逗子開成進学Lさんの受験体験記

息子は新4年生の2月から伸学会にお世話になりました。

3年間通う中で、息子にとって伸学会は勉強をする場所である以上に、大切な居場所になっていったように感じます。

息子は小学校では、先生とはあまり心を開けず、それ故に自分のことを理解してもらえているという感覚を持てない子でした。

(小学校がつまらないと悩んでいた時、なぜ小学校の受験をさせてくれなかったんだ、と言われたことがあり、そんなことは考えてもいなかったので、それならば中学は自分で選んで受験する?と聞いたのが中学受験の始まりでした。)

 

伸学会では、少人数ということもあるかと思いますが、息子の個性を尊重し、向き合ってくださる講師の方々がいらっしゃいました。

 

特に六年生で担当してくださった楠原先生の存在は、息子にとって大きな支えだったようです。楠原先生は、いつも少し困った顔をしている(私の印象ですw)、一つひとつの言葉や対応が誠実で、分け隔てなく子どもと向き合ってくださる方でした。自己表現少な目な息子にとって、その姿は安心できるものであり、心から信頼できる大人だったようです。

 

息子は算数が好きで、数少ない自信の源でした。楠原先生はその点をよく見てくださり、授業の中で他の生徒さんに算数の解き方を説明する機会を与えてくださったようです。人前で話すことが得意ではない息子にとっては、難しい挑戦だったと思いますが、自分の考えを誰かに伝え、それを受け止めてもらえる経験は、大きな自信につながったのではないかと思います。

夏期講習のおかげか成績が上がった六年生の秋、息子はそれまでの志望校よりもずっと難しい難関校にあこがれるようになりました。夏合宿や講習で過去問を解く機会を得て、特徴のある問題を出す学校に対するあこがれというものが生まれてきていました。

 

私がやったことは、息子が気になると言った学校の説明会や文化祭にできるだけ連れていくこと。そして偏差値や進学実績だけでなく、その環境の中だと息子の持つ多面的な個性のどの面が強化されそうかな、という話をするということでした。

そのような体験を通して、息子は第1志望から第3志望まで、どの学校も本当に行きたい、と思える学校を選ぶことができるようになりました。

 

出願は、塾の先生のご意見も聞きつつ、1月受験は、本人の試したいという気持ちを尊重して、受けたいところはすべて受けさせました。合否どちらも初めて経験し、現実の厳しさを痛感する日々でした。

 

2月は初日の第一志望には力及ばず、でもそれ以外の学校から複数の合格をいただくことができ、息子は熱望している第二志望、第三志望どちらを選んだらいいか、あらゆる角度から比較し悩んで、最後は泣きながら、4年生の当初から熱望していた学校に進学を決めました。

私は、本人に決めされるということが、この中学受験の最も重要なことだと思っていました。

最初にお伝えしたように、息子は小学校にあまりなじめず消極的になってしまっていたので、本人が選択した受験で、本人が選択する学校に通う、という経験(儀式)が重要でした。

 

第一志望の難関校は不合格だったので、結果だけをみればくやしさは残っています。

でも、ぼんやりしていたおとなしい息子が、心から行きたい学校を決め、複数の学校から合格をいただき、泣きながら自分で選んだ、つぎにつながる課題も与えられた、ということが尊い経験だったと感じています。

 

合格パスポートに書いてくださったメッセージ、入試当日の朝のZoomでの応援、Comiruを通じて状況報告したときの激励など、どれも試験に向かう息子と私にとって、何より心強いものでした。

 

そういえば、何かの時に、偉そうに私のことを使おうとするので、「あなたは、私のことを何だと思ってるの?!」と聞いたところ、元気に「サポーター!」と答えられて、笑ってしまいました。確かに、「サポーター」ですけど、「スポンサーでもあるんだけど、わかってる?」って。長い推し活でした。まだ続くのかな。

 

息子にとって、この塾で過ごした時間は、間違いなく一つの青春でした。

楠原先生をはじめ、温かく見守り導いてくださった先生方、切磋琢磨できたクラスメイトに、心より感謝申し上げます。