人はこうして↓同じ過ちを繰り返す

最近寒くなってきましたね。

 

受験が近づいてきたことを感じます。

 

こんにちは。菊池です。

 

 

さて、1学期のことなのでもうだいぶ前ですが、

 

学習法に関しての実験を行いました。

 

同じレベルの問題を3種類用意して、

 

A:解いて、解説を受けた後、1週間後に解き直し

 

B:解いて、解説を受けた後、放置

 

C:解いて、〇付けだけして、放置

 

2週間後の再テストで、

 

どれが最も成績が上がるか比較するという実験です。

 

 

もちろん結果は言わずもがな。

 

Aが圧倒的に成績が上がりました。

 

おそろしいことに、B(解説あり)は、

 

C(解説なし)とほとんど変わりませんでした。

 

解説を聞いてわかった気になっても、

 

解き直しをしないと忘れるから意味がないということが、

 

子どもたちも身にしみたようです。

 

 

これって、実験として私たち塾の側が用意した

 

【特殊な環境】だということはわかるでしょうか?

 

同じレベルの似たような内容で、

 

かつ他のテストの解説で聞いた内容が影響を及ぼさないように、

 

内容に重複が無いようにしています。

 

普段の勉強をしていたらそんなことはあり得ません。

 

だから、良い点だったときと悪い点だったときを比べても、

 

その原因がなんだかはわからないのです。

 

そのため、「解き直し」が点数上昇のための重要なポイントだということがわからないのです。

 

この「比較のしようがないからわからない」という状況って、

 

じつはいろいろなところに隠れています。

 

例えば、数多くのプロ野球選手を輩出したPL学園野球部は、

 

 

かつて体罰が横行するとても過酷な環境だったそうですね。

 

 

よくPL学園出身のプロ野球選手がテレビでネタにしたりするのを見かけます。

 

 

彼らは結果としてプロ野球選手として成功しました。

 

そして、体罰を受けずに優しい指導をされていたら、

 

プロ野球選手になれたかどうかは検証のしようがありません。

 

 

となるとどうなるか。

 

「体罰を受けながら過酷な練習を乗り越えた。

だから成功できたんだ。」

 

 

と、誤った認識をしてしまいます。

 

本来無関係または逆効果だった「成功」と「体罰」に

 

因果関係があるかのように錯覚し、

 

それを正当化して考えてしまうのです。

 

 

これは「成功者バイアス」と呼ばれます。

 

ちゃんと指導法や子育て法を勉強しない人は、

 

自分が受けた教育を再現することしかできません。

 

そして自分が成功していると感じている人ほど、

 

同じことを子供や教え子にしてしまいます。

 

そうやって、親世代・先生世代と同じ過ちを繰り返します。

 

でも、それらは、厳密な実験の結果導かれた現代の教育法からすると、

 

誤っているということも多いのです。

 

私も、母や先生に悪さをするたびにひっぱたかれて育ったので、

 

それが正しいんだと思ってしまいそうになります。

 

でも、そういう自分が受けた悪い教育を、次の世代に繰り返さないようにしたいものですね。

 

まぁ、解き直しが大事だなんていう話は普遍的なあたり前の話だから関係ないですけど(笑)

 


 

第13回 親ゼミ「子供の脳を育てるしつけ」

 

満席になりました。

 

たくさんのお申し込みありがとうございました(^^)