょう。

しかし、当時のスクールカウンセラー、
ジョン・マーフィがたった1時間だけ行ったある方法によって、
なんとボビーが校長室に呼ばれる回数は80%も減少したのです。

もちろん、全く問題がない模範生とはまだ言えません。

ですが、改善されたことは
数字からも明らかだと
お分かりいただけるのではないでしょうか?

   

〇スクールカウンセラーが行った意外なやり方とは?

では、あれだけ教師たちが頭を抱えていたのにもかかわらず、
いったいマーフィはどうやって
ボビーの問題行動を解決したのでしょうか?

これは、マーフィとボビーの面談内容です…

マーフィ:きみがあまり学校で問題を起こさないのはどんなときかな?
ボビー :スミス先生の授業では問題を起こさないよ。まあ、そんなには。

マーフィ:スミス先生の授業はどうちがうのかな?
ボビー :わからない。先生は優しい。気が合うんだ。

マーフィ:どういうふうに優しいんだい?
ボビー :うーん。先生は僕が教室に入ると挨拶してくれる。それに宿題が出た時に、僕が先生の説明を分かっているかいつも確認してくれるよ。

さて、マーフィはここでボビーが
「どういう時に問題を起こさないのか」
について質問しています。

つまり、失敗の原因を追求するのではなく、
「どういうときにうまくいっているのか」
に注目しているのです。

そしてこの会話の後、
マーフィは教師たちに
スミス先生のボビーに対する行動を真似するよう
アドバイスをしました。

教師たちは喜んでこれを実行に移しました。

その結果ボビーの問題行動は徐々に改善されたのです。

この問題の解決プロセスは、
何も問題がある子供に限った話ではなく、
どんな問題にも使える手法ではないでしょうか?

例えば、小さな子供が電車の中でぐずるとか、
最初に書いたように、
子供がなかなか宿題に取り組まないといった問題にも…。

もちろん何が失敗の原因かを理解することも大切です。

しかし、そもそも原因が解決できない場合や、
問題が複雑で大きい場合もあるかもしれません。

そんなときは、
どんなときにうまくいっているのかに着目すると、
相手に進んで動いてもらうことに効果的です。

   

〇なぜこの話をあなたにしたか?

それは私たちもこういったアプローチを行って、
効果をあげているからなのです。

これはこれまでの親ゼミでも何度もお伝えしている、
「振り返り」のフレームワークです。

昨日のメルマガでも書きましたね。

私たちはこれを使って、

生徒と「模試の反省会」から
「1週間・1ヶ月の行動の反省会」まで、
様々なテーマで振り返りを行っています。

反省会というと、
悪いところに気づいてそれを減らしていこう
というアプローチに目が行きがちですが、
実は子供にとって重要なのはそちらではありません。

より重要なのは、
うまくいったときの勝因をみつけ、
勝利を繰り返せるようにすること。

つまり勝ちパターンを作ることなのです。

こちらは実際の例ですね。↓

悪かったところの改善案がたくさん出てくるのも立派ですが、
良かったところを発見して
「続ける」という意識を持てているのが素晴らしいです。

お父さん・お母さんに、
あるいは学校の先生に悪いところを叱られ続けている子は、
自分の良いところを探すのが苦手です。

例えば、テストで得意科目が良い成績だったのを自慢したら、
「良いところよりも悪いところをちゃんと見なさい!
 こっちの科目はまだまだでしょ!」
なんて叱られたりすることってありますよね。

あなたはお子さんにそんなことを言ってしまったことはありませんか?

そんな風に言われ続けたら、
自分の良いところを探す意識がつぶされてしまいますよね。

そうすると、
せっかく良いことをしているのに、
それに気づけません。

そのため、
良い行動を意識的に再現することができなくなってしまいます。

先日も伸学会のある先生が生徒と振り返りをしたときに、
「良いところが何もない…」
と言われて大変だったと言っていました。

もったいないですよね。

どんな子にも良いところがあります。

そして、より良くなりたいという気持ちを持っています。

それを伸ばしてあげられるかは、私たち周囲の大人次第です。

あなたも、
お子さんには、
自分の良いところを気づかせてあげたいと思いませんか?

もし思うなら、
そのために効果的なお子さんとの対話の技術を学んでください。

技術を知っているかどうかで、
お子さんへの声かけは全く変わります。

その結果、
お子さんの成長もはっきり分かれてしまいます。

もしあなたが
「良いところよりも悪いところをちゃんと見なさい!」
とお子さんに言ったことがあったりするなら、、、

正しい声かけの方法を学んで、
お子さんの良いところを伸ばしてあげてくださいね。

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