5年生で過去問演習!?

こんにちは、秦です。

新年度がスタートしたところだと思っていたら、

 

早くも0学期が終わりかけています。

 

またあっという間に次の受験シーズンが来るのでしょうね。

 

今年の自由が丘校の6年生は、

 

5年生のころから手塩にかけて育ててきたので、

 

また楽しい1年間にできるかとわくわくしています。

 

 

実は去年の夏期講習で、5年生Aクラスには入試本番の過去問をやらせました。

 

夏のカリキュラムに余裕があったためです。

 

当然、テキストは5年上までしか進んでいません。

 

ですから、習っていないこともたくさんあります。

 

受験頻出の「速さ」「相似」「面積と辺の比」「仕事算」全て未習です。

 

この意外な課題に、生徒もびっくり。

 

「いいの…?」「難しくない…?」と怖がるリアクション。

 

 

恐る恐る解いてみたところ、

 

なんと5年生たちは70点くらいを取ることができました。

 

受験者平均点を超え、合格者平均点に届いてしまうような点数です。

 

上手くいかなかった生徒も、

 

受験者平均点とほぼ同じ点数を取ることができています。

 

生徒たちは予想外の出来に驚いていました。

 

 

 

ただし、これにはもちろん裏があります。

 

選んだ学校は、もちろん難関校などではなく、

 

日能研模試で言えば偏差値45以下の学校ばかりです。

 

 

 

それも、私がチェックして、問題の8割は今まで習った範囲の問題で

 

占められているものを選んでいるのです。

 

 

これは、単なる思いつきではない計算で出来ています。

 

たくさんの目的を考えた上で実施しているのです。

 

 

①入試のイメージを掴んでもらう

 

難易度こそ違いますが、理想像・将来像を作ることができます。

 

 

 

②全範囲をランダムに扱う総合問題としても使える

 

決められた分野の問題を集中的に取り組む「ブロック学習」は、

 

新しいことを学ぶために必要ですが、いろんな分野の問題が混ざった

 

課題を使った「ランダム学習」で、

 

定期的に忘れていないか確認することも必要です。

 

 

 

③今までの授業で習った基本的な解法の知識が、入試に直結するという実感

 

難関校でない限り、「見たことがない問題」は出題されません。

 

そして難関校でも一定の割合で、何かのテキストに載っている問題の、

 

数字が変わっているだけの問題が出ます。

 

「テキストの問題をしっかり出来るようにすること」はとても重要なことなのです。

 

 

過去問を早い段階で見ておくことで、

 

「テキストの問題を解けるようにすることに意味があるんだ」

「今までの授業での勉強をやることに意味があったんだ」

 

という実感を得ることができます。

 

 

④若干の未習範囲は、ここで学んでおけばこの先のテキストで出会った際に対応できる

 

「先取り学習」は、余裕があるタイミングでどんどん仕掛けてしまったほうが良いです。

 

今まで習った範囲の問題をランダム学習でしっかり復習しつつ、

 

解けなかった残りの問題、

 

すなわち習っていない問題を、このタイミングで学んでおくのです。

 

あとで、実際にテキストを使った授業で出た際に

 

「一度解いたことがある」という思い出があれば、

 

自信を持って授業に参加できますし、解法をすぐ理解できます。

 

 

 

⑤「この中学校なら算数で合格点を取った」という自信がつく

 

この夏期講習では、宿題で過去問を取り組み授業で解説を行う、

 

という形を数日間進めてみました。

 

この、「過去問一回解き切る」タイプの宿題は、

 

テキストに比べて終わりが明確に見えるため取り組みやすいようです。

 

 

そして何より面白い。勝敗がハッキリ出るのです。

 

教室の壁に大手塾の偏差値表を貼って、

 

合格点を出したことがある学校の横に名前を書かせることにしました。

 

ここで、「合格点を取ったことがある学校」のレベルを上げていくことで、

 

成長を実感出来るようになることを狙っています。

 

過去問に取り組むたびにその学校に受かるかどうかの結果が出るので、

 

夏期講習中は連日のように

 

 

「今回は僕は(私は)〇〇点だった、先生、合格点は何点なの?」

 

と生徒たちに聞かれました。

 

宿題をサボりがちなタイプの子も毎回熱心に取り組み、

 

「過去問ください」と1日に複数年度を持って帰るようになりました。

 

時々高望みをして、「難関校の過去問をくれ」などということもありますが、

 

そのときは追加で難関校の過去問を渡しています。

 

当然完敗します。

 

撃沈する経験もときには必要でしょう。

 

目標とのギャップをここで実感し、

 

「じゃあ今度はちょっと下げてこの学校に挑戦する!」

 

などと言って取り組んでいます。

 

 

ちなみに、これは私の講師としてのスキルアップにも繋がっています。

 

どの学校がどれくらいの難易度か、研究する材料にもなっているのです。

 

 

「今の生徒の実力でも、ある程度勝負できそうな問題」を探して、

 

生徒の実力を測る力を確認すると同時に、

 

どの生徒が、いつぐらいの時期に何点取ることができたのか、

 

体感で学びつつデータを貯めています。

 

 

毎回の授業でできる取り組みではないですが、

 

今後も時々実施していこうとたくらんでいます!

 

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