教えても身につかない”能力”をどうやって育てるか?


こんにちは。
伸学会代表の菊池です。

 

先日の授業で、6年生の生徒に
開成中学校の過去問を解かせていたときのことです。

 

その開成の過去問はそれほど難しくない年度のもので、
現時点ではまだできないだろうけど、これからできるようになっていこうね、
という意図でやらせていました。

 

案の定あまりできていなかったですが、
解説をしたらだいたいちゃんとわかってくれました。

 

ところが、その中の「立体図形」の問題は、
「なかなか見えない」と言ってたいそう苦戦しました。

 

その問題がこちらです。

あなたも解いてみてください。

 

どうでしょう?

立体同士が交差する共通部分が「見え」ましたか?

 

 

私にはこれは「見える」のです。

だからこの問題を解くことは簡単です。

 

ですが、「見えない子」にこれを教えるのはとても苦労します。

先ほど書いた6年生の子は最後は理解できましたが、

結局最後まで伝わらずに、あきらめなければいけないことも多々あります。

「解き方」は教えられても、「見る力(イメージ力)」は教えられないからです。

 

 

これって算数だとよくある残念な状況です。

算数の土台となる”能力”が低いせいで、

技術を教えても使いこなせない。

 

使いこなせない技術だから、

一時的にそのときには丸暗記していても、

すぐに忘れてしまう。

 

「立体のイメージ力」だけでなく、

「数の大きさや割合の感覚」も、

算数だととても重要で、しかし教えられない”能力”です。

 

“能力”が足かせになってしまい、なかなか成長できない。

 

子供にとって、とてもつらい状況ですね。

 

あなたのお子さんは大丈夫でしょうか?

 

 

もし”能力”に不安があるとしたら、

これらを身につけさせるための方法を考えなければいけません。

 

もしかして、これらは生まれたときに”才能”として持っていなければ、

もう身につけられないものなのでしょうか?

 

いいえ。そんなことはありません。

これらは訓練で身につけさせることができる能力です。

 

あなたがお子さんに、

マラソンで長距離を走る”体力”を身につけさせたい

と思ったらどうしますか?

 

最初から「疲れないフォーム」を言葉を尽くして教えたりするでしょうか?

 

そんな馬鹿な。

きっと実際に”走らせる”はずです。

 

それと同じように考えてください。

 

“能力”を伸ばすためにまず必要なことは、

“教える”ことではなく、”やらせる”ことです。

 

「疲れないフォーム」や「簡単に解くための工夫」といった

“技術”を教えるのはそのあとの話です。

 

一般的な算数の問題は、解ききるためには

いろいろな能力や技術が複合的に必要とされます。

 

結果、どこかがつまずくだけで答えまでたどり着けなかったりしますし、

本当に鍛えたい能力だけをダイレクトに鍛えることができません。

 

そこで、伸学会ではこういったパズルで、

鍛えたい”能力”だけをピンポイントで鍛えるようにしています。

普通の算数の問題を解くというのは、

サッカーで言えばミニゲーム形式の練習をするようなものです。

 

ゲーム形式の実戦的な練習も大事なことですが、

1つ1つの能力を高めるための

「走り込み」「筋トレ」「ドリブルの練習」「パスの練習」

といった練習をしないと、上達はしませんよね?

 

それは算数でも同じことなのです。

 

伸学会では、5年生になっても6年生になっても、

こういったパズルを使って”能力”を育てるための指導を行っています。

 

サッカーや野球だって、始めてから何年経ったって、

走り込みをして基礎体力作りを続けます。

同じように私たちも、頭の基礎体力作りを、最後まで徹底しています。

 

お子さんが算数でつまずかないように、

あなたもお子さんの頭の基礎体力を鍛えてあげてくださいね。

市販のパズルでも良いものがたくさんありますよ。

私は「合格パズル」と「なぞぺー」「ちゃれぺー」がお気に入りです(^^)