こんにちは。伸学会の菊池です。
先日オンラインで国語の個別指導をある男の子にしていたときのことです。
どう教えて良いものか、頭を抱えることがありました。
あなたもご存知の通り、男ってやつはダメな生き物です。
女性に比べて精神年齢が明らかに低い。
ええ、私も自覚していますとも。
これはもう脳がそういう造りなんで仕方ないんだろうと思っています。
昔は「男の子として育てられるから」という環境的な要因かとも思っていましたが、どうもそうではないようです。
なにせ先日見学に行った幼児教室でも「男子が多いクラスは制御が大変」とか「男子はとにかく脱走しようとする」という話を聞きましたし、物心つく前の2~3歳児でそうなら教育の問題ではないんだろうとあらためて納得しました。
まぁだいたい男の精神年齢は、同年齢の女子の8割~6割くらいなんじゃないかと思います。
そんな男子にとって、さっぱりわからなくて頭を抱える物語文のテーマ。
それが「恋心」です。
今回も案の定さっぱりでした(T_T)
芝中学校の平成27年第1回入試の問題です。
主人公のニケちゃんは、陽太君という男の子のことが好きです。
この「好き」ということは本文中に明記されています。
そのうえで、陽太君と向き合って“顔が上気する”ニケちゃんの気持ちを聞いてみたところ「わかりません」と。
この状況で、マジか…と。
そこで、2つの“顔が上気している”画像を見せました。(すぐに検索できるのがオンラインの良いところ)
さあ!どっちだ!?選べ!と言ったところ、さすがに後者ということはわかってくれました。
しかし、「好きな子と仲良くなりたい」とか、「一緒にいられると嬉しい」とか、そういう胸のトキメキはさっぱり理解できないそうです。
まぁ小6男子なんて、そんなもんよね…
女の子より野球ボールやサッカーボールを追いかける方が楽しいもんね…
どう教えて良いものか、頭を抱えたと最初に書きましたが、それは実はウソです。
私の中で答えは出ています。
「恋心」に限った話ではなく、他にも「親子間の葛藤」や「親しい人との死別」など、子供には理解が難しいテーマというのはいろいろあります。
自分の実感としてわからないのであれば、「人はこういうときはこう感じるものだ」というのを常識として覚えさせるしかありません。
趣味で読書をする分には何をどう感じても自由ですが、学問としての国語は、相手と情報をやりとりする道具としての言葉の使い方を身につけるためのものです。
そこでは「こういうことが書いてあったらこう解釈すべき」ということを覚え、「こう書けば8割以上の人はこう解釈してくれる」というルールを身につけて、相手に伝えられるようになることが目的だと私は考えています。
そう考えれば、国語だって試験なんだから、勉強して事前に答えを準備しておかなければいけないのは当然ですよね?
物語文が苦手な子には、心情語とそういう心情になるよくある状況をセットで覚えさせることをしてあげてくださいね。
特に、お子さんが野球バカとかサッカーバカな男の子の場合には。