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代表の菊池です。
先月驚いたことがありました。
高2の塾生・保護者と三者面談を行ったのです。
これから大学受験に向けて本格的にスタートをするタイミングなので、方向性を決めるために相談に乗ってほしいとのことでした。
大学受験は学校ごとに試験科目も傾向も大きく異なるので、戦略が結構大事になってきます。
そこで、今後どういった学習をしていくかについて2時間近くかけていろいろ話しました。
そう聞くと、よくある普通のことですよね?
ですが私にとって驚きだったのは、その三者面談が保護者の方からの希望だったためなのです。
その子は小4の頃からずっと見ている子なのですが、保護者の方からこれまでそういった勉強に関しての相談をされた記憶がさっぱりありません。
その子の妹も中学受験のときにお預かりしましたが、そのときも同様です。
受験直前の、普通なら不安になっておろおろしてしまいそうなときも、その保護者の方は飄々としていました。
だから今回、どうしたらいいか相談に乗ってやってほしいと言われたときに、予想外だったので驚いたのです。
そして今回あらためて思いました。
きっと中学受験のときも、心配じゃなかったわけではなく、そうあるべきと考えて心配しているようなそぶりを見せなかっただけなんだろうな、と。
スタートのときには、方向性を間違えると、先に進むほど到達点に大きな差ができてしまいます。
だからそこだけはちゃんとして(中学受験だったら塾選びとか)、走り出したらあとは信じて見守る。
そういったメリハリがしっかりしているんだと思いました。
そして、以前伸学会のスタッフの渡邊先生が書いていたブログのことを思い出しました。
引用してみようと思います。
—
『適当な両親』
お子さんに「勉強しなさい」と言うことはありますか?
私は両親から「勉強をしなさい」と言われたことがありません。
話を盛っているのではなく、本当に一度も言われたことがないんです。
高校受験や大学受験の前も、「どこ受けるの~?受験する学校決まったら、いくらかかるのか(受験料や入学費など)教えてね。」と他人事のような感じでした(^^;;
志望校について相談しようとしても、「まぁ自分が気に入ったのならいいんじゃない?」と何とも反応しにくい返事ばかり…。
タイトル通り、本当に「適当な両親」だなぁと思っていました。
周りの友達から、「親が『勉強しろ』ってうるさい~」と愚痴を言われても、むしろ羨ましいなと思うことがあるくらいでした(笑)
しかし、大学に入学してから、そういった両親の振る舞いに感謝すべきだと感じるようになりました。
両親の考えを押し付けられることなく、都立戸山高校・慶應義塾大学という目標を見つけ、そのために何をしなければならないのか、どのレベルまでできるようにならなければならないのかを自分の頭で考える機会を得られたからです。
今になってよく考えると、心配性の母親がよく口を出さずに我慢してくれていたな、と思います。
でも、自分で目標を設定し、そのためにすべきことを考えられたからこそ、どんなに部活で疲れていてもガムシャラに努力できたのだと思います。
人から縛られて勉強するより、自分で立てた目標に向かって取り組む方がやる気を維持できると、生徒を見ていても実感します。
それがどんなに些細な目標だったとしても。
私も授業を通じて、生徒が自ら設定した目標に向かって一緒に頑張っていけるようサポートしていきます。
—
渡邊先生の弟も中学受験で指導したのですが、同じような印象でした。
鶏が先か卵が先か、みたいな話ですが、私は「鶏が先」だと考えています。
こういった良い親の在り方が、子供を良い人間に成長させたんだなと感じました。