菊池と尾本の反省会

代表の菊池です。

先週尾本先生と、ある生徒のことで授業が終わった後話し込みました。

私たちのその子への対応が、厳しかったのではないかと後から思ったのです。

その子は長く通ってくれている生徒で、私たちとしても特に責任を感じている子です。

その子の最近の勉強への取り組みがあまり良くないのです。

例えば学習記録を書くことであったり、ノートに途中式をしっかり残すことだったり、解き直しを忘れずにすることだったり。

そういう勉強の大切な基本が、以前はできるようになったのに、最近またできていないのです。

そのため、私にも尾本先生にも苛立ちが生まれてしまいました。

自由が丘と目黒を行ったり来たりしている私よりも、目黒校の校舎長としてずっと見ている尾本先生の方がいっそう責任を感じているので、私以上に焦っていたかもしれません。

だから、口調がきつくなってしまいました。

でも、そうやって苛立ちと焦りを表に出してしまったのは良くなかったと思ったのです。

 

「ちゃんとやればできるはずなのに、なんでやらないの?」
「この前までできていたんだからできるはずじゃない!」

私たちと同じように、そんなことを考えたことがあるお母さんはきっと多いんじゃないでしょうか。

これって期待の裏返しですから、子供と距離が近いほどそういう気持ちになってしまいますよね。

仕方ないことです。

でも、たびたびコラムやブログで書いているように、厳しくすることは子供の成長をうながすためには逆効果になります。

だから一歩引いて見られるように、お互いに考えを整理したという流れでした。

 

私たち大人が忘れてはいけないのは、子供の脳はまだ発達の途中で、とても不安定であるということ。

一度できるようになったと思ったことがまたできなくなるなんて、いくらでもあることです。

私たちだってそうじゃありませんか?

例えば私は指導者として、優しくて思慮深い先生であろうと心がけています。

しかし、体調が悪かったり、あるいは忙しくて気持ちに余裕が無かったりして、普段だったら笑って許せる生徒の行動に必要以上に厳しくしてしまったこともあります。

自分の理想と反する状態になると「決めた」わけではなく、そうすることが「できなかった」のです。

こういう風に、あることができたりできなかったりするなんて普通のことですよね?

 

人が状況に応じて正しい判断をし、うまく自分をコントロールする能力は、そのときの環境や事情によって大きく揺れ動きます。

まして、子供であれば、大人以上にふれ幅は大きいのは当然です。

ある時期に子供が良い子でいられたからといって、いつもそうできると思い込むのは間違っています。

子供が宿題をやらなかったり、片付けや行儀の良いふるまいができなかったりしても、それは甘やかされていて厳しいしつけが必要ということではありません。

むしろ、子供は理解と手助けを必要としているのです。

 

私たちの期待を押し付けるのではなく、うまくできていない状況を理解し、気持ちの上では許してあげよう。

そして、その状況を改善するために、根気よく手助けをしていこう。

そのことを確認した話し合いでした。

ご家庭でも、子供は「やらない」のではなく「できない」のかもしれないという視点を忘れないであげてくださいね。


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