ストップ!すぐに質問 

こんばんは。伸学会の菊池です。

先日パズル道場の授業で、
生徒たちに「パズル道場のルール」の説明をしていたときのことです。

パズル道場には「質問をしてはいけない」というルールがあるのですが、
なぜこのルールが大切なのかを説明しました。

質問禁止って、
普通の塾や学校で言われることとは逆ですよね?

わからない問題は放置しないで先生に質問しなさい!

きっとお子さんにはそう言い聞かせている方が多いんじゃないでしょうか。

だから、
パズル道場に通い始めたばかりの子たちは、
最初は戸惑います。

そのため、
なぜそんなルールになっているのかを説明してあげなければいけないんですね。


人間の脳は、
未解決な問題について、
頭のバックグラウンドの部分で考え続ける性質があります。

あーでもない、こーでもない、、、
と試行錯誤する時間だけでなく、
一時中断して他の問題に取り組んでいたり、
なんならその週はダメで一週間他のことをして過ごしたり、
そんな間にもその解けないパズルのことが気になり考え続けるのです。

で、あるときフッと答えがわいてきたりするんですね。

答えを教えてしまってはもったいないんです。

だから、
わからない問題も、
あきらめずに何度もチャレンジしよう。

そう言って聞かせたところ、
生徒の中の何人かが、
「確かに次の週やったらできたことがある!」
という自分の体験を話してくれました。

ナイス!

こういう子がいると、
新しく入ってきた子たちもすぐに納得感を持って
取り組んでくれるようになるから良いですね。

日々頭をフル回転させて、
賢くなっていってもらいたいと思います。


これって実はパズル道場だけの話ではなく、
高学年の子の受験勉強でも同じです。

一度やってみて解けなかった問題も、
時間を空けて再度やってみると、
そのときにはやり方に気づくことってよくあるんですね。

だから、わからないところをすぐに質問してしまうのは
もったいない場合も多いんですね。

わからない問題があったときには、
時間をおいて再チャレンジしてみましょう。

もしそれで自力でひらめくことができると、
教育心理学で「生成効果」と呼ばれる働きで、
強く記憶に残って忘れにくくなります。

また、仮にもう一度考えてもそれでも分からなかったら、
そのときにあらためて質問をすると、
すぐに質問するよりもこれまた記憶に残りやすくなります。

見直しや解き直しはすぐにやるよりも
時間を空けてからやった方が記憶に残りやすくなる。

これは教育心理学で「分散効果」と呼ばれます。

効率の良い学習のためには、
「すぐに質問をしない」
という姿勢を身につけさせるのは
けっこう大事なことなんですね。


もちろん、質問をしないで投げ出したり、
あるいは時間を空けてもう一度やろうと思っていたけどやるのを忘れたり。

それらは質問をすぐにするよりもずっとダメです。

お子さんがこういった段階にいるのであれば、
まずはすぐに質問をするようにさせることから始めることが必要です。

また、苦手意識があってあきらめがちという場合には、
解けなかった問題が気になって無意識に考え続けるということはしてくれません。

もちろんそれでも「分散効果」は働きますが、
自分で解き方や答えをひらめくということはあまり期待できませんね。

ですから、「できるようになりたい」「この問題を解きたい」
そして、「やればできる!」
そういう気持ちになれるようにしていくことが必要です。

そのためには、
個別指導や家庭教師などで先生にヒントをもらいながらとか、
できなかったらすぐに解説をしてもらったりとかで、
「わかった!」「自分にもできるかも!」
と思えるように仕向けていくことから始める方が良いかもしれませんね。


効率の良い勉強法は、
形だけまねても上手くいかないことがあります。

あなたのお子さんは、
今どういう状態ですか?

どんな勉強法が合いそうですか?

お子さんの状況に合わせて、
次のステップに進むためのやり方をうまく選択していってくださいね。


そして、良い勉強法ができるようになるために、
心の在り方をしっかり育てていきましょう。

それは考え方を育て、
性格・人格になるように導くことなので、
なかなかに長期戦です。

こうなってほしいというビジョンをしっかり持って、
焦らずじっくり取り組んでいきましょう。


それでは。

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